あきゃ~あきゃ~!おえっおえっ!
(熱帯地域特有の生物多様性な謎の鳴き声が四方より聞こえる密林内を「ひいこら」と歩んでいく視点の主)


ムーア「ひぃ・・・ひぃ・・・・アセアセ」ちら

キンババ「はぁ・・・はぁ・・・・・アセアセ」(レザーライトシリーズを装着した彼(頭にすっぽり被っている鉄製ヘルメット型ヘルムの左右からモコモコパーマが飛び出ている)が、汗だくほぼ白目を剥きながら「杖だけを頼りに」密林内をどうにか歩いている)

ヴィルヘルム「頑張れ。あともう少しだ」ザッザッザッ・・(前方ではハイドアーマー姿の彼(頭部には謎の肉食動物ヘルム(黒毛のクマみたいな狼みたいな「がお~」って顔をした見るからに肉食動物の頭部から胴体上部をそのまま採用した皮製兜兼肩当て)を着用、もちろん上半身は裸で腕にはシンプル革製籠手を、腰部にはこれまた謎の生物の革から成る前開きタイプのロングスカートの上から太めな革製ベルト(バックルにはバールボーン家を象徴するドクロマークが)を巻きつけ、足元は見るからにくさそうなハイドブーツで固めている)が「タンク役は引き受けました」と言わんばかりに一足先に密林を逞しく進んでいく)

キンババ「地図もないのに・・・なんであんなに自信満々なのさ?」ぜぇぜぇ・・・

ムーア「バールボーンシリーズのシリーズスキルみたいよ?前にルチアから聞いたことあるんだけど、地図がなくても「なんとなく地形が分かった気がする」狩猟スキルがあるらしいの。それじゃない?」(「地図常備」のことを言っているらしい)

ヴィルヘルム「偉大なるバールボーン様様よ!なんだか不思議とこの鎧を着てから腹も減らない」ぶちっ(と近くにたまたま実っていた「まだ緑色の」柑橘類をキンババに向かって放り投げる)

キンババ「腹減り無効ってやつか・・・なんて都合の良い・・・・(ガジョリと柑橘類を齧る)・・・ブーーーーッ!!苦いし臭いムカムカ」ブッブッアセアセ

ムーア「我慢しなさいな。僅かな栄養素だけでも摂んなさい」あむり・・(と赤いグローブを装着した右手に握った何かをこっそりつまむ)

キンババ「なんか食べた!!ずるーい!!僕にもちょうだい!!」むきぃ~~~ムカムカ(と、あやしげな柑橘類をジャングル遠くにぶん投げる。同時に枝々から猿っぽい小型環境生物達が飛び降りてきてそれを追いかけていく)

ムーア「チッ・・・携帯あんまんが見つかっちまったか・・」ぶちっハッ(仕方なく「平べったくなった」乾燥系あんまんを2つにちぎる)

キンババ「だいたい、装備だって君の方が「いいやつ」なんだ。僕のは重たくてしょうがないアセアセ」パンパンハッ(とレザーライトメイルの鉄製的な胸当て部を強調するように叩いてみせる)

ムーア「いいじゃない。あんたのはその代わり新品なんだから」(キンババが被る「ピカピカ」な深めの鉄製ヘルメットを鏡代わりに覗き込むと、視点主が真っ赤な頭巾を被っていることから、彼女がレザーライトSシリーズを装着していることが窺える)

キンババ「お父さんが言うには「そっち」の方が発動スキルも多いらしい」あむり(怒りながらハーフサイズの携帯あんまんを)

ムーア「ま、それに関しちゃ、あたちの方がより良くスキルを活かせるしね。色が気に入らないけど」(と、両手にはめている真っ赤なグローブをまじまじ見つめながら。おそらく頭巾のカラーも気に入っていないのであろう)

キンババ「中古なんだから我慢して。都市じゃ、その色が人気みたいだよ・・・って、なんだか元気になってきた」しょきぃ~~~んキラキラ(全身から回復系のエフェクトが迸る)

ムーア「その携帯あんまん試作品638号の生地には、元気ドリンコを混ぜているからよ。それからこし餡の中には、粒切りにした栗も入っているの。ねっちゃらっくっちゃらと食感が素敵でしょ?」あむり

キンババ「糖分は頭の疲労回復にもなるしね。こんな贅沢な携帯食品を生み出した君のお母さんは確かに天才だよ」ねっちゃらっくっちゃら・・

ムーア「あたちはね、キンババ。お母さんが叶えられなかった「あんまんの夢」も受け継いでいるの。いつか辺境の地で、納得がいく「あんまん工房」を作って、そこでたくさんの子供(あんまんのことを言っているらしい)を生むのよ」ねっちゃらっくっちゃら・・

キンババ「君にはたくさん目標があっていいね。だから心が自由なんだ。プリムもね」あむり

ムーア「あたちはね、キンババ。いつしか世界中の人々の夢をあんまんに乗せて運ぶ、「あんまスターハンター」にもなりたいの」あむり

キンババ「サンタさんみたいに?君ならできる。僕が保証するよ。サンタっていえば、この前の収穫祭で貰った金のモロコシ・・・どこへしまったっけかなぁ・・・」ふぁ~~~~あ・・

ムーア「お腹いっぱいになって疲れも不安も吹っ飛んだ?にしても・・噂通り、このあたりは小型モンスターもいないね」ふぁ~~~~あ・・

キンババ「ほんと。シュレイド本土やその近郊にモンスターがよりつかないのは、やっぱり大いなる竜の災厄が原因だって見解がアカデミーでは「もっぱら」みたいだよ」ふぁ~~~~あ・・

ムーア「それほど恐ろしいんだよ。シュレイドを滅ぼし、クソジジイを野に追いやった黒龍は。そしてその恩恵を受けた王都の民もまた・・・」

キンババ「だから王都から離れていても、安心して農園を営むことができるんでしょ?彼女の家は」

ムーア「獣人を奴隷扱いにね。だから正義感の強いシオンは、そんなプラウズ家を見切って・・・」

キンババ「その獣人達だって、もとは土着民だっていうじゃないか。彼らが報復に畑荒らしをしたとしても何の疑問もない」ふぁ~~~~あ・・

ムーア「シオンのお父さんが彼らを目の敵にしている理由も分かったけど・・・プラウズ家からのクエスト・・・・。あんたはどう思う?」

キンババ「畑荒らしの一掃を僕らにやらせようだなんて、アドニスも意地が悪い。最初に依頼を受けた顧問団が片付けるべきだよ」

ムーア「彼女なりの気配りでしょ?顧問団とも良好な関係を築くために、請け負ってみせたのよ。王都にはモンスターハンターがいないでしょ?だからあたち達ってわけ」えっへん

キンババ「君、喜んでいるのかい?相手は何の罪もない・・・」


むぎゅっDASH!(と、夢語りに夢中になり、木陰で立ち止まっているヴィルヘルムの背中に「鼻から」衝突する二人)


ヴィルヘルム「静かにしろ」

ムーア「いてて・・あんたが着てるその毛皮、誰のよ?毛がブサブサしていて痛いったらありゃしないタラー」すりすり(鼻を)

キンババ「どうしたの?」ぬう(とヴィルヘルムの肩越しに彼が見ている方向を覗き込む)

ヴィルヘルム「しぃ~~~~~~~っ」

ムーア「むぅ・・・・?」ぬう(キンババとは反対の肩越しに覗き込む)


へっこへっこへっこへっこ・・・(密林越しに見える遠くのエリアにて、黒いマフラーを口元に巻いたメラルー一人が何やら探索をしている)


ムーア「プラウズ家?それとも・・・」

ヴィルヘルム「さぁな。どっちにしても斥候に違いねぇ。においを消すぞ」ボォ~~~んDASH!(こっちに向かって消臭玉をぶつけてくる)

キンババ「プラウズ家の使いかもしれないじゃない?」モワモワショワショワ

ヴィルヘルム「パパが昔、冒険家だった頃、あいつと同じようなマフラーを巻いたメラルーに「全金」やられたっていう話を思い出した」モワモワショワショワ

ムーア「賊だっていうの?」モショワショワショワ

ヴィルヘルム「アドニスは、お前のその獣人贔屓な気質を叩き直す為に、俺たちをここに送ったのかもな」モショワショワショワ(木陰から警戒しながら)

ムーア「あんだよ、それ!また属性の問題だって言うわけ!?」


はっハッ(遠くのメラルーがこちらに気づく)


ヴィルヘルム「ちいちゃい頃の方が冷静だったんじゃないか?キャロルムーア」ザッ(木陰に隠れながら臨戦態勢に入る)

ムーア「やってやるわよ。あたちだって、悪党の子は許せないってところを見せてやるわよ」ゴイン(と、背中に納刀していたのだろう、愛刀のボーンブレイドを抜く)

ヴィルヘルム「その得物がありゃ問題はなさそうだが、油断すんな」ショイン(と、彼もまた腰に装着していたボーンシックルを構える)

キンババ「って、ずるいじゃないかアセアセ僕だけ武器が・・・・・・っ!!」(丸腰の彼を見ると、何かに気づいたかのように頭上を見上げている)

ムーア「!?」バッ(同じくその方向を見上げた瞬間!!)



シャアアアアアアアアアア!!
(頭上の木々の枝々より、四人のメラルー達が大きな網の四方をそれぞれ持って広げながら落下してくる)



ヴィルヘルム「しまった!!罠だ!!」



バサァアアアアアアアアアン!!
(回避する間もなく、視界が落下してきた網によって覆われる)


ムーア「クソーーーー!!」グングン!!(大剣で切ろうとするも剣先が網に引っかかって身動きができない)

メラルー「動くニャ!!」スチャッハッ(弩を構えたメラルーによって四方を塞がれる)

ヴィルヘルム「OKOK。武器を捨てる。いいな?撃つんじゃねぇぞ?」(ゆっくりと双剣を地面に置くのを鋭い目つきで睨んでいるメラルー達)

ムーア「ねぇ、あんた達、地元のネコ?」ドサッ(大剣を地面に置きながら)

メラルー「人間に答える義理ニャんてニャ~ぜ。お前らのそのバカ面、王都の人間共か?」ニャハハハハハ!!(と馬鹿笑いかますメラルー一行)

ムーア「ニャ~ぜ・・ねぇ・・・・・そうだとしたらどうだっての?」


コソコソコソコソコソ(返答を受け、あからさまにひしょひしょ話をはじめるメラルー達が全員口に巻いている黒いマフラーには人型の髑髏が描かれており、それを否定するかのようにその上から、鋭い三本のネコの血生臭さい引っかき傷が鋭く入ったエンブレムがプリントされている)


キンババ「君の仲間じゃないことは確かだね・・」(と、ヴィルヘルムに向かって言う彼もまた、そのエンブレムが主張する意味を理解したようだ)

ヴィルヘルム「俺たちをどうする気だ?」

メラルー「捕虜にするニャ。バカで臭い人間共め」ニャ~~ハハハハハハ!!

ムーア「消臭玉の意味はなかったみたい。あんた、おもらしでもしたんでしょ?」(と、キンババに)

メラルー「無駄口を叩くニャ!!そこの一番臭い女!!」スチャッハッ(斥候だったメラルーが弩をこちらへ向けてくる)

ムーア「えーーーーーー!?あたち!?嘘でしょ!?」カルチャーショックハッ

ヴィルヘルム&キンババ「プッ・・・ククッ・・!!」(こんな状況なのに余程おかしいようだ)

メラルー「よし。そいだらネムリ草を・・・・・」

ムーア「このまま言いようにされるつもり?」こそっ

ヴィルヘルム「たぶん、相当いてぇぞ。あの矢は」こそっ

メラルー「おしゃべりするニャ~で言うたでしょうに!!こにょっ!!」ペチぃ~~~んハッ(ヴィルヘルムの頬を網越しに猫手でひっぱたく)

ムーア「ププッ・・・・・」

メラルー「さぁ。大人しく・・・・・」ザッ


ショイーーーーーーーーン!!
(突如、どこからともなく飛んできた銛によって網が切り裂かれる)


ザシュッ!!(それを瞬時に好機とみた視点主とヴィルヘルムは地面に捨てた各自の得物を拾い上げる)


ジャキーーーーーーーーーン!!
(ヴィルヘルムと背中合わせに各々の武器の尖端を驚いているメラルー達に向ける)


メラルー「や、やろうっていうつもりニャ!?」スチャッ!


トシューーーーーーーーーン!!
(再び銛が飛翔してきてメラルーが構える弩を弾き飛ばす)


メラルー「いてぇアセアセすごくいてぇニャアセアセ」(弾かれたお手をさすりながら)


トシューーーーーーーーーン!!
ズゴン!!

(更に飛んできた銛が痛がるメラルーの頭上をかすめながら大木に突き刺さる)


メラルー「ひいいいいいいアセアセ援軍だニャ!!」

メラルー「一旦、退散ニャ!!」


ニャニャしてぇ~~~~~~アセアセ
(一目散に密林の奥へ「緊急時の四足走行」で逃げ去っていくメラルー軍団)


キンババ「ふぅ~~~~~~~・・助かったぁ・・タラー

ムーア「油断するのは早いわよ」ザシュッ(メラルーが逃げていった方向とは反対の密林エリアに向かって大剣を構える)


!!!!……!!!!
(密林の奥からなんだか「甲高い声」が近づいてくる)


キンババ「ひいいいいいいいアセアセまさかモンスターじゃないよね!?」しがみっDASH!(視点主の肩に)

ムーア「出てきなさい!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」はぁ・・はぁ・・・・・




ちらっ(と、木陰より顔を見せてきたのは・・)



獣纏族「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」じーーーーー

ムーア「なんだ・・?あの子・・?」






Recollection No.5_133







獣纏族「プラウズ家よりお迎えにあがりましたでアリマス!!自分の名前はボワコフ!!以後、お見知りおきをでアリマス!!」(甲高い声で)


To Be Continued





★次回ストーリーモードは2/1(月)0時更新予定でアリマス★