~エル・ディアラ・サンドリア正門....

ガヤガヤガヤガヤ(引き続き非常事態な正門では警備をしているブジャーラと門兵達を中心に外で渋滞しているアプケロス便から「入れろ」やら、内からは出発しようとしているアプケロス便の「行かせろ」やらの攻防がとめどなく繰り広げられている)


じーーーーーーー(そんな慌ただしい光景を厩舎のドアの隙間からじっと見つめるズワロフードの男)


ズワロマン「ダメだ。おさまる気配はないし、ラインハルト公もまだ現れない」じーーー


どけどけぇ~!!ヒャッハ~~!!(と、脱獄してきた見るからに罪人達(もちろん上半身裸)が豪快に正門に向かって突っ走っていく)

脱獄だぁ~!!下ろせぇ~!!(門の横に設置されている「手押し人力グルグル棒(四方向タイプ)」の近くで待機(呑気にランチタイム)している門兵らに向かって叫ぶブジャーラ)


ゴシャアアアアアアアアアン!!
(手押し人力グルグル棒の軸部上に設置されている「まあるいボタン」を門兵がアイアンハンマーで叩くと同時にギザギザタイプの門が断頭台のように急速直下し、走ってきた囚人軍団をまとめて粉砕する)


ズゴゴゴゴゴゴゴ・・・(手押し人力グルグル棒(四方向タイプ)を門兵4名が「一生懸命」押し回していくと、どういうシステムなのか不明だが門が上に開かれていき、ギザギザに突き刺さっている無数のゴアゴアな各部位がボロボロと重力に従って落ちていく)


ザワザワザワザワザワ・・(一連の騒動にどよめく人々の間を縫って、顔をハンカチで隠した「貴族風」な長身の翁がそれとなく外行きのアプケロス便に乗り込んでいく)


タガル・ウムト「いつ出発できる?」スッ(荷台の先頭からボロボロの札束を前にいる御者に手渡す)

御者「さぁ。あっち次第だろ」

タガル・ウムト「・・・・・・・・」ちら・・


あ~~あ~~、早いとこ掃除しねぇと(血塗れになった門の下をやれやれと見下ろしている門兵達)


デヴィマッツォ「共に牢獄で過ごした仲だ。安らかに・・」(ドアの隙間より外の様子を確認すると、静かに黙祷を捧げる)

コズマ「フェットチーネさん、ご無事でしょうか・・」スッ・・(厩舎の中で大人しくしているズワロポスを撫でながら)

デヴィマッツォ「・・・闘技場に迎えに行こう。我々だけ脱出するわけにはいかない」(隣で頷く騎士団員達)


きゃあああああああ!!


デヴィマッツォ「またお仲間かい?」わああああああ!!

ズワロマン「今度は本当の盟友です」きゃあああああ!!(騒がしい外の様子をドアの隙間から覗いたまま)



ドスン・・ドスン・・(逃げ惑う人々の向こう側から首を左右に振りながら正門の方へ向かって歩いてくる星竜に並んで歩いてくるゲンス・ゴンス一味の姿も)


ズワロマン「スターマイン・・・ん・・」


ドスン・・ドスン・・(そんな彼女の背中の上に正座して乗りながら双眼鏡片手にきょろきょろしているファンクーンを先頭に、すぐ後ろでは同じく手持ちの双眼鏡を覗いている「色白細メガネ」の男が確認でき、さらにその後ろにはミサキ、フェットチーネ&ルカが、そして一番後ろには、片膝をつきながら俯いている赤装束を着た女性の姿も見える)


ラインハルト「そりゃ~当然、こうなりますよね・・」わぁあああああ!!

ゲンス・ゴンス「うるせぇ連中だ。こんな野郎共のために看守をしていたなんてな。あんたはどう思う?看守長」ザッザッザッ(威風堂々、奇王剣を肩に担ぎながら星竜に並んで歩いている)

イェル・ミナ「・・・・・・・・・・」きゃああああああ!!(俯いたままだが耳で周囲の様子は感知している様子)

フェットチーネ「彼氏のもとに戻りたきゃ、勝手にしな」フッ(彼女に寄り添う愛ガルクのモフモフを撫でながら)

イェル・ミナ「・・・・・・・」キッ(うなだれた黒いバングスの隙間より)

ゲンス・ゴンス「よせよせ。一緒に逃げた時点で、あんたも反体制派の仲間入りなんだ。戻ったところで、今度は、あんたが檻の中だ。俺を侮辱したようにな。あんたクラスなら、VIP待遇で宮殿の地下かもな。ハハッ!!」

クク「あんな戯言、気にしちゃ駄目よ」(彼女の右腕にしっかと掴まりながら)

イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・」ドスン・・ドスン・・

ファンクーン「なんか気まずい状況ですね」む~(双眼鏡できょろきょろしながら後ろの状況を気遣う)

ラインハルト「でも、それを乗り越えれば、優秀なハンターを騎士団のメンバーとして・・・おや?」


じーーーーーー(走り去っていく人々を背景に、一人の「ドボルヘルムのお面」を被ったお嬢ちゃんがぽつんと立ったまま、星竜を不思議そうに見つめている)


スターマイン「・・・ガオ~~」(お嬢ちゃんの存在に気づき、小さく威嚇してみせる)

スッ(お面を上げて、顔を見せるお嬢ちゃん)

スターマイン「??」

べぇ~~~~~~(渾身のあっかんべぇ)


スターマイン「えーーーーーーーっ!!??」カルチャーショックハッ

ファンクーン「ダメですよ?スターマインちゃん。グランドマスター達を探さないと」きょろきょろ(首を下げながら、しょんげりしている星竜に向かって)

デヴィマッツォ「そうですよ。うかうかしてると、こっちにも衛兵が来ちゃいますよ・・・って、いたいた」


タッタッタッタッタッタッ(厩舎の中より走ってくるデヴィマッツォとコズマに続き、騎士団員達が。その後ろからはグルグル巻になったロープ片手にズワロポスを誘導しながら外に出てくるズワロマンの姿も)


スターマイン「あの子、重そう・・」

コズマ「フェットチーネさん!」タッタッタッタッ

フェットチーネ「おまたせ」バウワウ!(とルカも)

デヴィマッツォ「看守長・・・」(星竜の背中を見上げながら)

イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・」(両膝を抱えて座る彼女の黒髪ロングのポニーテールもまた、彼女の気持ちを表すようにぐったりと垂れている)

デヴィマッツォ「とにかく急いでパパグラーナに帰ろう」(せかせかとズワロポスの胴体にロープを巻くズワロマンと騎士団員達)

ダニー「ぶら下げていくのか?まさか、満員だなんて言わねえよな?」(星竜の大きい顔に向かって)

スターマイン「別に平気だし。アルコール臭い顔を近づけないで」ふんっ

カリサ「フフッ。そしたら、あたしらは、そっちの「ゴンドラ」に乗っていこうかね。にしても、本当に喋るモンスターがいるなんてね・・」(まじまじと星竜を)

スターマイン「時代遅れ。あなた達が見向きをしてこなかっただけ」ふんっ(そんな彼女の首にロープを回すズワロマン)

ゲンス・ゴンス「あんたらは尻尾にしがみついていくのか?」

騎士団員「ああ。慣れたものさ。それくらいの腕力がないと、騎士団員にはなれないしな」えっへん

ゲンス・ゴンス「ほぉ~~~~~~・・・」

ズワロマン「よし。こっちは準備OKだ。いけそうかい?スターマイン」よいしょっとな(と、ロープで星竜の首と繋がれたズワロポスの上に乗り込むゲンス・ゴンス一味)

スターマイン「ええ。そっちこそ、落ちないでよ」


ザワザワザワザワザワ(市街地の方から並んで星竜を見ている人混みの間を縫って、恐れ慄く行商人とエスココ三銃士が飛び出してくる)


恐れ慄く行商人「こりゃまた・・すげぇお出迎えだな」タッタッタッタッタッ

ラインハルト「やぁ。ご苦労さま」

ヘメスコ「行くのか?フェットチーネ」

フェットチーネ「ああ。捕まっちまう前にね」やれやれ

タボスコ「また勝負できるか?」

フェットチーネ「お互い、生きてさえすればね」フッ

ゲゼスコ「今度は負けないぞ」にっ(と並んで笑うエスココ三銃士)

恐れ慄く行商人「おい、あれを見ろ!」

ラインハルト「え・・」ちら・・



GOOOOOOOO!!
(市街地の方よりこちらに向かって一斉に飛んでくる飛竜種軍団。先頭をゆく棘竜は両足の裏で器用に雷顎竜の頭部を挟んだまま飛行しており、前後になって飛んでいる「つがいの眠鳥」もまた、両足で賊竜を挟みながら運搬飛行している。また、各飛竜種の上にも鳥竜種のボスやら、ネコやら、人間の兵士やらが、こぼれんばかりに乗っている)



鉄平「おっさき~~~♪」GOOOOO!!(雷顎竜の背中よりザザミネコなカニ風のお手でピースかます)

ラインハルト「はぁ・・さすがですね」GOOOOO!!(やれやれポーズする彼を覆うモンスター軍の影。星竜の横に並んでいる三銃士らは目をまんまるくしながら上を見ている)

アジャリナ「フェットチーネ!!またなぁ~~!!」GOOOOO!!(棘竜の鼻棘に掴まる彼女の頭に抱きつくジャスも手を振っている)

フェットチーネ「ハハッ!元気でな!!」GOOOOO!!(上に向かって手を振り返す)

ブジャーラ「達者でな!!フェットチーネ!!」(遠くの方から遺体を担ぎながら)

フェットチーネ「世話になったね!!しっかりな!!」バウワウ!!

ファンクーン「異国での女傑と侠者の別れ・・・孫星様への「激アツお土産話し」がまた一つ・・」つぅ・・(双眼鏡を覗く彼女の目に涙が)

スターマイン「はいはい。こっちだって負けてられないんだから」ファオオオオオオン!!(両翼を広げ、星の数ほどの綺羅びやかな紅蝶を創出させる)

ラインハルト「帰りましょうか。我々は東に」(デヴィマッツォに手を引かれながら背中の上に乗ってくるコズマ達に向かって)

デヴィマッツォ「しばらく都に来ることはなさそうだ」やれやれ(隣で微笑むコズマ。星竜の下から手を振り続けるエスココ三銃士達)

クク「見て、イェル・ミナ。とても綺麗よ」ファオオオオオオ!!(星竜の周囲を旋回する鮮やかな星羽蝶の群れ)

イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・」ファオオオオオオ!!(その光景を前髪越しに見つめながら都を振り返る)



「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights



スターマイン「それじゃ、行くわよ!」ファオオオオオ・・・・



ドウーーーーーーーーン!!
(紅い綺羅びやかなエレメンタルの奇跡を描きながら一気に上空へ飛んでいく星竜)



To Be Continued






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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第224話 「ぜんっぜん」

4/15(月)0時更新予定

Anthem編二章もいよいよ次回で最後だ!
闘技場に残ったカーブーは無事かニャ~
ほんだらば!!
(二人一緒に)次回も見よう(ニャ)!!読も見よう(ニャ)!!


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