この作品からは、現代音楽、ロシア(彼が活躍した当時はソビエト)の風土、独創性、革命後の鬱屈、などの言葉が浮かんでくる。第一楽章のトランペットとホルンの、それぞれの低音のユニゾンを初めて聞いた時には驚いた。両楽器のこんなに低い音を使っているクラシックの音楽をそれまで聞いたことがなかった。また、交響曲でピアノが使われているというのもユニークだ。それからソビエト軍の軍事パレードを思わせるような場面もある。第二楽章は、一転してサーカスを見ているようで、理屈抜きの楽しさがある。第三楽章は、ロシアの風土の厳しさが切々と伝わってくる。第四楽章は、自らが、様々な呪縛から解放されてゆく姿を願いをこめて描いているよう思え、非常に高揚感がある。この交響曲は、体制の圧力に屈せず、聞く人の魂に訴えかける、真に芸術性の高い作品だと思う。