このシンフォニーに出てくるメロディーを聞いていると、アカデミックな交響曲を聞いているというよりも、ボヘミアの民謡を聞いているようだ。素朴で温かく、土の匂いがする。第四楽章の途中から出てくるメロディーなどは、「村祭り」を連想させる。本当に郷愁がかきたてられる作品だ。しかし、各楽章ごとに、展開と、ダイナミクスの変化を持たせ、聞いている者を決して飽きさせない。ドボルザークの大作曲家たる所以はそこにある。1969年にチェコ・フィルがバーツラフ・ノイマンにひきいられて来日した時、テレビで見て初めて「八番」を聞いた。いまだに忘れられないのが、第一楽章のトロンボーンの強音のユニゾンと、第四楽章の冒頭のトランペットのファンファーレのユニゾンが、もののみごとにそろっていたことだ。