ドシーーーーーーン!!ドシーーーーーーン!!
(暗雲立ち込める薄暮な空を背景に密林エリアを進行していく砦蟹)
スペンサー「あれは・・・」(ゴーグルを上げ、前方の強化ガラス越しに肉眼で今起きている変事を確認している)
サマーズ「ああ・・ハンス将軍が言っていた日没までにとは・・・・」(同じく唖然とした表情を浮かべながら目視している)
ソユン「あれのタイミングに合わせる為・・・?」(そう聞く背後のキャプテンシートではアガッツィが皆と同じくゴーグルを外し、身を乗り出して目前の光景に食いついているようだが、その顔はソユンに隠れてしまって見えない)
ドシーーーーーーン・・ドシーーーーーーン・・・
(地響きを立てながら進行していく砦蟹のコクピット内と外を遮る強化ガラス越し、遥か頭上の夜空に、空中浮揚をしながらゆっくりと降下してくる巨大な龍のシルエットが見える)
カペラ「黒龍ミラボレアス」(ゴーグルのディスプレイ表面に「はっきりと」ボレアスのモンスターアイコンが点灯している)
ダシーーン!!ダシーーン!!ダシーーン!!
(砦蟹の右脚側方より、その進行に並走していく巨大な砕竜もまた頭上を見上げている)
タイタンラス「なるほど。カペラ達は陽動に過ぎなかったのか・・。だが、プライドを傷つけられた彼女がこのまま黙っているとも思えんが・・・俺にとって事態はそう悪くはなさそうだ」ダシーーン!!ダシーーン!!
ドドドドドドドドド・・・
(空を覆い尽くしていく暗闇の下、重槍騎馬隊を筆頭とした神殿の騎士団が砦蟹を追走していく)
羅刹「日蝕・・・これも奴等の計算のうちだというのか!?ラインハルト!!」ダッダッダッダッダッ!!(ラインハルトを肩車に足軽部隊の先頭を行く)
ラインハルト「古来より、日蝕は不吉の予兆とされていますが・・・・まさか「あんなもの」が姿を見せるとは・・・想定外でした」(双眼鏡を覗きながら驚愕を示す)
羅刹「奴の目的はなんだ!?」
ラインハルト「かつてシュレイドを襲った災厄の時もまた、日蝕であったと伝えられています!!最も、その記録を記した手記はすべて国王が焼き払ってしまったそうですが・・・」
羅刹「それが本当なら、獣人国家はシュレイドの二の舞になってしまうぞ!?」ダッダッダッダッダッ!!(肩車をしながら速度を上げていく)
ラインハルト「ローゼンクロイツの名にかけて、邪龍の思い通りにはさせません!!まずは目の前の元凶を断ちます!!全軍、前進です!!!」ダッダッダッダッダッ!!(号令と共に後続の足軽騎士団もその速度を上げていく)
ドドドドドドドドドドドド!!
(怒涛の勢いで重槍騎馬隊、銃槍歩兵隊、足軽騎士団が砦蟹の側方をそれぞれの部隊を二分させ、挟み込みながら並走していく。その隊列の中には同じく陸を行く毒怪鳥、星竜の姿も見える)
バサ雄「父ちゃん!!騎士団が速度を上げていくよ!!」(黒鎧竜の父と共に傷ついた桜火竜を支えながら歩いている)
メガゼノス「臆病者め。構わんさ。お前たちを傷つけた砦蟹は俺が倒してやる」(その頭部には双眼鏡を覗くデブ&パソコンを乗せている)
アングリーアッシュ「目的はタイタンラスを連れ帰ることだ!!まずは奴に追いつく方が先だが・・この天候は一体・・・」ドシンドシン・・(暗がりの中、同じく傷ついた蒼火竜を桃岩竜と共に支えながら歩いて行く)
スサノオ「・・・・・・・・・・」ハァ・・・ハァ・・・・
バサリン「しっかり。スサノオ君」
まてぇ~~~~~~~~
バサリン「??」くるっ
まてこらぁ~~~~~~!!(ボロボロになって逃げるハッキネンを「ハンマー溜めダッシュ」で追走していく破斎)
ハッキネン「しつけぇぞ!!こっちはそれどこじゃねぇっつーの!!早くドクター達に追いつかねぇと・・」ダッダッダッダッダッダッ
破斎「ちょりゃあああああああああああ!!!!」グルングルングルングルン(ハンマー大回転で鬼気迫る)
ハッキネン「やめろぉ~~~~~」
バガアアアアアアアアアアン!!
(ハンマーの一打により、頭上高くふっ飛ばされていくハッキネン)
バサ雄「なんだ?」あああああああああ・・・(頭上をすっ飛んでいくハッキネン)
バサリン「・・・・・・・・・・・」(それを見上げている)
パソコン「みんな!!空を見て!!」(デブと共に黒鎧竜の頭部に立ち、双眼鏡ですっかり暗くなった空を見上げている)
アングリーアッシュ「今はお前たちに付き合っている場合じゃ・・・・・・!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
(水没林フィールドを覆い尽くす宵闇の中、密林エリアの向こう側に見える巨大なピラミッド型神殿の遥か頭上に浮かぶ巨大な龍の姿)
メガゼノス「なんだ・・あれは・・・」
アマテラス「ダメ・・近寄っちゃ・・・・ダメ・・・・」
バサリン「黒い巨龍・・・・」
スサノオ「・・・・・・・・・・・」ブツブツ・・
バサリン「え・・なに?スサノオ君」
スサノオ「ろされる・・・・」
バサリン「??」
スサノオ「殺される・・・・あんまん女達が・・・」
ドシャーーーーーーーーーン!!
バキャアアアアアアアアアン!!
(全身を氷に包まれた弩岩竜が、暗がりに覆われた密林エリアの木々を薙ぎ倒しながら豪快に転倒していき、その氷塊をエリア中に飛散させていく)
ドスーーーーーーン・・ドスーーーーーーン・・・
(それを追うように倒壊した木々の間を縫いながら、二足歩行で歩いてくる崩竜の頭上から神々しいダイヤモンドリングを輝かせた太陽の欠片が、薄暮の空より僅かな光の束をフィールドに注いでいる)
ロードストレーム「皆既日食・・・奴等はこの日を選んで作戦を実行したとでも言うのか・・?」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・(立ち尽くす崩竜の姿を次第に暗闇が覆い隠していく)
ちら・・(巨大なシャベルのような顎を上げ、翳りの空を見上げる白い崩竜)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(宵闇の空を浮かぶ漆黒の巨龍は、その姿を見る者から、時を奪い去ってしまうかのように独善的なペースで雄大に翼を羽ばたかせ、利己的な時間の掛け方をもって、まざまざと外界の生物群系に己の尊大かつ傍若無人な存在を誇示しながらゆっくりと降下してくる)
ロードストレーム「巨星墜つ。死の予兆・・それとも貴様の存在が世界の終焉を意味するとでも?笑わせるな」
ダッダッダッダッダッダッ!!
(その禁忌のモンスターを見上げながら立ち尽くしている崩竜の足元を凍土の戦士達が一直線に駆け抜けていく)
ゼット「嘘だろ!?あのバケモンはどこの勢力だ!?」ぴょーんぴょーん!!(四足走行にて後続を続くウルクネコ達と共に大地を力強く駆けていく)
ヴラドレン「さぁな!!黒いからブラックギルドじゃないのか!?」ダッダッダッダッダッ!!(同じくウルクシリーズの戦士達を従え駆けていく)
ゼット「軍団長としての初陣が、あんなの相手だっていうんじゃねぇだろうな!?」ぴょーんぴょーん!!
ヴラドレン「・・・・・・・・・・・・・」ちら(それとなく頭上を見上げる)
ドシューーーーーーーーーーーーーン!!
(一同の頭上を突っ来ていく炎妃龍、風翔龍の姿)
ゼット「おい!今のは!?」
ヴラドレン「フフ・・・そうだよ。あんなでかいだけの龍に、いちいち怯えることなんてないんだ・・。なぜなら、俺達にはオクサーヌ・ヴァレノフがついているんだからな」
ゼット「フッ・・・そればっかりはてめぇに同意するぜ」
ヴラドレン「エヴァーウィンターナイツ!!棟梁に遅れをとるな!!領内に向かって突っ走れぇえええええええ!!!!」
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
鉄平「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」ブオオオオオオオオン!!(渾身の力をもってドボルネコアックスを両手で振り下ろす)
オステルマン「覇ぁあああああああああああああ!!!!」バオオオオオオオン!!(刃がボロボロになった「二本のエクスキューショナー」を両手に振りかぶり、溜めきりモーション三段階目を彷彿させる気合をもってそれを迎え討つ)
ダシャアアアアアアアアン!!
(鉄平が振り下ろすドボルネコアックスと一対のエクスキューショナーが互いの刃に食い込むようなヒットストップを演出しながら激しく火花を見せると同時に、その衝撃により後方に大きく吹っ飛んでいく鉄平)
鉄平「クルセイダーズ!!アターーーーック!!!!」ズシャアアアアアア(片手を地面につき、両足を踏ん張ってブレーキを駆けながら号令をかける両サイド、右翼からは一也とフラワーが、左翼からは芋助と影丸が突進を仕掛ける)
オステルマン「陛下の御前なるぞ!!下がらんかぁあああああああああああああ!!!!!」フオン!!(両手に持つエクスキューショナーを左右に広げ、水平に大きく振りかぶる)
ブオオオオオオオオオオオオン!!
(全身をもって両手の大剣を振り回し、その風圧によってフラワー、一也、芋助、影丸をふっ飛ばしていくオステルマン)
オステルマン「次!!掛かってこい!!!!」チャッ(右手に握るエクスキューショナーの刃を向ける)
マクシミリア「アラン!!」スチャッ(大型リボルバーを構える横では膝射姿勢のアランが標的を確実に捉えている)
アラン「でかいだけの武者猫が・・目にもの見せてやるぜ」ドギューーーーーーーン(伏射姿勢のまま一撃を放つ横ではマクシミリアのマグナムもまた、それに合わせて火を吹く)
オステルマン「甘い!!」キーーーーーーンカーーーーーーーン(両手のエクスキューショナーの刃をクロスさせてガードし、二発の弾丸を難なくガードする)
一也「にゃんて奴だニャ」
影丸「近づくことすら出来ぬとは・・!!」
フラワー「待って!!みんな、空を見て!!」
芋助「いつの間に・・・なんだあれは!?」
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・
(見上げる翳りの空、遙か向こう側より巨大な黒龍が舞い降りていくる)
オステルマン「臆するな!!陛下をお守りしろぉおおおおおお!!」(上を見上げながらざわつく獣人兵士達を鼓舞する))
猛豚「さぁ、誓いの言葉を」(ザザミネコ達が大盾を掲げ、ドーム状の傘を作る中、身を屈めながら鈴麗と向き合う。その狭間ではメラルーの神父が身震いをしながら聖典を読み上げようとしている)
メラルー神父「な、汝、鈴麗・・。そなたはここにいる猛豚を病める時も、健やかなる時も・・」ブルブル・・
鈴麗「・・・・・・・・・・・・・」ちら(三人を包み込む大盾の隙間から頭上を見上げる)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(垣間見える空は光を失い、終焉のような淀みを見せている)
鈴麗「・・・・・・・・・・・・」幸せな時も、困難な時も、富める時も、貧しき時も・・・
キラッ(暗がりの空より一瞬、星が煌めいたような輝きを見せる)
鈴麗「ほにゃ・・・・」病める時も、健やかなる時も・・・
猛豚「見ろ。鈴麗。巨星もまた、我らの婚礼を祝していようぞ」
ヒュオオオオオオオオオ・・・・
(こちらに向かって飛んでくる流星のような輝き)
鈴麗「・・・・・・・・・・・・・・」(綺麗な瞳に投影される「黒焔の矢」)
メラルー神父「死がふたりを分かつ時まで愛し、慈しみ、貞節を守ることをここに誓いますか?」
鈴麗「逃げるニャ・・・・みんな逃げてぇえええええええええ!!!!!!」
バッ(鈴麗を庇うように背を向ける猛豚)
鈴麗「!!」
ドワアアアアアアアアアアアン!!
(落雷のような衝撃を受け、四方に飛び散るザザミネコ達)
鉄平「なんだ!?」ビュオオオオオオオオ!!(衝撃による風圧が一同に襲いかかる)
オステルマン「陛下ぁあああああああああ!!!!!」
シュウウウウウウウウウ・・・・・
(激しい白煙の中、意識朦朧と地面を這いつくばるザザミネコ達)
エビ吉「イイ・・・・(鈴麗様・・・・)」ズルズル・・ズルズル・・・・
シュウウウウウウウウウ・・・・・・
(白煙の中、花嫁ドレスを身に纏った鈴麗の後ろ姿がぼやけて見える)
エビ吉「イ・・・(良かった・・ご無事で・・・・)」
ちら・・・・・・・・・・・(ゆっくりと振り返った鈴麗が纏う純白のドレスは全身、鮮血に染まり、頭に付けている花冠もまた真紅に染まってしまっている)
エビ吉「!?」
鈴麗「逝ってしまったニャ」ポタ・・ポタ・・・(そう呟きながらこちらを呆然と見つめている赤斑猫の顔もまた、返り血に染まり、より赤みを帯びて見える)
エビ吉「・・・・・・・・・・!!」
シュウウウウウウウウウ・・・・・
(仰向けで横たわる猛豚の胸を貫く黒焔の矢がメラメラと燃えている)
鈴麗「陛下が死んじゃったニャ」ポタ・・ポタ・・・
鈴麗「私達だけの小さな小さな庭園エリア・・・・陛下!直す時は、是非ここに花を植えましょうニャ♪昔、叔母さんから聞いたことがあるのニャ。太古の優れた文明があった頃、それはそれは美しい屋上庭園があったと・・・それを私達で再現しましょうニャ♪」
猛豚「く、空中庭園・・・・朕は王の次に・・神になるのか・・・」
鈴麗「はいニャ♪猛豚様の名は、猫族の神として、未来に受け継がれるのニャ!!」だきっ
猛豚「こ、興隆は・・・こ、皇龍を生み・・新たな時代を築き上げる・・・」
ンボオオオオオオオオオ!!
(追憶を打ち砕くように猛豚の胸を貫く黒焔の矢が烈火の如く墨色に燃え上がる)
鈴麗「そうニャ・・・陛下はお望み通り、皇龍になってお空に・・・」スッ・・(全身を滴る返り血と共に静かに頽廃した空を見上げる)
ブワッサ・・・ブワッサ・・・
(頭上より刻々と迫り来る巨大な黒龍の姿)
鈴麗「違う・・・・陛下はあそこにはいない・・・・」つぅ・・・(込み上げる失望と共に紅く染まった目元から血の滲んだ涙を零す)
パシャーーーーーーン・・・・
(地面に弾ける真紅の涙)
ずるっ・・(燃え上がる猛豚の遺体を引っ張り、背中におぶる鈴麗)
鈴麗「行かなきゃ・・・・おばさんの所に」ゴオオオオオオオオ!!(背中におぶる猛豚の遺体が更に黒い炎によって燃え上がっていく)
To Be Continued
ランキング参加中なんです♪皆様の激アツ一票お待ちしてます
次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードは!!
8/20(月)0時更新 「リチャード、あいつらキライ」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ!!次回もだんまりを決め込みながら読も見ようよ!!