僕が、 サッカーに興味を持ち始めた1970年頃は、世界のスーパー・スターは、ほとんどが自国のサッカー・リーグでプレイをしていた。ブラジルのペレはサントス、西ドイツのフランツ・ベッケンバウアーとゲルト・ミュラーはバイエルン・ミュンヘン、ウーヴェ・ゼーラーはハンブルガーSV、イングランドのボビー・チャールトンはマンチェスター・ユナイテッド、ゴードン・バンクスはストーク・シティ、イタリアのルイジ・リーヴァはカリアリという具合だ。ただ、西ドイツ代表のカール=ハインツ・シュネリンガーは、イタリアのACミランでプレイをしていた。しかし、それはかえって不思議に思えた。その後情勢が変わり、一部の南米の優秀な選手が、マネーとステイタスのアップを求めて(全ての選手がそうだとは言えないだろうが)ヨーロッパでプレイをする時代となってゆく。そして、現在は、ヨーロッパにはビッグ・クラブというものが存在し、世界中から代表選手が集まり、さながら多国籍軍団の様相を呈している。当然、、ヨーロッパ・チャンピョンの争いは、ビッグ・クラブ間の争いになっている。今後は、1970年のオランダのフェイエノールト・ロッテルダムや、1991年のユーゴスラヴィアのレッドスター・ベオグラードが世界を驚かせたようなことは、起こりにくい状況になっている。