父が残していった純真な家族は
途方に暮れていた。
思い出されるのは、畳の部屋にある父の遺影を
いつも~いつも眺めていたヨシノ。
ヨシノとは、私の母親です。
父をよく知る近所のおばさんが、
話してくれた父の話。......あんたのお父さんは
「この郷の開拓者だった」と。家族の誇りです。
生きる希望を失っているヨシノへ
私が、言いきった事は........早く大人になって、
頑張る!
誰にも迷惑はかけない!
家を出て、東京へいくから。
かならず~立派な人間になるから!
ヨシノは、ひとつうなずき、涙し、
頑張れよ!......と一言つぶやき微笑んでくれた。
これが、私の大人への階段を上り始める
スタートでした。
そして、ヨシノと交わした約束だった。
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