ひいひい・・タラー(こぼれんばかりの金品貢物が詰まった木箱を「運搬スタイル」で抱えた三人組の受付嬢と見るからに会計士っぽい出で立ちの三人組が大宮殿へと一直線に繋がる台形ピラミッドの大階段をひいこらと上がっていく)


受付嬢A「ちょっと、持ってもらえません?」ひいひい

会計士A「暑いし、足はパンパンだし、腰も痛いからダメだ」ひいひい

受付嬢B「なっさけな。それより、あっちから聞こえるのって、やっぱりモンスターよね?」ボギャアアアア・・・

会計士B「ああ・・間違いない・・なんだってこんなことに・・」ひいひい

受付嬢C「街はどうなってるんだろう・・」ひいひい(木箱に顔面を少し埋もらせながら)

会計士C「はぁ・・はぁ・・誰か、双眼鏡・・持ってないか・・?」ひいひい

受付嬢B「これ・・アゲルゾンのメンバーからもらったやつ・・」スッ・・(木箱から「金ピカな双眼鏡」を手渡す)

会計士B「うむ・・・・・」スチャッ(段上で振り返り、それで街の様子を覗き見る)

受付嬢A「はぁ・・はぁ・・何か見えますか?」ひいひい(木箱に顔面を少し埋もらせながら)

会計士B「嘘だろ・・・」

受付嬢B「何?」しゅぼっ(マッチの火を地面でつけ、ボロボロになった咥えタバコに)

会計士B「モンスター共が街を走っている・・・行き先は闘技場だ」ボギャアアアア・・・

受付嬢A「早く逃げましょ!!」ガバッ(歯をくいしばりながら木箱の中より顔面を出す)

会計士A「貸してくれ!俺が運んでやる!」バッ(受付嬢Aが抱えている木箱を奪い取り、階段を上がっていく。そんな彼を見て少しうっとりしている受付嬢A)

受付嬢C「もうすぐ中間地点よ!あそこで休憩しましょ!」ひいひい(階段の先に幅広な外周通路がある中間地点となるフロアが見えてくる)

会計士C「もてよ・・・俺の膝・・!!」ガクガクガクガクガク!!



フォッ



会計士A「ん・・」



ゴロンゴロンゴロン・・



受付嬢A「え」



ゴロンゴロンゴロン・・(大階段の上から男の首らしきものがだらしなく転げ落ちてくる)


受付嬢B「あ、あんたの彼氏・・?」ゴロンゴロンゴロン・・(階段を転げ落ちていく首を見送りながら)

受付嬢A「・・・・・・・・」プルプルプルプル(顔を見上げたまま口を開けながら首を小さく振り、階段をまだ見下ろしている会計士Aの背中にそっと隠れる)

会計士A「・・・・・・・・・・っ!?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(渇いた太陽をバックに、邪龍教徒と思しき黒い装束を纏った長身の姿勢が良い翁が両手に鮮血滴る刀剣を握りながら、こちらを冷淡に見下ろしている)


ごくり・・(生唾を飲む六人組の男女は蛇に睨まれた蛙のように動くことすらできず、ただ上を見上げている)


タガル・ウムト「・・・・・・・・・・・・・・・」ピチャリ・・(紅く染まった白毛の髭からも血が滴り落ちる)


カランカラン・・(おもむろに刀剣をその場に落とすウムトは裸足であることも見て取れ、その傍らにはお馴染みの軽装兵だと思われる首なし遺体が血塗れになったフロアに放置されている)


ガサリゴソリ・・・ゴソッ・・・ガサゴソリ・・・・コンコン(ウムトは意図的に遺体のブーツを脱がせると、おもむろにそれを身につけ、サイズ感を確かめるように、つま先を床に軽く叩きつけたりしている)


ガクガクガクガク・・(六人組の男女は震え上がりながら、その光景を黙って見上げている)


タガル・ウムト「うむ・・・・」コンコン・・


がさりごそり・・(続いてウムトは遺体の懐を漁ると、くしゃくしゃになった紙幣を握り取る)


ひいいいいい・・・(恐れおののく六人組)


タガル・ウムト「・・・・・」スッ(会計士達をそれぞれ指差していく)


??(困り顔を見合わせる会計士達)


タガル・ウムト「・・・・・」ふんふん(と、男達に向かって上下に指を動かす)

受付嬢B「服よ。早く!」ひ~~~アセアセ(慌てて会計士Aは外套を、会計士Bは衣服を、会計士Cはズボンを脱ぐ)


バサッ(黒装束を脱ぎ捨てたウムトの体は、とても翁とは思えないほど活力的に仕上がっている。もちろんシックスパック)


ザッザッザッザッ・・(階段を下りてくるウムトに対し、自ら道を開く六人組)


がさりごそり・・(階段の上に置かれている衣服をおもむろに着ていくウムト)


タガル・ウムト「・・ん・・・・」ガチャガチャ・・(ベルトをやりながら)

受付嬢C「・・・・・・・・・・・・・」ガクガクガクガク


スッ・・(ウムトは受付嬢が抱えている木箱に向かって手を伸ばすと、高級ハンカチを掴み上げる)


タガル・ウムト「ふむ・・・・」ゴシゴシゴシ(それで顔やら髭についている血を拭いながら階段をゆっくりと下りていく)


ザッザッザッザッ・・・・(そのまま襟元を気にしながら宮殿をあとにする「貴族風」な長身の翁の後ろ姿を階段の上から見送る六人組。もちろん会計士Cはパンツ一丁身震いスタイルで)







「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights








ヴォオオオオオオオオオ!!




ドザザザザザザザザ!!
(無数の棘が生えた右の翼を右腕に密着させ、ブルドーザーの如く低姿勢のタックルをもって赤土の大地を削りながら突進してくる滅尽龍に悉く吹き飛ばされるセフィティスとハンギル)


フォーーーーーーーン!!
(滅尽龍はそのまま右の翼を素早く開き、前方に向かって棘弾全発射)



ラインハルト「ええええええええ!!」フォーーーーーン!!(瓦礫の山と化した客席の前でのんきに観戦してる彼に向かって飛んでくるおそろしい棘の大矢)


むんずっハッぐいっダッシュ
ズサッ!ズサッ!ズサッ!

(ミサキとフェットチーネに後ろ襟首を同時に掴まれるやいなや強引に引っ張られるラインハルトがいた場所に大きい棘がたくさん突き刺さってくる)


$あたちのモンハン日記
カーブー「お前の相手は俺だ!!ル’ヴォー!!」(銀火竜の頭の上であぐらをかきながら)


ムゥ~~~~~~(と振り返る滅尽龍)



ミオン「やっぱりデスカーブーの言うことには反応してるミャ・・」


ニャーク「カーブーはそういう激アツな男だ」ひょっ(そんな主の背中に飛びつく)


カーブー「シオンさんも乗りますか?って、ギルドナイトを乗せるのは嫌か」(下の銀火竜に向かって)


サンダーソニック「うちのプリンセスがその格好を見たら、発狂するだろうな。シオン・プラウズ」フシューーーー(シオンの黒髪ロングが銀火竜の鼻息になびかれる)


シオン「喋る銀火竜・・・あなたも共有しているのね?」(傍らのミオンも目をまんまるにしながら偉大なる銀火竜を見上げている)


ニャーク「俺達とギルドナイツの間には多層的な遺恨がある。もちろんUBUにもだ」

シオン「え・・」

カーブー「装束にUBUさんが好きな色を取り入れてるのが唯一の救いですかね。いくぞ、サンダーソニック!」ドスンドスンドスン!!

シオン「なにあの態度ムカムカ私があなたの代理人だってことを忘れないでよね!!」

カーブー「感謝してますよ!あなたはUBUさんよりかは優しい」ドスンドスンドスン!!


ドシャ~~~~~~~ンダッシュ
(滅尽龍に軽々上手投げでひっくり返される銀火竜。カーブー&ニャークは遠くへすっ飛んでいく)


シオン「虫の息・・かしら?」ふんっ(隣で口を手でおさえて笑っているミオン)


アンソニー「やっぱり。モンスターが力を発揮できていないように見えるけど・・どういうこと?」

シリウス「古龍の特殊能力を抑制する龍封力に近い効果なのか・・・竜族そのものの力を抑えているという印象を受ける」

アンソニー「それがル’ヴォーのインテンシティによるものだとすれば、ハンターが頑張るしかないね」ふぅ~~


ファ~~~~~~あ・・(また大あくびをして、立ったまま寝ようとしている滅尽龍)


ハロルド「平気か、ウル!」タッタッタッタッ

ウル「遅れてすまないっチャ。まさかあいつが来ていたなんて・・でも、これでこの前の借りが返せるンバ」ウ~~~~(と隣で唸る眠鳥の母子と共に滅尽龍を考察している)

ハロルド「遭遇したのか?ル’ヴォーと」

ウル「邪龍の眷属・・やっぱり、あいつが、る・ぼぉ~だったっチャね」ウ~~~~

ハロルド「・・まさか竜機兵は・・」

ウル「あいつに落とされたっチャ」

ハロルド「レオは?」

ウル「無事だっチャ。気絶して漂流していたウルちゃま達を介抱してくれた、奇面族達の集落に残ってるっチャ。そこで、る・ぼぉ~のことを教えてくれた王妃様を守っているっチャ」なでなで(ヒップの頭を撫でながら)

ハロルド「おい、それってスカルリーナ様か?」

ウル「ンバ。ガリタンも一緒っチャ。ここから逃げてきたと言っていたっチャが・・」ちら・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(退廃した客席の玉座にふんぞり返って座っている、ふてぶてしい新王の姿)


ウル「想像通りの悪い人相と品格の無さっチャね」だろ(とハロルド)


ふりふり(玉座の横から小さく手を振ってくるアンソニー。シリウスは不敵に微笑む)


ウル「ふふっ。元気そうだっチャ」パチりん(ウィンクで返す)

ハロルド「聞きたいことだらけだが、最後に、なんであいつらと一緒に?」グオン・・(遠くで起き上がる銀火竜を見ながら)

ウル「スカルリーナ様とクルセイダーズのメンバーにも助けられたんだっチャ。レオとワガハイは、恩を返すために、一緒に行動してるっチャが、レオはスカルリーナ様も警戒しているっチャ」こそっ

ハロルド「・・・OK。そしたら今は、俺達の計画を邪魔しやがったあいつをどうするか考えよう」


こっくり・・こっくり・・(棒立ちのまま、両手ぶらりで寝ている滅尽龍)


シオン「またあれ」ズゴゴゴゴ・・・

ミオン「お腹がいっぱいなんだミョ」ズゴゴゴゴ・・・


ウル「あいつめ・・いつでも仕留めることができるのに、遊んでるっチャ」ウ~~~~(とヒプノ親子も滅尽龍を睨む)

ハロルド「新王もさ。誰が円卓の騎士にふさわしいか試してやがる。シリウスさんも楽しんでる」ふんっ

ウル「だったら全員に見せつけてやるっチャ!いけぇ~!!ママノック!!」ひょっ(ヒップを抱っこしながら一緒にママのフワフワな背中に飛び乗る)


ドスンドスンドスンドスン!!
(頭から滅尽龍に突撃していくヒプノック)


ウル「こりゃああああああ!!!!起きろンバアアアアアアアア!!!!!」ギャイーーーーーン!!(音撃を飛ばすとヒップは両翼で耳を塞ぐ)

ル’ヴォー「イッ!?」ギャイーーーーーーーン!!(ビリビリビクっとしながら目を覚ます滅尽龍)


ドシャ~~~~~~~ンハッ
(咄嗟に起きた滅尽龍に軽々上手投げでひっくり返される眠鳥の奥さん。ウル&ヒップもまた遠くへすっ飛んでいく)


ハロルド「馬鹿野郎!起こしたら不意打ちの意味ねぇだろうがムカムカ」ぷんすか(その背後に見える瓦礫の山の中から頭を突き出してくるドボルヘルムのハンター)


To Be Continued







みんなの激アツ一票でしっかり応援してほしいミャオ♪

次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第220話 「まだまだ必要です」

4/1(月)0時更新予定

先日もお伝えした最近喉が痛い作者は花粉症なのか風邪なのか、どっちか分からずにいたんだけど、花粉が弱い日でも喉が痛かったから、風邪と勝手に自己判断して風邪薬に「重点を置く」ことにしたんだミャお


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