仰ぎ見れば~♪ リスペクト~♪ 土埃の学び舎よぉ♪
(凛と見上げる白雲千載、耳元には複数の子どもたちによる、何やら「卒業歌」のような合唱が)

春夏秋冬~♪ 何処吹く風ぇ~♪ 保湿は怠るべからずと誓いしもぉ~♪
(顔を下げると現在地が厩舎前の小さい広場(藁やら餌の入った木製バケツやら、そのあたりをうろつくモス、ケルビ、ガウシカ、そして預けられているのであろうイノみゃん(卒業式を意識してか「ファンゴ用アカデミックドレス&学帽(金髪カールのウィッグの上から装着)」の後ろ姿までもが)であることが見て取れ、目の前では「各々ちょっと成長したクラスメイト達(中には以前には見られなかったアイルー科の獣人生徒たち(だいたい白ワイシャツにサスペンダー&半ズボン)の姿も)」が整列してあやしげな卒業歌を歌っている)

若かりし~情熱(パッション)!!幾日いざ往かん~♪
(力強くおそらくはBメロに入ったクラスメイト達の中には、十代半ば頃に成長したのであろうミミ(相変わらずの色白ブロンドサラサラロングに少し編み込みを入れており、全身は清潔感のあるホワイトチュニック)とその隣では涙を堪えながら熱唱しているゾゾ(こちらも幼少期と変わらぬ色白ブロンドサラサラセンター分けに同じく妹とおそろいのホワイトチュニック)の姿も見える)

慣れ親しんだ(フィットした)愛狂おしき学び机(デスク)に~ いざさらばぁ~~♪
(感情を込めながらサビに繋がるのであろうBメロを歌い終えたクラスメイト達の背後では、こちらを見つめながら笑顔で何度も頷いているエッキンソン校長(昔とちいとも変わらない、安心型ふとっちょ系どこか「校長っぽさ」を醸し出すゆったりチュニックを身に纏った、見るからに善人そうな、まんまるスキンヘッド)も見え、その隣ではポレット先生(対しこちらは少し老いたのだろう、容姿こそ以前と変わらぬ王都の貴族チックなタイト衣装を身に纏い、髪型も昔ながらのバッハ風白髪なのだが、その毛量は過去に比べ明らかに少なく見える)が実に感慨深い表情のまま両目を閉じている)

Now It's Time to Say Goodbye~♪
(サビに突入すると同時に左に首を傾けると、見るからに手縫い自家製な学士帽子、アカデミックドレスを身に纏ったキンババ(以前に比べ少し大人びたその清々しい表情から生来の誠実さがより増してみえる「モコモコパーマ」な彼)の姿が)

別れじゃなくて卒業~~~~~
(右に首を傾けると、上記のサビ歌詞語尾が終わらぬうちに「流しイン」してくる別部隊のパートを「ちょっと口ずさんでいる」こちらも十代後半頃に成長した姿のヴィルヘルム(同じく学士帽子&アカデミックドレスを装着)が)

Now It's Time to Say Goodbye~♪
(哀愁漂うサビパートの中、周囲に目を配ると涙を袖で拭きながら泣きじゃくっている厩舎アイルーや同じく一番街の八百屋さんや肉屋の姿も)

また逢えるさ~♪ またこの場所ぉ・・・でぇ~~~~~~・・・・・・・
(正面を向くと歌い終えた見送り部隊が胸に手をあてながら歌の余韻に各々浸っている)


エッキソン「卒業おめでとう。キャロルムーア、ヴィルヘルム、キンババ」にこっ


くすんくすん・・くすんくすん・・
(先生の最後の言葉が終わると同時に泣き出しちゃう見送り部隊。もちろん肩を抱き寄せ合いながら)


ムーア「いやいや。大袈裟だから」くすんくすん・・うわぁ~~~ん!!(中にはたまらず慟哭をあげる「まだちいちゃい生徒」の姿も)

ミミ「本当に卒業しちゃうんだね・・ムーア・・」くすんくすん・・(泣きながらこちらに歩み寄ってくる)

ムーア「いつまでも学園に頼っていられないでしょ?はい、これ」スッ(何やら腕章をミミの手に握らせる)

ミミ「私にあなたの代わりができるかな・・・」くすんくすん・・(と、「Class president」と刺繍が施された腕章を左腕にはめてみせる)

ムーア「あたちができたんだ。あんたなら、もっとよくできるよ」スッ(ミミの頬を伝う涙を拭ってやる。その背後では「いかないで~!ムーア!」と叫ぶ子どもたちを慰めているゾゾの姿も)

ポレット「オーロラ学園きっての札付きの悪女が、学園を統率する学園長を経て卒業か・・・おめでとう。キャロルムーア」(眉間にシワを寄せ、威厳をわざと漂わせながら)

ムーア「泣いたっていいんだよ、先生?今までお世話になりました」へこり


ちら・・(一礼すると、すかさず相手のリアクションを覗き見上げる)


ポレット「私の感情を引き出したければ、最後まで計画を遂行することだ」こちん(と、優しい拳で)

ムーア「ププ・・。これでもう先生に小突かれなくて済むんだね」(顔を上げ、腕を組む)

キンババ「それはもう何年も前の話だろ?いつからかな・・君がちゃんと授業にも顔を出すようになったのは・・」いやニャ~~~!!いかないでニャ~!!(と泣き喚く獣人生徒たちの声が)

ヴィルヘルム「コミッティーの設立を提案した頃だろ?それって革命の後だっけか?前だっけか?昔のことは忘れちまったな」先輩卒業しちゃ嫌だニャ~!!(と抱きついてくる獣人生徒を抱き寄せフワフワな頭をポンポンしながら)

ポレット「まったくだ。最後の「追い込み」は、それまでの悪行を帳消しにするくらい成果をあげたな。この子達(視点主に抱きついてくる獣人生徒達を見下ろしながら)が学園に入学できるようになったのもお前の功績だ」行っちゃ嫌だニャ~~~アセアセ(と、視点主の胸にグイグイと涙&鼻水の顔面をこすりつけてくる獣人生徒達を抱き寄せながら話を聞いている)

エッキソン「私は最初から君のその才能を認めていたんだがね~」(と、いやみったらしくポレット先生を見つめる。ばつが悪そうに顔を背けるポレット先生)

ムーア「別にあたちの功績じゃないよ。それを認めてくれたローゼンクロイツの懐の大きさだよ」出てっちゃ嫌だニャ~~~~アセアセよしよし

ヴィルヘルム「昔は悪徳高利貸しの出資があったなんて口が裂けても言えねぇな」こそっ(に対し、「し~~~~っ!!」と視点の主)

ポレット「それはそうと、卒業したら、やはり目指すのか?モンスターハンターの道を」あたちもいっちょに行くニャ~~~アセアセよしよし

ムーア「それはまだ。今はやることが多すぎてね。ハントするとしても今まで通り、ヒンメルンでだね」オトモするニャ~~~!!よしよし

エッキソン「君を育てた修練場の長を努めていると聞いたが、そちらも順調そうで何よりだ。我々としては、もし、君が望むなら、正式に学園の講師として推薦しても良いのだが・・?」(様子を窺うようにそれとなく目を合わせてくる)

ムーア「それはこっち」グイッ(キンババの肩を抱き寄せる)

ポレット「うむ。ナジャンナなら、学園で数年下積みをすれば、必ずアカデミーに入れるだろう。すでにアカデミーの知己には知らせてある。有望な若者がこのオーロラ学園を卒業したとな」

キンババ「いやぁ~~~まだまだ早いすっよ」(謙遜するその顔はまんざらでもない様子)

ポレット「君は家業を継ぐのか?」

ヴィルヘルム「おうよ。王都にはクイーン・ドラグライトが。外街には、このヴィルヘルム・バールボーン様ありって言われるようにならねぇとな。なんて、まだまだうちのパパが元気なうちは、そのサポートをするまでだよ」バールボーン最高~!!将来はお仕えするニャ~!!(と獣人生徒達)

エッキソン「そうか。三人とも目標があって何より。改めて、卒業おめでとう」にこっ

ミミ「いつでも遊びに来てね!ムーア!」ガバッ(ハグを交わす)

ちいちゃい生徒&アイルー生徒達「今までありがとう!!キャロルムーア!!」ガバッDASH!(四方八方より)

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・。白き盟友よ。かけがえのない世界を守りぬくため、その身を大陸に捧げよ・・・・こちらこそ、ありがとう。みんな、大好きだよ」わぁ~~~~~ん!!やっぱり行っちゃ嫌だぁ~~~~!!(一斉に泣き出す見送り組)






Recollection No.5_120






ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・(雑多な一番街の露天商通りを足早に抜けていく)

ヴィルヘルム「本当はこの姿をプリムにも見せてやりてぇんだがな」ガヤガヤガヤ・・

ムーア「王女様は忙しいのよ?まずはパクとクロイにちゃんと卒業したって報告しに行かなきゃ」

キンババ「彼らも結婚して、もう何年も経つもんね・・・それで僕らの卒業式・・・・時が流れるのが早すぎて、なんだか嫌になっちゃうよ」やれやれ

ムーア「お父さんに報告しなくていいの?寄っていくけど?」

キンババ「ご心配なく。お父さんは今、ドンドルマにいるんだ。なんでも向こうと「割の良い」交易ができそうだって、張り切ってたよ」(そう父のことを話す顔は以前と違い、どこか誇らしげに見える)

ムーア「そっか。じゃ無事に帰ってくることを祈ろう」ガシッ(笑顔のキンババの肩を抱き寄せる)


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・(露天商通りの片隅、ひと目を避けるように俯いたままゴザの上で座禅をしている祈祷師の老婆(ちいちゃいばあちゃんタイプ)の姿が目に映る)


ムーア「あれって・・・」

ヴィルヘルム「オヨネさんだ。まだ生きてやがったか」チッ・・

キンババ「君のところを「クビ」になって、もう長いだろ?」

ヴィルヘルム「ああ。危うく乗っ取られるところだったんだぜ?まったく信仰ってのはおそろしいぜ」

キンババ「そういう君だって、あの頃は常にあやしげな水晶ドクロを携帯してたくせに・・・あっ、気づかれたよ」


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・(行き交う人混み越しにこちらを睨むように鋭い眼光でこちらを見てくる老婆)


ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガヤガヤガヤ・・

ヴィルヘルム「クソババァ。てめぇがわりぃのにまだ根に持ってやがる。生かしてやっただけ感謝しろっての」ペッ


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・(こちらに向かって手招きしている老婆)


キンババ「呼んでるみたいだけど・・?」

ヴィルヘルム「構うなよ。気分が悪いぜ・・・って、ムーア!!」ツカツカツカツカ・・・(彼らの会話をよそに老婆に歩み寄っていく)


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・(こちらを充血した眼で凝視しながら見上げている老婆のもとに近づいていく)


ムーア「昔、あんたにお父さんとお母さんを呼び出すように頼んだけど・・・今度はどんなイカサマを見せてくれるの?」

オヨネさん「ウ・・・ウ・・・・・UBUよ・・・・」

ムーア「??」

オヨネさん「い、今すぐ・・シュレイドを・・離れよ・・・・さもなければ・・・・」

ムーア「なに?」

オヨネさん「ヒンメルンに災厄が訪れ、未来永劫、お前の運命を蝕むことだろう」ヒャ~~~ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ!!(はっきりした声量でそう告げ、狂気の嘲笑をみせる老婆の顔は悪鬼羅刹に取り憑かれたような形相を浮かべている)


To Be Continued






★次回ストーリーモードは12/7(月)0時更新予定です★