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ドル円 76.80 (17:30現在)

先週末の欧米市場はもともとS&P(スタンダード&プアーズ)によるユーロ圏加盟国の格下げが噂されており、実際の格下げが発表されたところでもそれほど大きな混乱はなかったようです。フランスは「AAA」から「AA+」へ格下げされましたが、もともとその可能性はS&Pから何度も指摘されてきており、特に大きなサプライズでもなかったと言え「知ったらしまい」といった市場の反応を見れば、よくわかります。

もう一つ材料としまして、イタリアとスペインの国債入札は、ECBの助けもあって前日に引き続き利回り低下となりました。ユーロは対ドル、対円においても安値更新となりましたが、それほど大きな動きにはなっておりません。

ここへきて、最も深刻な問題としましては、やはりギリシャ問題です。この問題は実際のところデフォルト状態であると言えるギリシャを無理やり生きながらえさせることによって、より大きなものを巻き込んで歪んできていることにあります。昨年10月のEUサミットでギリシャ債権者が50%のヘアカット(債務減免)を受け入れれば、1300億ユーロの第2次支援が行われることが決まっており、ギリシャの国債償還のスケジュールが現実味を帯びることとなります。

しかし、そのヘアカットにおいてギリシャと債権者である金融機関の代表である国際金融協会(IIF)との交渉は中断されております。これはPSI(private sector involvement)と呼ばれ民間部門関与として、その内容は自主的にギリシャに対する債権を減額放棄することで、穏便に事を進める方法をとっており、なかなか債務者であるギリシャと債権者である金融機関、ヘッジファンドなどとの溝は埋められそうにありません。債務者はギリシャ1国でありますが、債権者は様々な立場の人たちがいます。ギリシャの国内の銀行であれば当然、国の一大事であり進んでヘアカットに応じますが、むしろデフォルトを望む金融機関もあります。これがよく言われる「CDS」(クレジットデフォルトスワップ)というものを、ギリシャ国債に対して掛けている人たちです。大量のギリシャ国債を保有するとされておりますフランスの金融機関などは、このCDSをしっかり持っており、多くの損失を穴埋めすることが出来るようです。

では、誰がこの損を被るのでしょうか。その多くはドイツ銀行やGS、モルスタなどであると言われております。彼らが大量のCDSの売り手として存在し、このCDSこそが最大級の金融爆弾なのです。PSIの様な自主的な交渉ではなく、CACs(collective action clauses)(集団的行動条件)といった債権者の多数決によってすべての債権者に強制的に条件を変更される方式で行われるようになりますと、強制的な債務再編に当たるためCDS爆弾が発動してしまいます。ということは、CDSが発動されないような形での債務再編を模索せざるを得ません。協議再開は18日の予定です。

様々な損得のごく一部でもこのように複雑に絡み合っており、いったい誰がこの幕引きをするのか。今回の格下げでも、次回のギリシャ支援に使われるであろうEFSF(欧州金融ファシリティ)の融資能力に影響が出てきます。ECBが利下げや国債買取で時間を稼ぐことにも限界があります。恐らく最終的にはIMFが大きな役割を果たさなければいけなくなるのでしょう。まだまだ長い時間が掛かりそうです。

金、プラチナ共に大きな動きはありません。レンジでの動きです。大きくトレンドが発生する場面を待ちたいと思っております。


ETF残高 1551.09(13日)1551.09
リースレート -0.23%(13日)-0.26%

CFTC大口投機家 買越 132,760枚(10日時点) 先週 買越 130,971枚
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