去年、2015年のNHK音楽祭における、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団によるスメタナ作曲連作交響詩「わが祖国」全曲を聞いた。指揮はチェコ出身のイルジー・ビエロフラーヴェクだ。僕は昔からチェコ・フィルにはあこがれを抱いていた。何故なら僕の好きな作曲家であるスメタナとドボルザークを輩出した東欧の国のオーケストラだからだ。「わが祖国」を本家のオーケストラで聞けるというのは大変喜ばしいことだ。楽団員がどれほどの思いを胸に演奏しているのかを想像するだけで、胸がわくわくしてくる。第二作の「モルダウ」で、輝くような木管楽器による前奏の後に、弦楽器によるあの旋律が聞こえてきた時にはさすがに目頭が熱くなった。チェコ・フィルが、今はやりの世界ランキングでどの位置に付けているのかは知らないが、弦も木管も金管も打楽器も一級品である事には間違いない。