初心忘るべからず | コンメディア・デッラルテ研究会

コンメディア・デッラルテ研究会

月1回、役者や音楽家、ダンサー、各種アーティスト、一般の人々が、
コンメディア・デッラルテ様式のパフォーマンスやエクセサイズで、
自己解放、自己表現に取り組んでいます。

大阪府立東住吉高等学校 芸能文化科 

卒業発表会公開リハーサル を観に行ってきた。



演目は、多くは日舞・能・狂言などの伝統芸能と、

映像・演劇などであった。


もちろん、普段は、馴染みのない伝統芸能の

そう多くはないと推測される練習時間での多種の芸なので、

荒削りではある。

が、一生懸命なのと、トラブルやミスに対処する緊張感は、一種の感動であった。


学園モノの演劇では、テンポよく、等身大?の学生生活を生き生きと演じていた。




この彼らの経験は、もちろんいい思い出になること以上に、

世阿弥の言う3つの「初心」の1つ、

「始めた頃の気持ちや志」すなわち「初志」ではなく、


「芸の未熟さ」、つまり初心者の頃のみっともなさ、未熟さを

折にふれて思い出すことにより、

「あのみじめな状態には戻りたくない」と思うことでさらに精進して、

人生の糧になるのではと思う。


ミスした人は、開き直って、

うまくいった人は、バージョンアップして、

明日の、本番を楽しんでほしいと(勝手に)思う。


ちなみにほかの2つは、

「時々の初心を忘るべからず」

若き日の未熟な状態から抜け出した後、
年盛りから老後に至るまでの各段階で年相応の芸を学んだ、
初めての境地を覚えておくことにより、
幅広い芸が可能になる。


「老後の初心を忘るべからず」

老後にさえふさわしい芸を学ぶ初心があり、
それを忘れずに限りない芸の向上を目指すべし。


私たちは、どれ?