高齢者再定義と人生

日本老年学会などは
医療や介護などで
「65歳以上」
とされている高齢者の定義を
「75歳以上」に見直すべきだとする
提言を発表した。
※毎日新聞より
▼60年以上同じ
今から遡ること60年以上前
1956年の国連の報告書で
高齢者は「65歳以上」と定義された。
以降、日本においては
法律で明文化されたわけではないが
医療制度や人口統計などで
「65歳以上=高齢者」が定着している。
ところがその後60年以上を経た
2017年現在においても定義は見直されず
「4人に1人以上が高齢者」
と度々ニュースで騒がれている。
▼高齢社会
つまりそういうことだ。
1950年代の高齢者人口は
およそ500万人。
割合では5 - 6%であり
10人に1人にも満たない。
その後右肩上がりに増え
「高齢化社会」の言葉が生まれ、
1995年には
「高齢社会対策基本法」が成立。
高齢社会対策を総合的に推進し、
経済社会の健全な発展及び
国民生活の安定向上を図ることが
国全体での重要課題として認識された。
医療保険などの社会保障費は
年々兆単位で膨れ上がっており、
国民の負担増を正当化する意味でも
「高齢社会」の言葉は何かと便利なのだ。
▼おじいちゃんおばあちゃん
僕が子供のころ、
1年で楽しみにしていた
家族行事の一つが
「おじいちゃんおばあちゃん」
に会うことだった。
今でも鮮明に覚えている。
おじいちゃんおばあちゃんに
「いまなんさい?」と聞くと
「63さいだよ」と
ゆっくりとした口調で
やさしく教えてくれたことを。
以降、僕の中では
60さいを超えたら、おとしより、
の意識が定着した。
おじいちゃんおばあちゃん家は農家で
当時は2人とも毎日のように
農作業に出かけ元気そのものだったが
当時「定年」の言葉も知らなかった
僕からすれば、
仕事をしようがしまいが
「おじいちゃんおばあちゃんは
お年寄り」
であることには変わりなかった。
▼高齢者再定義と人生
冒頭の学会が発表した内容によると
現在の65歳以上75歳未満は
「准高齢者」
75歳以上90歳未満は
「高齢者」
90歳以上を
「超高齢者」としている。
社会保障などの制度設計上は
便利なのかもしれないが、
「准」だの「超」だの
いちいち区別されることでの
当人らの気分は決して良いものでは
ないと思う。
段階的措置と捉えれば
止む無しなのかもしれないが
「高齢者=65歳」が
平均寿命が60歳台だった当時(1956年)
の定義であることを考えれば
「高齢者=80歳」が妥当だし、
したらば定年も70歳以上が自然と
定着するのではないかと感じるが、
「健康寿命」の壁はそう簡単には
突破できないか…