がんサバイバーと人生

がんと診断された後、
社会復帰する
「がんサバイバー」と
呼ばれる人が増えている。
※日経 日曜に考える 時流より
▼5年生存率の向上
1980年代以降、
日本人の死因の1位は
30数年間連続して
「がん」となっている。
一方で、治癒の目安となる
「5年生存率」は年々高まっており、
1990年半ばからの10年間で
53%台から62%まで上昇。
がんは
「不治の病」と呼ばれる
ことは殆ど無くなったが、
今日に至るまで
日本人の2人に1人が、
がんになる、といわれている。
▼命を使い果たすわけにはいかない
一昨年、乳がんの診断を受けた
患者さんのインタビューには
最後にこう記されていた。
「ここで命を使い果たす
わけにはいかない」
僕は思った。
なんて使命感の強い方なんだと。
加えて
大きな疑問が僕の心のうちに
浮かび上がった。
一体“何が”
その人を奮い立たせ、
突き動かしているのか。
▼患者さんの声
僕は以前、
血液疾患の患者さんと
HLA(白血球の型)が
一致したことで、
自分の骨髄を提供したことがある。
その時幾度となく目を通したのが
同様の疾患で闘病生活を送っている
患者さん達の日記だ。
数か月に渡る準備期間。
3泊4日の日程で行われる、
骨髄採取。
折ある毎に、
僕は数多くの日記を読み返した。
なぜか。
今は健康体である
僕自身には知ることの出来ない
世界だったからだ。
▼がんサバイバーと人生
その後、縁あって、
血液疾患で骨髄移植を受けて
現在社会復帰をしている
“サバイバー”の方々と
定期的にお会いする機会がある。
その度に僕は思う。
誰が、いつ、
病気になってもおかしくない。
例えば血液のがんと
言われている白血病に関しては
国内で年間1万人ほどの
人々が罹患する。
もし、今年の健康診断で
僕自身「がん」と宣告されたら、
全く動揺しない、と言えば嘘になる。
一方で
僕の知っているサバイバーの方も
今回インタビューを受けられた
サバイバーの方も、
全く同じことを言っていた。
「ほかの患者さんに
生きる道標を示したい」
僕自身も、
骨髄提供をした一人として、
生涯を通じ彼ら彼女らの
力になりたいと日々思っている。
なぜなら、同じ命を持つ人間だから。