中学一年の時から吹奏楽を始め、僕が最初に買ったレコードが、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のチャイコフスキー作曲「交響曲第六番(悲愴)」だった。それからは、主要な交響曲や管弦楽曲は、ほとんどがカラヤン指揮ベルリン・フィルのレコードというのが続いた。そのうちに、ベルリン・フィルの首席オーボエ奏者の「ローター・コッホ」のオーボエの音に、魅了されるようになった。それ以来、テレビ、レコード、コンサートなどで聞くベルリン・フィル意外のオーケストラで、「ローター・コッホ」の音を探し求めたが、見つけることはかなわなかった。ウィーン・フィルも独自の楽器(ウィナ・オーボエ)を使っていて、楽器自体が違っていた。しかし、1973年に初来日した、当時まだ東ドイツの「ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ドレスデン)」の生演奏を聞いた時、「ローター・コッホ」の音がするオーボエの音を聞いたのだ(探し求めて六年かかった)。この時は本当に感動した(オケも最高の音をしていた)。今も僕は、「ローター・コッホ」の音を想像しながら色んなオーボエの演奏を聞ている。