ムーア&シオン「あによ!?うっさいわね!!」ひええええええええ(と男子三人)
ニッキー「いいか!?よく聞いてくれ!!」よたよた・・(一心不乱にこちらに向かって説明する彼の背後に見える突き当りの廊下、右側の通路より千鳥足でインしてくる人影が)
ムーア「ほえ・・?」(それに気づき、目を凝らして注意深く見ると、それに反応したニッキーもまた慌てて後ろを振り返る)
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛
あ゛あ゛あ゛あ゛
(威厳溢れる宮廷装束を身に纏った「皮と骨だけの姿になった紫色の肌の国王陛下(二つ名か?)」が口からこれまた毒性しか感じない紫の泡を吹きながら、おぼつかない足取りでこちらに向かって歩いてくる)
ブロロガティ三世チョロロコフ「面を・・外して・・・・クレェエエエエエエエエエ!!!!!」(後半ほとんどスクリーム)
ムーア&シオン「ぎゃああああああああああああああ!!!!!」だから言ったろ(とニッキー)
Recollection No.5_103
シオン「なんなのよあれ!?なんなのよあれぇえええええええ!!??」あ゛あ゛あ゛あ゛・・(と実に「おっそいスピード」で迫りくる、二つ名の国王陛下をシオンと抱き合いながら見つめている)
ムーア「奇面病だって言ってた!!自分の顔に「おかしげな面」が被せられていると思い込んでいるんだって」面を・・・(と、ぶつぶつ言いながら顔をおさえつつ近づいてくる変わり果てた陛下)
ニッキー「それであんな姿になるっていうのか?」外して・・・(そう呟く国王陛下の肌は尋常じゃなく乾ききった紫肌に染まってしまっている)
ムーア「知らないわよ!彼に聞いてみたら!?」クレェエエエエエエエエエエエエエ!!!!(そこの発狂パートになると一旦立ち止まる「システム」のようだ)
ヴィルヘルム「こっちもダメだ!!」ダッ!ボギャアアアアア・・(恐れ慄く視点主らの背後から階段を上がってきたと思われる彼の声が聞こえた直後、後方より飛竜種の咆哮が宮殿内に反響する。そして前方からは紫ミイラと化した国王陛下が刻々と...)
キンババ「あっちに!」(と右側の通路を指差す彼の姿が視線を遮る)
ニッキー「行くぞ!!」グイッ(慄く視点主の手を引っ張りながら駆け出す)
ちら・・(されるがままに走りながら背後を振り返る)
ブロロガティ三世チョロロコフ「恥ずかしぃいいいいいいいいい!!!!」(紫色のよだれを垂れ流しながらダイブかましてきた)
ムーア&シオン「ひえええええええええええ」グイッ(飛びかかってくる国王陛下を目で捉えている視点主の体を背後からニッキーが力強く引っ張ってくる)
ずでぇ~~~~~~~~~~~~~ん
(間一髪、視点主らを掴みそこねた国王は豪快に「顎から」床に崩れ落ちる)
ヴィルヘルム「ありゃいてぇな。でも何がそんなに恥ずかしいっていうんだ?」(と彼の声をよそに視界の先では、頭を抱えながら、ゆっくりと起き上がる変わり果てた国王陛下の姿が)
ムーア「そういうお面を被せられているって思い込んでいるから」ダッダッダッダッダッダッ(答えながら持ち前の俊足で彼らを瞬く間に追い抜き、我先にと逃げていく。後ろからは「きたないぞ!」とニッキーの罵倒も)
シオン「あれ!!」(右に目を向けると、視点主の速度に「当たり前のように」ついてきている彼女が何かを指差している)
ダッダッダッダッダッダッ(通路の端に国宝級クラスの高級大壺(マカ漬けに使用するものだろうか)が台の上に展示されている)
キキィ~~~~~~~~~
(壺の前でシオンと仲良く「側面両足ブレーキ」にて停止する)
うん(シオンと顔を見合わせ頷く)
おいしょ・・(二人で壺を持ち上げる)
ニッキー「おい!何やって・・・って!?」バッ(遅れて逃げてきた彼らがこちらサイドの意図を察したかのように一斉に屈み込むと、その奥からよたよたと顔をおさえながら追いかけてくる国王陛下の姿が)
せぇ~~~~~~の・・・・(二人で持った壺を大きく後ろに振り切り反動をつける)
ムーア&シオン「おりゃああああああああああ!!!!」ブーーーーーーーーン
ブロロガティ三世チョロロコフ「はつかしい・・・・」ひゅうううううううん
ごチィ~~~~~~~ん
パリィ~~~~~~~ん
ずでぇ~~~~~~~ん
ブロロガティ三世チョロロコフ「・・・ありがとう・・・・・面が・・・割れた・・・・・・・・・」ピヨピヨピヨ・・(仰向けスタン状態☆5つ)
ムーア「はぁ・・・はぁ・・・・」スッ・・(それに向かって慎重に歩み寄り、改めて冷静に観察を開始する)
ブロロガティ三世チョロロコフ「・・・・・・・・・・・・・・・」ピヨピヨピヨ・・(枯骸のようにやつれ果てた紫肌の国王陛下は安らかに眠っている)
ムーア「説明してちょうだい、ニッキー」(同じく隣でそれを見下ろしている彼に)
ニッキー「ああ・・・(ごくりと生唾を飲みながら)なんてことない。キンババと宮廷内を調査していたら突然、廊下の奥から、この「変わり果てた陛下」が「顔をおさえながら」現れたんだ」
キンババ「それを見てびっくりした僕が悲鳴をあげたら、こっちの存在に気づいて追いかけてきたってわけ」
ヴィルヘルム「いつもの条件反射か。ま、この「クラス」なら仕方ねぇな」そうね・・(とシオン)
ブロロガティ三世チョロロコフ「・・・・・・・・・・・・・・・」ピヨピヨピヨ・・
キンババ「まさか・・・・死んじゃったりしてないよね・・?」
ムーア「え・・」
ニッキー「強めの鈍い音がしたしな。呪いが解けたのと同時に逝って・・崩御されてしまわれたとしたら大問題だぞ?」(見つめる床下には壺の破片が散らばっている)
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ごくり・・(同じく青ざめているシオンと顔を見合わせる)
ヴィルヘルム「やったのはムーアとシオンだ。喧嘩の続きは獄中でするんだな」
ちょん・・・ちょん・・・・(ハイヒールのさきっぽで薄ら禿げ散らかした仮にも陛下の頭を足蹴りにする)
ブロロガティ三世チョロロコフ「うう・・・もう面は・・・やめてくれ・・・」ピヨピヨピヨ・・
シオン「セーフね」ファッ(自信満々に髪をかきあげながら。対し「そういう問題か?」とニッキー)
ヴィルヘルム「でもよ、これが国王だってのか?どう見てもセクメーアのミイラだろ。頭もやけに薄いしな」
ムーア「病気のせい?肌の色も?」
ニッキー「さぁな。そこまでは分からない。だが、パレードの時、王室ファンに向かってご陽気に手を振っていたのは、間違いなくこの「王様の服」を着ていた人だよ」
シオン「嘘でしょ・・・・じゃあ本当にこれが・・ブロロガティ三世チョロロ・・・・」
キンババ「顔を見られたかも」あわわわわ
ニッキー「平気さ。こんな状態じゃ、どうせ何も覚えちゃいないさ」
シオン「そんな・・・・どうしてこんな姿に・・・・ブロロガティ三世チョロロ・・・・」
ざわざわざわざわざわ・・
(一同が走ってきた通路奥の曲がり角から)
ヴィルヘルム「誰か来るぞ」バッ(条件反射を示すように視点の主は声が聞こえてくる反対方向の通路に首を素早く傾けると、その視線の先の突き当りにT字路が見える)
ムーア「隠れよう」ダッ(そちらの方向に走り出す一同)
バッそろぉ~~~~り・・(曲がり角に身を伏せ、あたりに誰もいないことを確認すると陛下が倒れている通路を一斉に「段々方式」で覗き見るムーア一味)
あれは・・・陛下!!
ダッダッダッダッダッダッ
(国王を探していたのだろう、大臣数名が衛兵二人を引き連れて通路の奥より走ってくる)
シオン「やっぱりあれがブロロガティ三世チョロロ・・」しぃ~~~(と視点主ら一同)
気を失われているぞ・・
ああ・・・・おそらく、ご乱心のあまり、この壺にぶつかったのだろう・・
ムーア「ククッ・・・・」しぃ~~~
静かにだ・・下では舞踏会が開かれているからな、顔が見られぬように運べ。
いっそ「本物の」面でも被せて運ぶか?
こんな時につまらない冗談はよせ!
もしも誰かとすれ違ったら、泥酔して気を失われたと言うんだ。
ハッ!
(国王を慎重に担ぎ上げる衛兵達に指示を出す大臣ら)
えっほ・・えっほ・・(と、国王の肩を支えながら通路奥の曲がり角を右折していく衛兵達を見送っている大臣らの後ろ姿)
はぁ・・・・しかし陛下には困ったものだ・・
一体いつまで隠し通せる?いずれは宮廷内に知れ渡るぞ?
王妃様の命令だ。容態が良くなられるまでは、感染症に罹ったということで伏せておくしかなかろう?
だが、プリム様はこの異変に気づいてらっしゃるぞ?太子様が陛下のご病気を疑うのも時間の問題だ。
ヴィルヘルム「さすがプリムだな」し~~~
それに関しては平気だろう。太子様は陛下・・お父上を毛嫌いしている。政務に興味を持たれず、武芸に励むのは、その反骨心からさ。
ムーア「王族と貴族の子も、だいたい同じ悩みね」し~~~~~!!(と強めのし~~をしてくるシオンとニッキー。それを見て笑いをこらえるキンババ)
それより、誰が陛下に薬物を渡しているのか分かったのか?
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(その会話に少し身を乗り出して集中する)
顧問団に所属している連中であることには間違いない。
舞踏会の参加者を尋問すれば良かろう?
そんなことをしてみろ。連中は王妃様の庇護下にあるんだぞ?
王妃様の浪費癖を利用し、ジェイソン・ウーなどに負債を抱えさせ、その担保に兵権を王宮から剥奪し、王宮が困惑している間に連中は待っていましたと言わんばかりに急激に活動を開始した。長期的な奸計だったんだよ!陛下と王妃様を誑かし、今の淫靡な風潮を王宮だけにあらず、王都全体まで広げた諸悪の根源・・・今では古参の名家達もその傘下に入ったと聞く。
ちら・・(下に見えるシオンとニッキーは同じく神妙な面持ちで話を聞いている)
ヴェルドが悪の温床になったと!?なんということだ・・・
だからこそだ!一刻も早く顧問団の影に隠れている黒幕を明るみにし、それを叩かねばならぬ!
だが、今の王家にはその権限はないぞ?
それこそが奴らの狙い!兵権を王宮の実権と共に強奪し、我らを王都から追放するつもりなんだ!
なんと破廉恥極まりない愚行を・・
ムーア「・・ってことは・・・ジェイソン・クソ・ウーも・・・・・捨て駒の一人・・・・」
大変です!!(大臣らのもとに左側(階段側)より一人の衛兵が息を切らせながら駆けつけてくる)
何事だ?
王宮の上空に飛竜が現れました!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(その問答に対し、視界の下からこちらを疑いの眼差しで見上げてくるヘボッチョとヘボンヌ)
ムーア「うん。すっかり忘れた」なんだとぉ~~~~!?(視線の先では一目散に逃げていく大臣らの姿が)
To Be Continued
★次回ストーリーモードは10/1(木)0時更新予定です★