自分の行為に「お」「ご」を付けてもいいの?
「お」「ご」は、尊敬語をつくる接頭語です。
この場合は
・連絡をくれた取引先
・来場してくれたお客様
・話をしてくれた先生
を尊敬しています。
その行為「連絡」「来場」「話」に、尊敬の意味を持つ「お」「ご」を付けて
相手を高めているわけです。
一方、自分側の行為にも「お」「ご」を付けた表現もよく見聞きします。
これを受けて
「自分の行為に“お”“ご”を付けて尊敬するのはおかしい。間違いだ」
と思う人もいるかもしれませんね。
果たして、自分側の行為にも「お」「ご」を付けるのは間違いなのでしょうか?
自分の行為に付ける「お」「ご」は謙譲語
結論から言うと、自分の行為であっても、それが相手に向かう場合、
「お」「ご」を付けることはできます。
その場合の「お」「ご」は尊敬語ではなく、謙譲語です。
自分が連絡すると、相手がその連絡を受けます。
手紙を送ると、相手がそれを読みます。
話をすると、それが相手の耳に入ります。
どの行為も相手に及びます。
そのため、自分が相手に対して行う「連絡」「手紙」「話」に「お」「ご」を付けています。
自分を低めることで、相手を高めているわけですね。
自分だけの行為に「お」「ご」を付けるのは誤り
それでは、次はどうでしょうか。
上でも分かるように、自分だけで完結する行為や、身内の事柄には「お」「ご」を付けることは誤りです。
自分の行為に「お」「ご」を付けられるのは、それが相手に向かうものである場合です。
「お」「ご」を付けて謙譲語にできる語は?
最後に、「ご連絡」「お手紙」と同様に、同じようなケースで使える言葉をあげておきます。