アアアアアアアアア!!
(燃え上がる市街地の中央上空で、周波数の高い咆哮をあげる竜機兵)
「あたちのモンハン日記」
~Sanctuary of extinction~
ゴオオオオオオオ・・!!
(竜機兵視点。赤外線スコープの様なビューモニターに映る、真っ赤な第三地区の中心一画)
ファオオオオオオオ・・・・・
(竜骨型のアーメット越しに何を捉えている竜機兵)
ゴオオオオオオオ・・・・・
(竜機兵視点。真っ赤に染まる中心一画の四方に散らばる、黄色くぼやけた生物反応)
彭関越「やっと足の血が止まったと思ったら、一体何が起きたずらかぁ!?」ひいいいいい(廃屋の影に隠れ、目の間の大惨事を傍観してる)
張虎「音がしたと思ったら大爆発しやがってこのざまだ仲間を探そう!まだこの辺にいるかもしれねぇ!!」(彭関越の右腕にはめ込まれている)
彭関越「わかったずら・・・ん?」
パチパチパチパチ・・・・
(火花を生じる微粒子が舞い落ちてくる)
彭関越「なにか今・・光ってような・・」すぅ~~~(鼻で息をし、その微粒子を吸引してしまう)
張虎「なにボヤッとしてやがる!!急げ!!」
彭関越「そうずらね!!」ダッ
ゴオオオオオオオオオ!!
(建物越しに爆炎をあげる中心地区を眺める砕竜と黒猫の後ろ姿)
BBB「マジかよ・・・こりゃもう狩猟なんてレベルじゃねぇぞ・・」ボオオオオオ・・・・(焦熱の灯りに照らされ顔が橙色になってる黒猫)
タイタンラス「イコール・ドラゴン・ウェポンか・・。さて、どうしたものか・・」ボオオオオ・・・(光沢感のあるボディに投影される大惨事の炎上)
BBB「呑気言ってらんねぇぞ。UBU!!そっちはどうだ!?」(振り返り、後方の大きい石造りの貯蔵庫を見る。中には金獅子が仰向けで寝ている大きな台車が綺麗に収納されている。金獅子の顔の側ではUBU、ソネルが付き添い、台車の下からは心配そうに見上げるジョー、純平、アランの姿も確認できる)
UBU「これから起こすところ!!」バッ(懐から手のひらサイズの癇癪玉の様なものを出す)
ソネル「カイルス・・・」なでなで(すやすや寝ている金獅子の健やかな顔に触れる)
UBU「少し煙たいけど我慢してね。有害じゃないから」
バフ~~~~~ン
(金獅子の顔面目掛けて癇癪玉を投げつけると同時に、どこか爽やかな色の煙が立つ)
ソネル「なんだこれは・・すごく健やか香りがする・・」モワモワモワモワ・・
アラン「なるほどな。ユクモスチームボムで快眠ってか。ロージーに感謝だな」
モワモワモワモワ・・・・
(仰向けで横たわる金獅子の顔面付近だけが煙に覆われてる珍妙な絵)
カイルス「・・・・・・・・・・」
ソネル「カイルス・・・頼む・・起きてくれ・・!!」モワモワモワモワ・・
カイルス「・・・・・・・・・・はっ」(驚愕したように血走った両目を開かせる金獅子)
ソネル「やったぜ!!カイルス!!」ガバッ(顔面に抱きつく)
UBU「おはよう。カイルス」
カイルス「う~ん・・・なんかけみぃ~(煙たい)なぁ・・・って、暗黒団はよ!?」ガバッ
UBU「打ち負かしたわ。それよりもっと厄介な事態になってるの。外を見てご覧なさいよ」くいっ(えっらそうに顎で外を指す)
カイルス「ほえ・・・・・」ちら
ゴオオオオオオオオオオ・・・・・
(第三地区の中心で激しく燃え上がる炎の海)
カイルス「嘘ぉおおおおおおおおおん!?」ぼぎゃあああああ(驚愕の雄叫びによる咆哮効果。一斉に両耳を塞ぐ他一同)
タイタンラス「暗黒団は殲滅できたのだが、ギルドが放った新手の刺客が現れたんだ」(貯蔵庫の出入り口より顔を覗かせる)
カイルス「はぁ!?ターゲットが変わったってことか!?」
UBU「ターゲット・・・」
純平「どうした?UBU」シュトッ(UBUの横に飛び移ってくる茶釜スカートを履いた猫)
UBU「ううん・・。あいつのターゲットが暗黒団だけじゃなかったとしたら・・」ちら
ボオオオオオオオオオ・・・!!
(燃え上がる市街地の中央上空で、巨大な両翼を羽ばたかせ空中停止している竜機兵)
純平「こうしてはいられないな」
UBU「カイルス、よく聞いて」
カイルス「ん・・」
UBU「見ての通り、この国は長くもたない」ボオオオオオオ・・・・(UBUの背景では今もメラメラと燃え上がる茜色の大炎上が見える)
カイルス「どうしろってんだ」
UBU「火の国を救う方法はただひとつ」
カイルス「??」
UBU「火の神と嘯く元凶を討伐するのよ」
カイルス「・・・・・・・・・」ボオオオオオオオ・・・・
ソネル「頼む、カイルス。俺とUBUをジャバルサマーンに連れていって欲しいんだ。俺たちで国を・・火山フィールド全域を救うんだ!!」
カイルス「ソネル・・・」
ソネル「やってやろうぜ、カイルス」ガチン(グーパンチで軽く金獅子の横顔を叩く)
カイルス「・・・・・・・」ちら
UBU「神と謳う実体の分からない相手じゃ、さすがに古龍級モンスターといわれるあなたでも気が乗らないかしら?」
カイルス「フン。安い挑発に乗ってやるよ」ザシュッ(重たい腰を持ち上げる)
UBU「そうこなくっちゃ♪純平、後は頼むわね」ちら
純平「止めても無駄なのは承知だ。此方のバケモンは俺達に任せろ」
UBU「うん。任せた」ぽむっ(オトモのヘルメットを撫でる)
ぴょん(巨大な台車の上から飛び降りる純平)
UBU「アラン隊長」
アラン「ん?」
UBU「ロージーやあなた達と一緒に来たんでしょ?あいつも」
アラン「ああ。勿論、あんたの力になる為にな」
UBU「・・・・・・・・。任せたわよ。あとの事と、あいつの御守りをね」(外の炎を見つめながら言う)
アラン「まったく素直じゃねぇなぁ~」(腕を組むアランの肩に、横に来た純平が肘を置く)
タイタンラス「行くのか?」
UBU「悪い、プロフェッサー。あんたのクエスト、今回も叶えられそうにない」
タイタンラス「時期尚早だと願いたい。気にせず暴れてこい」
UBU「うん。プロフェッサーって、「そっち」の方がギャップがあって、優しく見えるかもね♪」
タイタンラス「・・・・・・・・・・」
カイルス「クックックックックッ・・・」(両手を口に当てて笑う金獅子)
ソネル「行こう、UBU」
UBU「へいです」こくり
カイルス「掴まってろ。一気に飛ぶぞ」
ソネル「・・・・・・・」たしっ(少し不安そうな面持ちで金獅子の左太ももにしがみつく)
UBU「よし!行こう!!」たしっ(四肢で使い右太ももにがっちりしがみつく)
カイルス「じゃあ、行ってくるぜ!!」グワッ(両手を掲げる)
タイタンラス「生きて帰って来いよ」
カイルス「ったりめぇよ!!」バシューーーーン(全身から電力を放出させ、一瞬にして金毛モードになる)
バリバリバリバリバリ!!
(頭上の両拳に電気を放出させるカイルス)
BBB「おい、ちょっと待て!サイドキックの俺を置いて行く気かぁ!?」(貯蔵庫の外からそれに気づき焦る)
ズドドドドドドドドドド!!
ジョー「乗れ!!BBB!!」(突如、黒煙の中から姿を現す大猪)
BBB「やっぱりお前って最高だぜ、ジョー!!」バッ(疾走する大猪の上に跨る)
カイルス「いくぞぉおおおおおおお!!」ガシーーーン(頭上で両拳を叩き合わせる)
バショーーーーーーーーーン!!
(青白いワームホールバリアが金獅子を包む)
ジョー「掴まってろぉおおおおお!!」バッ(ワームホールバリアに向かってひとっ飛びする)
ショワーーーーーーーーーン
(大猪ごと、金獅子を包んだバリアが消滅する)
ボオオオオオオオオ・・・・・
(貯蔵庫の中に台車だけが残り、辺りを包む火災音が響き渡る)
純平「やれやれ・・。こっちだって少しでも多くの戦力が欲しいっていうのに」
アラン「本当はお前さんも、一緒に行きたかったんじゃねぇのか?」
純平「俺はいつでも一緒に戦っていますよ」ガション(AK11型ボウガンを抜きながらその場を去る)
アラン「なるほどねぇ」
タイタンラス「おい。一難去ってまた一難。なにかこっちに来るぞ」ボオオオオオ・・・(火の海を眺めている)
ドシン・・ドシン・・・
(火の海を背景に、居住建造物が倒壊した間を縫いながら姿を見せてくる爆鎚竜。背中には見慣れぬ牙獣種と鮫型ランスを乗せている)
アングリーアッシュ「探したぞ。ここにいたか」ドシンドシン・・
アラン「あれは・・関越と張虎・・何があったんだ!?」ダッ
張虎「関越の様子がおかしいんだ!!診てやってくれ!!」
ずるり・・(身を屈めて背中の牙獣種をゆっくり下ろす爆鎚竜)
アングリーアッシュ「ラス。診てやれ」
タイタンラス「分かった」タシッ(大鎚の様な右腕を伸ばし、爆鎚竜の背中よりずり落ちてきた牙獣種を受け止める)
彭関越「ハァ・・ハァ・・・」
タイタンラス「激しい呼吸系による振動を感じる・・・肺が損傷してるかもしれないぞ」
アラン「なに・・・」
張虎「関越!!しっかりしやがれ!!」
彭関越「ハァ・・ハァ・・・・」(砕竜の腕の中、苦悶の表情でうずくまる河狸獣)
~オブリビオンの酒場前....
火の民の翁「火の神がお怒りになられた!!」
火の民のおばば「おら、さっき火の神様が尾っぽから、火球を出したのを見たど!!あれでこの国を滅ぼすおつもりなんじゃ!!」
トム爺さん「終わりじゃ・・・いくらハンターを生け贄に出そうとも、俺等はあの強大な力の前にひれ伏すしかないんじゃ・・・」ボオオオオオオ・・・・・
ざわざわざわざわざわ・・・・
ボニー「どうしよう、警部・・・あんなものをまざまざと見せられちゃ、どうしようもないよ・・」ボオオオオオ・・・(雷狼竜の頭の上から遠方の激しい明かりを眺めている)
アイオロス「何も立ち向かうだけが生きる術じゃない。大丈夫。君たちは必ずここから脱出させてみせる」(優しい雷狼竜の周りに、恐れおののくヒジャブ女子が募る)
ボニー「もう!川村さんは何をやってんだ!」ちら(酒場を見る)
ベルケル「ならん!!ソネルが来るまで地下道は開かせんぞ!!」
ゾフィ「だぁ~かぁ~らっ!!今はそれどこじゃねぇっつってんだよ!!クソジジイ!!」ダンッ(翁の腰掛けてるカウンター席のテーブルをおもいっきり叩く)
ベルケル「それからヤウズはどうした!?奴からも事情を聞かねばならん!!」
ディララ「ねぇ、ヤウズはどうしたの!?」ガバッ(ゾフィに駆け寄る)
ゾフィ「俺は知らねぇよ!!バカ!!」てぇ~ん(可哀想に、心配しただけなのに頭を叩かれるディララ)
反乱軍兵士「ヤウズ・・・そういえば姿が見えないな・・」
反乱軍兵士「何があったというんだ?」
ディララ「・・・・・・・・・・」(俯いている)
ゾフィ「うっせぇ!!おめぇらは外でも見張ってろ!!」ケリィ~ん(可哀想に、会話の流れから当然の心配をしただけなのに、おしりを蹴られ外に追いやられる若者達)
ゾフィ「ったく・・」ふぅ~い
ディララ「あの・・ありがとう・・」
ゾフィ「うっせぇ。おめぇの為じゃねぇよ。俺はただ話がややこしくなるのを阻止しただけだ」ふん
ディララ「・・・・・・・・・・」
ゼキ「ふふ。優しい人なんだよ、ゾフィさんは」
ゾフィ「おめぇごときが俺を語ってんじゃねぇ」シュトッ(ゼキに脳天が陥没する程の鋭いチョップを喰らわせる)
ゼキ「いたたた・・・」
ディララ「ゼキ、ヤウズは・・?」
ゼキ「ごめん。僕も知らないんだ」
ディララ「そう・・・・・」
ゼキ「ベルケルさん。僕からもお願いします。早く市民を逃さないと、本当にみんな死んでしまいます。外には得体のしれないモンスターがたくさんいるんです」
ベルケル「それなら、ほれ、そこにもおるぞ」ふん
ガルグイユ「なんなんでちゅ?あのおじいちゃま。こんな緊急事態だっていうのに」(離れた丸テーブルの上に乗せられてる。その後ろで椅子に腰掛けてるロージーの姿も)
ロージー「事情は分からないけれど、今はお兄ちゃん達に任せましょう」(左肩のドスビスカスも心配そうにみんなを見ている)
カーブー「翁。あなたが近年稀にみる頑固爺だというのは、よぉ~く分かりました」(カッコつけながら壁にもたれて立っている)
ベルケル「なんじゃお前さんは?」ふん
カーブー「マレビトカーブーです。俺は目が見えないんで、あれなんですが、お爺さんは竜人だと聞きました」
ベルケル「・・・・・・。それがなんじゃ?目が見えんのは気の毒じゃが、だからと言って、地下道を開くわけじゃないぞ」しゅぽーん(蒸留酒の蓋を「歯」で開ける)
ゾフィ「こんのクソジジイ・・・双剣で切り刻んでやろうか・・!!」ザシュッ
ガルグイユ「今はサメちゃんもあの口の悪いおねえちゃまに同感でちゅ」
カーブー「翁。あなた聞けば、ゴッド山菜組合の一員だったと?」
ベルケル「・・・・・・。だとしたらなんじゃ」ふん(酒瓶をかっ食らう)
カーブー「良かった。じゃあ、これでお願いします」
バン(七色に光った山菜チケットをテーブルの上に叩き出す)
ベルケル「!!」
ゾフィ「んあ?なんだぁ~?そのド派手な山菜チケット」
カーブー「友情の山菜チケットだ」
ファイヤージンガー「おい、お嬢。あのチケットって・・」
ロージー「前にキャメロンさんがくれたものね」
ベルケル「どうしてお前さんがこのチケットを・・・」(まじまじとそれを見下ろしている)
カーブー「元GSSKの組合長、ゴッド山菜爺さんこと、キャメロンさんという翁から頂きました」
キャメロン「それを組合員に渡せば、必ずやおぬしらの手助けと成り、そして、抱えておる悩みを解決してくれるじゃろう」
ベルケル「キャメロンが・・・本当にそう言ったのじゃな・・?」
カーブー「そうです。彼はそう言い残すと・・いや、そこから先はやめておきましょう」(実にわざとらしく顔を背ける)
ファイヤージンガー「勝手に死んだ感出して、同情を引こうとしてるなきっと」
ベルケル「・・・・・・・・・・」きゅっ(チケットを握りしめる)
カーブー「さぁ、俺の願いを聞き入れて下さい。そいて市民のみんなの為に、地下道を開いてください」
ゼキ「カーブーさん・・・」
ベルケル「ワシはもうGSSKの組員じゃない」ぽい(チケットを捨てる)
ゾフィ「この野郎!!いい加減にしろ!!もういいぜ!!こいつに構わず、地下道の入り口を探そうぜ!!」
ベルケル「鍵がなければ開かんぞ」ちろ(ベロを出しながら胸元を開き、ネックレスのトップについてるキーを見せる)
ゾフィ「じゃあてめぇをぶっ殺すだけだ」ダンッ
カーブー「早まるな、妹さん!!」バッ(カッコつけながら手を広げ、ゾフィを制御する)
ゾフィ「じゃあてめぇがなんとかしろ!!」ガブッ(その手を噛んだ。当然悲鳴をあげる川村。咄嗟にゾフィを羽交い締めにするゼキ、といった一連のコンボシーン)
ロージー「ねぇお爺さん」すっ(騒動の中、静かに立ち上がる)
ベルケル「なんじゃ」ほじほじ(そっぽを向いて鼻をほじってる。もちろんスクリュー方式で)
ロージー「この写真に写ってる人たち・・お友達だったんでしょ?ほら、ここにキャメロンさんも写ってる」すっ(カウンターに置かれているセピア色の思い出が入った写真ケースを持ち上げる)
ベルケル「昔のことじゃ。それに・・・そこに映っているキャメロンとワシ以外は、みんな死んじまったよ」
ロージー「え・・」
アアアアアアアアア・・・・・!!
(外から聴こえる不気味な竜機兵の咆哮)
ディララ「なんの声!?」びくっ
ゾフィ「ほら!耳の遠いてめぇでも、今の雄叫びは聴こえたろ!?窮地なんだよ!!外は立派なバトルエリアなんだ!!地獄なんだよ!!」バン
ベルケル「地獄か・・・いいだろう。地下道を開いてやろう」ブチッ(ネックレスの紐を豪快に引きちぎる)
ゼキ「本当ですか!?」
ベルケル「ああ。ただし、条件がある」スッ(ゼキにキーを手渡す)
ゼキ「条件・・」
ベルケル「そっちの若いのにじゃ」
カーブー「ウッス?」(実にバカそうなドボルヘルムの表情)
To Be Continued
ひと読みしたならポチっとな皆さんの激アツ一票があたモンの原動力♪
次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎはさ!?
11/24(火)0時更新 珍しく下書き済み「なぜなに☆あたモン」のコーナー
をお送りいたします♪そいだらさ、三連休を存分に楽しもうよパーザンみたいな声だして