とうとう会社都合での退職勧奨かと思い録音機を持って部屋に入った。
「相談というか問題というか、部下のK君の事だけど」と切り出された。拍子抜けしたが、まずは話を聞いてみようと思い黙って聞いた。
なんと私の直属の部下が同僚に恋をしてしまい、しつこくデートに誘っているとのことだ。
それが2年前より断っても断ってもしつこく連絡してくるそうだ。
彼女はもう我慢出来ずに上司へ相談したのだ。
その上司が敵対視取締役だ。
K君は正直言って、男から見てもキモい!
清潔感は無い、身なりからしてセンス無い。持ち物もナンセンスだ。
よりによって、社内の同僚を好きになるとは考えられない。
もちろん、彼女は怖がっている。
K君を呼んで私は怒鳴った。
今まで私に嘘ついていた事も分かった。
もう許さない。
しかし、エスカレートする可能性もある。
充分に気を使って監視する事にした。
職場の同僚を好きになる事は多いにある。
しかし限度はある。私へ恐怖心を持たれるほど彼女に迫った事が許せない。
タイミングを見て国外追放させたいと思う