過重労働と人生

厚生労働省では、
11月の「過重労働解消キャンペーン」
の一環として
10月28日(土)に実施した
「過重労働解消相談ダイヤル※」の
相談結果をまとめましたので
公表します。
※厚生労働省報道発表資料より
▼氷山の一角
そんな言葉が
唐突に僕の脳裏を掠める。
同ダイヤルが設置されたのは
10月最終週の土曜日の1日のみ。
一方で相談件数は合計で367件。
果たして過重労働にあえぐ
人のうちの何人が
相談窓口にたどり着くことが
できたのだろうか。
▼全国一斉イベント
つまりそういうことだ。
今回の相談窓口はあくまで
推進キャンペーンの一環で行われた
“イベント”に過ぎず、
各地にある労務局・労働基準監督署や
委託事業として行っている
労働条件相談ホットライン、
労働基準関係情報メール窓口などで
常時相談や情報提供を
受け付けているそうだ。
とは言っても常設している
当該窓口にすらたどり着かず、
過重労働の犠牲となっている人は
未だ後を絶たない。
一人でも多くの
「必要としている人」への
マッチング精度向上が急務であることは
言及するまでもない。
▼美化の功罪
僕は20代のころ、
一月の残業時間が200時間を
超えたことがあった。
もちろんそのまま報告せず、
上司や会社に都合のよい形に
数字を修正したうえで
勤務時間を提出する。
だから本当に残業した時間は
自分にしか分からない。
労務関係に詳しい友人から
「記録に残しておいたほうがいい」
と教わって以降、
業務に使用する端末等の
稼働時間を電子ファイルに
保存しておいたのだ。
けど、当該ファイルは
一度も表舞台に露になることは
なかった。
なぜなら内部告発すること自体、
“許されるような空気ではなかった”
からだ。
▼過重労働と人生
「過度な残業はいけないけど
ろくな努力もせず己の成長はない」
当時の上司らは
過去の自分自身を振り返り
暗に過重労働を美化するような
口ぶりで僕らを叱咤した。
努力が必要という理屈は分かるが、
自らの成功談を持ち出すことで
部下への強制力を行使することは
パワハラ以外の何物でもない。
今回の相談結果によれば
「長時間労働・過重労働」に関する
相談が最も多く37%、
賃金不払残業、パワハラが
それぞれ29.9%、7.6%と
続いている。
賃金不払いも
転職困難な状況へ付け込んだ
パワハラの一種であり、
一人でも多くの生活の質向上のため、
1日でも早く労働環境の淘汰が
進むことを僕は切に願っている。