SOSミニレターと人生

全国の小中学校の児童生徒に
手紙で悩みを相談してもらう
法務省の
「子どもの人権SOSミニレター」が
発足から10年を迎えた。
※日本経済新聞 社会2面より
▼SOSミニレターって?
子どもたちが学校で
いじめ受けたり等で悩んでいる場合に、
内容を記述しポストに投函する
手紙のことだ。
発行元の東京法務局・
東京都人権擁護委員連合会が
児童生徒向けに配布している資料には
「ともだちからいじめられている」
「ぼうりょくをうけてなやんでいる」
「ネットなどでわるぐちをいわれた」
「がっこうやいえなどでなやみがある」
そんなときは
この「SOSミニレター」に書いて
送ろう!
と記載されている。
▼必ず返事をくれる
さらには
「あなたの悩みを、
あなたの力になってくれる人が
読んで必ず返事をくれる手紙」
の説明とともに
「気軽に送ってね。」
「悩んでいるキミの力になるよ」
「切手はいらないよ!」
と悩む子供たちの背中を後押しすべく
励ましの言葉が続く。
さらには
「いじめられてもがまんして
悩んでいたけど、
返事をもらって勇気が出来ました。」
「いつもひとりで悩んでいたけど
SOSミニレターを書いて、
もうひとりじゃないって
思えるようになりました。」
との紹介文に
「さあ、困ったり悩んだりしているみんな、
まずは手紙を書いてみて!」
と、何処かのセールスレターの
テンプレートのような
非常に手の込んだ仕上がり様である。
▼やめとけ
僕が小学生の頃、
似たような人権擁護の資料が
教室内で配られた記憶がある。
「いじめはよくない」
の言葉とともに
「人がいやがることはやめよう」
さらには
「いじめられている人を見たら
見て見ぬふりをせず
みんなでとめよう」
のような趣旨の言葉が
綴られているだけだった。
早速資料が配られた翌日から、
教室内で誰かが揶揄われてたら
「やめとけ。
って、
おれは言ったからな。」
なんて冗談半分のような
掛け声が教室内で流行ったことがあった。
僕は子ども心ながらに思った。
「こいつら世の中をなめているな」
と。笑
▼SOSミニレターと人生
この10年間で寄せられた
ミニレターの相談件数は
延べ18万5千件に上った、
とのこと。
発足から年々増え、
2010年度をピークに
近年は年2万件前後が届く。とも。
そんな法務省の統計資料で
特に興味深かったのは、
学年別相談受理件数で
中学生よりも小学生の方が
相談件数が多めであること、
小学生の中では
小学3年生が一番多く、
次に
小学4年生、5年生と
続いている点。
さらに
相談内容の90%以上は
「いじめ」で
内容に関しては
「へんなあだ名をつけられる」
「ふくをよごされた」
と軽微に思えるようなものも多い。
一瞬
「たかがそんなことで」
と心のなかで呟きそうになるが
そう言った
「他者が抱く嫌な思い」に対する
“無関心”こそが
人間社会における諸問題の中核を
形成していることを忘れてはならない、
と僕は思う。