昨晩は欧州サミットの包括策合意を受けて、株価は軒並み上昇となり、イギリス2.89%、ドイツ5.35%、フランス6.28%の大幅な回復となりました。ダウも12,208ドルの339ドル高(+2.86%)となり、上値抵抗となっていた12,000ドルを一気に上抜けると、一時は前日比415ドル高となる12,284ドルまでの急騰となりました。S&P500種は3.4%高でした。

EUに対する不安、懸念で市場参加を今や今やと待ち構えていた資金が一斉に雪崩れ込んだことと、欧州サミットが不調に終わり、ギリシャのデフォルトに賭けていた参加者が逃げ出したことが重なり大きな上昇につながったと考えられます。

一つは昨日東京時間でも早々に発表されておりました、民間銀行がギリシャ国債の50%ヘアカットに合意したことでした。しかしロイター通信の調査によりますと著名エコノミストの間では、この50%のヘアカットが不十分であるとの意見が半数近くあることがわかりました。

また、EFSF(欧州金融安定ファシリティ)の支援能力を、4~5倍のレバレッジを掛けることで1兆ユーロにまで拡大させることで合意しました。銀行の自己資本比率を9%に引き上げることに対しては、バーゼルⅢでは扱いが曖昧であったCOCO債(偶発転換社債)と呼ばれる自己資本比率が低下すると株式に転換されるCB債のようなものも自己資本に組み込んでも良いといったルールにしたようですし、各国で不可能であれば、最終的にはEFSFでその処理に対応するようです。

不確定、不安定な要素がいまだ多いものの、今回の市場の動きから判断しますと、いまだ対処可能な範囲内にEUの金融、財政はあると思われます。今後も〇〇ショックといったものを、ところどころに織り交ぜながらの回復となってゆくと思われますが、しばらくは金融引き締めのような出口戦略までの回復はとても考えにくく、インフレの流れは変わらないと思われます。

金のみならずすべての市場に言えそうですが、昨晩の上昇は、どちらかと言えば本格上昇といった新規参入の資金による上昇というよりも経済の悪化を見越していた人たちの買い戻しメイン(売り方の踏み上げ)での上昇という感じを受けます。そのため、今晩くらいは上昇の余韻が残るかもしれませんが、すぐに調整安があると思われます。その考え方から行きますと、現在の金の4,200円台を買う事はあまりお勧めできません。私は4,100円台前半を待ちたいと思います。確率の良いところだけを狙って行きたいと思います。

⇒『勝ち易きに勝つ』地場の血統


ETF残高 1541.97(27日)1542.57
リースレート -0.22%(27日)-0.19%
CFTC大口投機家 買越 126,978枚(18日) 先週 買越 134,502枚