~エル・ディアラ・サンドリア、マーケットエリア....

ガヤガヤガヤガヤガヤ
(商店街の人混みを抜けていく、行商人らしき二人組の男と「ドボルヘルムのお面」を被った少年)

ハロルド「・・・・・・・・・・・・・」じーーーーー(何かを気にするように振り返りながら歩いている)

シリウス「どうした?」ガヤガヤガヤガヤ

ハロルド「まずい。本物のドボルヘルムが近くにいる」ガヤガヤガヤガヤ

アンソニー「彼は意外と鋭いからね・・・離れよう」ザッ・・・




鉄平「さて・・・・・・・・」きょろきょろ


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(シオンと肉まん君が消えていった人混みを見つめる鉄平)


鉄平「に、するか・・・・」ちら・・


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(アンソニーをはじめ、ギルドナイツ組が消えていった人混みを見つめる鉄平)


鉄平「に、するか・・・・」ふぅ~~~~


ガヤガヤガヤガヤガヤ

ガヤガヤガヤガヤガヤ


鉄平「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(ぼうっと人混みを見つめている)


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(人混み越しに何やら真っ赤なちいちゃい姿がチラリと)


鉄平「ん・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤガヤ




ニョニョ~~~~~ん!!



鉄平「!!」



一也「鉄平!!約束通り、来たニャ!!」ててててて

鉄平「一也!!」バッダッシュ


だきっハッ






「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights






ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
(人混みに溶け込みながら気配を消していくギルドナイトな三人。一見して「ドボルヘルムのお面」を被った少年が目立ちそうなのだが、人混みの中には同じくモンスターやハンターのヘルムを模倣したお面を被っている観光客や子供たちがたくさんいるため、ハロルドも自然と景観に溶け込んでいる)


ハロルド「もう大丈夫だ。あっちから離れていった」ガヤガヤガヤ(彼が被っているお面を同じ背丈ほどの少年が物欲しそうに見つめている)

アンソニー「牢獄に戻ったのかもしれないね。まったく、ユクモのみんなが知ったら、心配するだろうな・・」はぁ~~

シリウス「油断するなよ。こっちも問題ありだ」


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(人混みが自然に左右に開かれていき、その奥からハイアーザントップを左手に握った赤装束の小柄な女性が、その右腕にとまる猟虫サイズのマゼンダ色にくすんだオオナナホシと共に姿を見せてくる)


ハロルド「イェル・ミナ・・・・・」ガヤガヤガヤガヤ

アンソニー「会ってきたら?シオンだって心配してたろ?ねぇ、シリウスさん」ガヤガヤガヤガヤ

シリウス「ああ。俺達は盟友だ。今のところ、問題はない」ガヤガヤガヤガヤ

アンソニー「もう。それじゃあ、いずれ破綻するかもってこと?だったらハロルド。尚更、会っておいた方がいいと思うよ」ガヤガヤガヤガヤ

ハロルド「・・でも、二人は?」

シリウス「あそこは、まだ入ったことがなかったな」ガヤガヤガヤガヤ(そう遠くない距離に石造建築の宿屋が見える)

アンソニー「そうだね。酒場があるみたいだ」ガヤガヤガヤガヤ(宿屋を出入りする客人達を見ながら)

シリウス「積もる話もあるだろう。何かあったら、呼ぶんだぞ」ぽん(ドボルヘルムのお面を被った少年の頭を撫でながらアンソニーと共に宿屋に向かっていく)

ハロルド「・・・・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤガヤガヤ(二人を軽く見送った後、視線の向きを変える)


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(真っ二つに割れた人混みの中央を悠々と歩いてくるイェル・ミナ)


イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤガヤガヤ(市民や観光客には目もくれず凛としながら通り過ぎていく)



イェル・ミナ 聞こえるかい



イェル・ミナ「!?」ピタッ・・



俺だよ。ハロルドだよ



イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤガヤガヤ


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(見渡す人混みの隙間から、ドボルヘルムのお面を被った少年が手招きしている)


イェル・ミナ「ああ・・・」クラッ・・

ハロルド「・・・・・・・・(ここじゃ人目に付く。こっちに)」スッ・・

イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・」ザッ・・


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(賑わう人混みの先を天真爛漫な小走りで行く、ドボルヘルムのお面を被った少年に導かれながら歩いていく赤装束の女性)


ひょっ(オープン喫茶なテラス席の椅子にお尻から飛び乗るドボルヘルムのお面を被った少年)


イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤ・・・(人混みから少し離れたテラス席の前に立ち、少年を見つめる)

ハロルド「フッ。嫌いなんだな?このお面が・・いや、あいつが嫌いなんだ」クスッ

イェル・ミナ「・・本当に・・・・」

ハロルド「一瞬だぞ?俺だって、あんまり顔バレしたくないんだ」スッ・・(お面を上げ、にんまりフェイスな小憎く愛らしい顔を見せる)

イェル・ミナ「ハロルド・・フェリックス・・・・・」


ガバッ(椅子にちんまり座る彼を抱きしめるイェル・ミナ)


イェル・ミナ「大きくなったわね・・・」

ハロルド「ほら。赤服のねえちゃんが、子供にハグをしているって、噂になっちまうぞ」

イェル・ミナ「いいわよ、それくらい。逆に好感度が上がるわ」フフ・・

ハロルド「フッ・・・・ならいいけど」


ガヤガヤガヤガヤガヤ
(そんなテラスの前をいく地元民もまた、彼女に気遣うような素振りを見せながら、皆、黙って通り過ぎていく)



ガヤガヤガヤガヤガヤ
(笑い合いながら人混みを抜けていく蒼猫と大タルを背負ったザザミネコ)


鉄平「無事に来れて良かったぜ。しっかし、よく分かったな」ガヤガヤガヤガヤ

一也「終末、帰郷す・・始まりの幼少思い出し、故郷よりかならず来なむ・・・「終末」、つまり決闘裁判を表しているニャ。「帰郷す」は、帰る。つまり計画を実行して、帰るという意志ニャ」

鉄平「ふむふむ」(実に嬉しそうに)

一也「「始まりの幼少」は、要塞のこと。門兵に聞いた話しじゃ、「ジ・始まりの地」という意味だったニャ。つまり要衝たる要塞を思い出し、「故郷」である北東の集落より、「かならず来なむ」、必ず来るだろう。これは俺達に向けられたメッセージだニャ」

鉄平「それでそれで!?」

一也「要約すると、決闘裁判が一番盛り上がると予想される日に計画を実行するから、ジ・ゾゲージョ要塞まで、北東より迎えに来て欲しい・・と読み解けたニャ」カチンカチン(右腕にはめているザザミネコバサミを)

鉄平「さすが一也だぜ~!!ゴメンな、面倒くさい方法とっちまって」ぽりぽり

一也「いんニャ。さすが鉄平だニャ。暗号のおかげで、奴等には作戦を知られずに来れたニャ」カチンカチン

鉄平「誰のことだ?」

一也「ギルドナイトニャ」

鉄平「・・・・・あそこの宿屋に行こう。みんな集まるはずだ。詳しい話はそこで」うニャ(と、引き続きザザミネコバサミをカチンカチンさせながらザザミネコ一也が)





~エル・ディアラ・サンドリア中央、デスタミッタ・ジャマラン....

・・・・・・・・・・・・・・・・・
(漆黒のドーム型大宮殿へと繋がる壮麗な台形ピラミッドの長い大理石の中央階段の中間地点だろうか、幅広な外周通路(中央の階段より両端の通路部には等間隔で植栽が施されている)となっているフロアにて、そこを警備していると思われる軽装兵の男と会話をしている行商人の男と薄紫なギルドクロスを身に纏った女狩人の姿。また彼女の傍らには蒼きガルクに跨る愛オトモの姿も)



シオン「もらご?」

軽装兵「ああ。ここのところ、宮殿に居座っている盗賊ギルドだよ」


肉まん君「知ってる?」

シオン「私達がいる客室棟じゃないみたいね」うんうん(と頷くミオン)

軽装兵「モラゴの連中は東棟だ。毎晩、うるさくて仕方ねぇ」ぬわっはっはっはっはっ(彼の背後に見える階段の上から、ハイドアーマーを身につけた蛮族のような出で立ちをした兵士二人組が下りてくる)


ミオン「噂をすればだミャ」


モラゴの戦士A「ん・・・おお?女戦士のご帰還か」ザッザッザッザッ(階段の左右に等間隔で配置されている一対の龍頭像の下を抜けながら近寄ってくる、黒髪長髪をトップで束ねた無骨な戦士)

肉まん君「問題起こすなよ」こそっ(とシオンに)

モラゴの戦士B「ゲ・アゲルゾンが絶対勝つというから、大枚をはたいてみれば大損だ。最初から、あんたに賭けていれば良かった」やれやれ(と黒髪モジャモジャロングの蛮族戦士)

シオン「それは残念ね」やれやれ

モラゴの戦士A「傭兵なんだってな?大した腕じゃないか。ええ?」(品定めするようにシオンを下から見上げながら)

モラゴの戦士B「イーゲルンヘルンの女神ほどではないが、ザザホンゾの妖女とも程遠い」ふむ・・(偉そうにシオンを吟味しながら)

シオン「って、誰?」こそっ(軽装兵に)

軽装兵「アヤ神話さ。モラゴが信仰している」

モラゴの戦士B「どうかな?彼女を妻として迎えてみては?」

シオン「はぁ?」(死んだような顔で)

モラゴの戦士A「そりゃあいい!どうだ?可愛がってやるぜ」ふほひひひひひ

シオン「ちっ・・」スッ(目が座った彼女が彼らを「階段から蹴落とす前に」一歩踏み出す察しの良い肉まん君)

肉まん君「あんた達がモラゴの鉄槌か?今、彼から聞いたよ」(やれやれポーズの軽装兵)

モラゴの戦士A「俺がリーダーのズンガダンだ」えっへん

モラゴの戦士B「私は彼の幕僚であり、友人の一人でもある、スペルツァトゥスだ」フフ・・

ズンガダン「殺戮を好む冷徹な詩人さ。てめぇで殺した相手の頭蓋骨で作ったジョッキの酒を浴びている時が、一番、創作意欲が湧くんだと」やれやれ

スペルツァトゥス「かつてシャピトールの英雄、タンが古龍の大宝玉でグラスを作らせたようにな・・君は、行商人か?」

肉まん君「ああ。長老府の主がクライアントだ」

ズンガダン「ああ・・あの寄生虫の老いぼれか」

シオン「言うじゃない。でも、あなた達もここの出入りを許されているってことは、盟友なのよね?」

ズンガダン「まぁな。こっちが力を貸してやってる」えっへん

肉まん君「それはすごいな。お近づきの印だ」スッ・・(薬包をいくつか握らせる)

ズンガダン「んん・・・安物じゃねぇだろうな?」

肉まん君「滅多に手に入らないぞ。気に入ったら、今度は注文してくれ。試してみなよ」

ズンガダン「ほぉ~~~・・・・・・」スゥーーーッ(薬包を広げるやいなや、中の粉を一気に鼻で吸引する)

ミオン「頭が爆発したらおかしいミャお」こそっ(とジークの耳元で)

ズンダガン「ホッホ~~~!!こいつはすげぇな!!まるで頭の中がブナハブラになったみてぇだ!!」ブヘッブヘッ!!(変な咳をしながら両腕をパタパタさせている)

肉まん君「舞い上がったような感覚だろ?もっとすごいのもあるぞ。しばらく宮殿にいるのかい?」

ズンガダン「まぁな。地下を一掃すれば、そこを俺達の拠点にしていいだとよ」ブヘッブヘッ!!

肉まん君「地下?」

ズンガダン「エズガダだよ。姑息なクソ野郎共が。拠点さえ分かれば、イチコロだってのによ!」ブヘッブヘッ!!

肉まん君「・・・もちろん、報復するんだろ?」

ズンガダン「あたぼうよ!!今からその作戦会議・・・ブヘッブヘッ!!おっとっとっと・・・いいか?エズダガは必ず、俺達がぶっ潰す。そうすれば、俺達が地下の王だ。ハッハッハッハッハッ!!」(スペルツァトゥスの肩を抱き寄せながら)

肉まん君「期待してるよ。そしたら、たらふく買ってくれよな。ギルドの人数は?」

ズンガダン「ああああ・・・1、2、3・・・今、どのくらいいるんだ?」ブヘッブヘッ!!

スペルツァトゥス「この前、エズガダに半分やられてしまったからな・・・ええと・・・」

シオン「客室棟からはみ出るほどじゃないでしょ?増殖したオルタロスみたいに」ププッ(と軽装兵)

ズンガダン「エズガダをぶっ潰すくらいの数は残っている!俺達が地下を制圧したら、あるだけ薬を持ってきてくれ!!ダンジョンパーティーと洒落込もうぜ!!ブワハハハハハ!!」ブヘッブヘッ!!


フラフラ・・おっとっとっと・・・ブヘッブヘッ・・フラフラフラ・・・
(千鳥足な親分を支えながら階段を下りていくスペルツァトゥス)


シオン「大丈夫?」

肉まん君「なぁ~に。麻痺弾を撃たれた甲虫種みたいな夢見心地さ。しばらくはあのままだろうな。で、エズガダってのは?」

軽装兵「地下に拠点を置く、都の盗賊ギルドさ」やれやれ

シオン「地下って?」

軽装兵「墓になってるのさ。そこの何処かにエズガダは潜んでいるって、もっぱらの噂だが・・・っと、ここから先を聞きたかったら、俺にも・・」

肉まん君「それだけ聞ければ十分。大方、そのエズガダってのは、先王お墨付きの盗賊ギルドで、そいつらを都から追い出すため、新王がモラゴを呼んだ。違うか?」

軽装兵「ちぇっ。なぁ、一つでいいから俺にもくれよぉ~アセアセ

肉まん君「ブナハブラみたいに飛んでいっちまうぞ?そしたら仕事にならないだろ?またな」ザッザッザッザッ(シオン達を促し、宮殿へ繋がる大階段を上がっていく)

軽装兵「ケチぃ~~!!」ぷんすか


カツカツカツカツカツカツ(階段の両端、等間隔に続く一対の龍頭像を睨み上げながら登っていくシオン)


肉まん君「さっきの話、どう思う?」カツカツカツ・・

シオン「勢力争いでしょ?こっち(地上)には関係ないわ」カツカツカツ・・

肉まん君「地下墓地か・・・心当たりは?」カツカツカツ・・

シオン「なに?興味あるわけ?」カツカツカツ・・(漆黒の大宮殿へ繋がる正門(両端には軽装兵が。またそこには、本来置かれていたと思われる黒龍像を乗せていたのであろう台座だけがそれぞれ見える)に入っていく)

肉まん君「ここから入るのは初めてだな・・・さすが、ギルドナイト様」ふむ~~(黒大理石で作られた歴史漂う荘厳なロビーを見渡しながら)

シオン「何を企んでいるの?」むぅ~~

肉まん君「初めての外街を覚えているか?」ふむ~~

シオン「ダメよ。ただでさえ新王にマークされているんだから」むぅ~~

肉まん君「それは君が楯突いたからだろ?君の仲間が帰ってくるまで。な?いいだろ?」

シオン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ちら・・

ハッハッハッハッハッハッキラキラ
キラキラキラキラキラキラキラキラ
(息を切らせながらやる気満々な蒼きガルクに跨ったミオンもまた、目を輝かせながら主を見上げている)

肉まん君「多数決で決まり。宮殿探索と洒落込もう♪」ぱぁ~~んハッ(ミオンとハイタッチ)

シオン「むぅ~~~~~~~~~」


To Be Continuedダッシュ





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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」

第161話 「俺を誰だと思ってんだ?」

8/28(月)0時更新予定

むぅ~~~・・むむ~~~~
何を悩んでいるんだ?シオン ぬう(と蒼きガルクが)
今度、ふわたまぬいぐるみシリーズにフルフルが出るんだけど、どうしようかなぁって・・ むむ~~~
福引では貰えないぞ
そうよね・・ゼニーをケチっている場合じゃないかも
買ったら何をしたいんだ?
そりゃ~もちろん、ギザギザのあの「おそろしい口」の中に手を入れて楽しむのよ~♪
本当に噛まれたら大変だな もっていかれるぞ
・・・やっぱりやめようかな・・よく見たら、しっぽのデザインもなんだかこわいし・・
しかし、抱きまくらにはちょうどいいかもな
やっぱり買おう♪


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