本日の商品先物市況は、金安原油高と危機後退の動きとなっております。

昨晩の欧米市場は引き続き、EU圏におけるPIIGS絡みの財政危機を一番の不安材料としており、特にギリシャの債権をお多く保有しているとされるフランスの銀行株が大きく売られ、株式市場は全面安を牽引する形となっておりました。

そういった中、NY市場の終わり間近にイギリスのフィナンシャル・タイムズ紙より、先週中国の政府系ファンド関係者が訪伊したこと、そして預金・貸付公庫関係者と協議をしていたことが明らかとなりました。危機的状態にあるイタリア国債の買い付けの可能性が高まり、NYダウも日中を通してマイナス推移していたものが、急激にプラス圏へと回復して取引を終えました。

ファンダメンタルは一進一退を繰り返しております。大きな2つの問題としまして、アメリカでは先日の債務上限引き上げに伴い、今後10年で2.4兆ドルの税制赤字を削減するという足かせを付けられてしまった中で、先週提案された4,470億ドルの財政出動はどのように数字を合わせてゆくのでしょうか。

そして、EUでは、PIIGSに対する資金援助策がドイツの反対などに代表されるように、方向性がまとまらず更に国債利回りが上昇しております。EU内といった仲間内で信用出来ないものを、それ以外の市場参加者が信用できるわけがありません。兎にも角にもPIIGSの信用を取り戻し、国債利回りを下げることで資金調達コストを下げることが先決です。

日本でも財政が問題とされております。その解決策として、簡単には2つの方法があります。一つは歳出を減らすこと。もう一つは税収を増やすこととなります。政権交代直後は、官僚の天下りの根絶、企業団体献金の禁止など、本当の聖域とされる既得権益の場に足を踏み込もうとしておりました。検察の横暴によって、小沢、鳩山政権は潰されてしまいました。

しかし、菅首相以降今回の野田首相にしろ全くその国民のための政治を行う気配は見られません。歳出を減らすための官僚、大企業にはメスを入れず、高速道路自由化や高校無償化、子供手当てなどを取りやめております。また、税収を増やす方法も、大企業に対して法人税を上げるわけではなく、一般庶民から消費税を上げるという方法を行おうとしております。官僚・財界優遇、国民にのみ負担を強いる、単なる弱いものいじめに過ぎません。復興支援などと庶民の良心に訴えかけるデタラメの緊縮財政はますます日本経済を破壊していくと思われます。

日本では金に対して、財政不安や金融不安で資金が集まることはあまりありません。日本人は日本円に、如いては日本という国を絶対的に信じております。欧米人は特に自分の身は自分で守るいったようなリバータリアニズムのような思想が、より金融市場を不安定にしているのかもしれません。

ということで、金は特に材料があったわけでもなく、調整安となっただけと思われます。今はちょっした調整で50~100ドルくらいは簡単に動いてしまいます。休むも相場です。短期売買では4,500~4,550円辺りは、一度下げ止まる可能性の高いところではありますが、ここを下抜けてしまいますと大きく下げた場合4,250~4,300円辺りが想定されます。じっくり行くのであれば、この辺りからが買い場面と思います。よろしくお願いいたします。

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ETF残高 1543.14(12日) 1543.14

リースレート -0.26%(12日)-0.26%

CFTC大口投機家 買越 184,371枚(6日) 先週 買越 176,947枚