人気作家の森見登美彦さんの小説です。
主人公の手紙で話を構成する文章力・その表現の豊さに敬意と尊敬…はたまた卑しい嫉妬の念を抱きつつも、私は純文学的お笑い小説とも言うべく著者独特の文体に終始酔いしれたのであります。
森見さんの作品のほとんどは、京都を舞台にしています。祇園祭、古本市や大文字山、そして猫ラーメン。
そこかしこに他作品と共通してくる場所が出てきます。
そして、本作のもう一つの舞台が能登半島です。
美しい七尾湾、和倉温泉や恋路海岸、そして天狗ハム。
ちなみに、私は悲しいことにラブレターを書いた事も、もらった事もないのであります。
寂しさ極まりない人生の冬ともいえる時間を謳歌し、行き場のない想いにかられつつも自身の行動力の無さに憤りを感じ得ず、
心の孤独をただひたすら耐え忍び、かつ周囲にもひた隠しにして生き永らえている伊達眼鏡野朗なのです。
もう少し何とかならなかったのか、昔の俺。
P.S 私史上最高に笑った著書へ
著者自身を登場人物にしてしまう手腕に脱帽です。私も遊牧民になりたい…
下等遊民より

