黛敏郎の「題名のない音楽会」は、実験的な音楽番組だった。扱う音楽のジャンルは、メインはクラシックだったが、ジャズもよく取り上げていた。「美空ひばり」も出演したことがあり、多岐にわたっていた。毎回何か一つのテーマを設け、常識にとらわれず、音楽に色んなアプローチをかけてゆく。このような番組は、ほかにはあまり見受けられなかった。これも初代の司会者の黛敏郎(本職はクラシックの作曲家)の音楽に対する造詣の深さと、ユーモアの精神が為せる技だと思う。僕も何か独自のテーマを持っていれば、いつかは、この番組に出られるのではないかと思ったぐらい夢のある番組だった。黛敏郎が亡くなってからは、「題名」はほとんど見なくなった。