~東方、とあるあぜ道・・


タッタッタッタッタッタッ!!
(爽やかな日差しの下、広いあぜ道を小走りでいく一組の男女)


ハッキネン「待ってくれよぉ~あせる」へろへろ(スタミナゲージ赤の走り方で必死に追走)

カペラ「早くしなさいよ!!追手が来たらどうするわけ!?」ちゃっちゃっちゃっsss(姿勢よくちゃっちゃと小走りする女史)

ハッキネン「ほんと・・マッドドクターなんかとっとと辞めて、ハンターに転身することを勧めるぜあせるで、何処に向かってんだよ?」へろへろ~

カペラ「来た時と同じ海港よ。船を強奪してさっさとこのド田舎から離れるわよ」ちゃっちゃっとsss

ハッキネン「奪うたって、どうせギャングをやるのは俺の仕事だろ汗それにしても、なんの収穫もなしで帰宅とはな。おまけにナイトに命は狙われるは仲間は皆殺しにされるわ・・幹部の連中が知ったらカンカンだぜふん」やれやれ

カペラ「目的のザボアザギルがローゼンクロイツの令嬢と一緒にいるってことは分かったわ。ということは、いずれあの連中は新大陸へ戻ってくる・・必ずね」

ハッキネン「そうか・・確かローゼンクロイツの拠点はロックラックだったな・・しかしよ、いくら財閥の令嬢っつったってよ、厳重警備の砂漠の大都市にサメのガキを連れて「イン」するもんかね?」

カペラ「ユクモ近郊なら可能ね」ちゃっちゃっちゃっsss

ハッキネン「・・・そうか・・。知的生命体種を匿ってるっていう田舎の自警団か。そいつら、以前にうち(ブラックギルド)とやりあったことあるんだろ?しかも幹部連中をぶっ殺したって噂じゃねぇか」

カペラ「上層部は否定してるけど、先の革命でうちの脅威を新大陸にアピール出来たのは間違いないわ。浮岳龍の飛空船を落とされたのは計算外だったけど、いいバトルプルーフは取れたわけだし、暗黒団(ブラックアーミー)の「デビュー戦」にしてはそれなりの成果はあったのよ」

ハッキネン「浮岳龍の飛空船って・・あんたそんなおっかねぇもんの開発にも関わってたのか汗それもひっくるめて、時世はホワイトギルド(ハンターズギルド)だけが大陸の覇者にあらずってことだな。しかしよ、なんだってその田舎の自警団を上層部は放っておいてんだ?」

カペラ「今の新大陸には混沌と秩序が入り混じってるからよ。新勢力の台頭がその証拠。ギルドも含め、情熱的なジンゴイズムだけでは大陸の領有権は得られないってことも、先の革命で学んだまでよ」

ハッキネン「その気になりゃいつでもエクスティンクションしてやれるって余裕にも聞こえるが・・要するに俺達が新大陸の平和を民営化させてやってることには違いねぇな」

カペラ「そういうこと。ハンターにだけ優れた武器を売るのは公平じゃないでしょ?あたしみたいにか弱い人間でも、驚異的な火力兵器を持ってモンスターと対峙できるなら、それに越したことはないわ」

ハッキネン「あんたはハンター武器でいいと思うけど・・」ぼそ

カペラ「ギロッモンハン」(金獅子並みの睨みをきかせる)

ハッキネン「さ、そんなことより、ちゃっちゃと帰りましょあせる我が愛しの新大陸へね」

ぴた(カペラの足取りが止まる)

ハッキネン「どうしたぁ~?」すぅ~(手のひらに広げた怪しげな白い粉を吸ってる)

カペラ「・・・・・・・・・・・」(来た道を振り返っている)

ハッキネン「なんだよ、今更名残惜しくなったかぁ~?」フラぁ~

カペラ「いえ。あのギルドナイトが追跡してこないところをみると・・」

ハッキネン「おおかたドボルマスクが俺のクエストを忠実にこなしてるってことだな。今頃、片腕のナイトと斬り合ってるんじゃねぇの?相打ちしてくれれば尚の事いいんだがな・・ひひひひひひ」(「粉」が効いてきたらしい)

カペラ「だったら・・・いいけど・・」スッ・・(クラウチングスタートの体勢に入る)

ハッキネン「ああ?」

カペラ「さぁ行くわよ」カッキュピーん


ズギュウウウウウウウウウウウンDASH!
(一本道のあぜ道を爽快に突っ切っていく女史)


ハッキネン「・・・ほらみろ。ハンターはどっちだか汗







「あたちのモンハン日記」
☆カーブーの東方見聞録編☆








あたちのモンハン日記
カーブー「さぁかかって来い!!混隻魔王・黄思分!!師の仇は弟子である俺が必ず討ってやる!!」チラ~んキラキラオレンジ(すんごい顔面が光る)



彭関越「なんて神々しい姿ずら・・」うっとり

雪左「ほんまどすねぇ・・お顔があんなにてやてやしはって・・」うっとり


ガルグイユ「こらぁ~!見とれてないでしっかり応援するえしゅよ!!」カプッドキッ(彭関越のお尻を噛んだ)


彭関越「ぎょへぇ~!!何をするずら!?ガルグイユ小人!」

ガルグイユ「カーブーお兄ちゃんが、ああして今にも泣きたい気持ちをおさえて頑張ってるんえしゅよ!?だからサメ君達もわんぱくに応援してあげることが、いつも笑顔だった剣豪のおじさんの手向けにもなるというものえすよ!!」

雪左「ガルグイユはん・・・」

あたちのモンハン日記
ロージー「そうよ!あたし達で土蔵さんの分も応援しよう!!」

彭関越「ローズ小姐・・・わかったずら。川村大人~!!ファイトずらぁ~!!」


ヤンヤヤンヤDASH!


カーブー「みんな・・・そうだぜ!これぞゴッドカーブー軍団のあるべき姿!!いつも元気で朗らかに!とは、バベル中学の戒めでもあったじゃないか!!そうと決まれば・・いくぞ!!黄思文!!」チラ~んキラキラオレンジ

黄「フン。龍の型などただの曲芸だということを証明してやる。そして貴様が最後の伝承者になるがいい」スッ・・(抜刀斬りの構え)

カーブー「ならば俺も証明してやろう」

黄「??」

カーブー「川村流太刀真山、龍の型が最強だということな!!」チラり~んキラキラオレンジ

黄「その甘ったれた性根ごと断ち切ってくれるわ!!」シャキーーーーーーーンsss

カーブー「ゴッドヘッド!!カモーーーーーン!!」むんずsss(頭を出す)


ガイーーーーーーーーーーーンびっくり
(黄金の頭で剣圧を弾き返すドボル)


黄「ええい!!鬱陶しい!!」チンドキッ(弾き返されてきた風圧を受け、バックステップしながらもすかさず納刀)


ガルグイユ「また弾いたえしゅ!!」

彭関越「いいずらよ~!!川村大人!!」

ロージー「ええぞぉ~!!いてこましたれぇ~!!」

ファイヤージンガー「けどよ」

ロージー「ふぇ・・?」

ファイヤージンガー「頭で受けてばっかで、どうやって攻撃すんだ?」

ロージー「ふぇっ・・!?」

雪左「確かにそうどすね・・頭の練気力もどこまでもつか心配やし・・」

ロージー「ふぇっ!?ふぇっ!?」(左肩のジンガーと右手にいる雪左を交互に見る)


カーブー「ムハ~ハッハッハッハッハ!!UBUさんに常日頃「あんたも肉質とか勉強なさいな照れる」なぁ~んて言われているが、俺自身がカチンコチンならばモンスターの肉質など皆無!!ゴルフで言うならイーブンパーってね!!ブワァ~ハッハッハッハッハ!!」かんらからから、チラ~んキラキラオレンジ

黄「ならば叩き割れるまで打つだけだぁああああああああ!!」シャイーーーーーンsss

カーブー「いくら打っても同じこと!!カモーン!!ゴッドヘーーーーーッ・・・」


ポへん・・どろん
(頭の練気オーラが煙を立てて消えた)


カーブー「あら?」


彭関越「消えたずら!!」

雪左「川村はぁ~ん!!避けてぇ~!!」


カーブー「いっびっくり」ひょっはぁ(慌ててしゃがむ)


ショイーーーーーーーーーンsss
(間一髪、鋭い剣圧が頭の上をかすめていく)


黄「ちっ・・!」チンドキッ

カーブー「あっぶねぇ・・汗そうか。錬気を起こすのをすっかり忘れてしまっていたぜ。俺の「いけない」うっかりさん癖が顔を出したな」パカッドキッ(マスクの口元が開き、やっちゃいました的な感じで舌をペロっと出す)


ロージー「危なかったぁ・・もう、お兄ちゃんったら、うっかりさんなんだからぁ~にま~


カーブー「はっはっはっはっはっ・・歯!!」パカッドキッきらぁ~んキラキラ黄色(またマスクの口元が勢い良く開き、笑顔の歯を光らせてみせる)


ガルグイユ「こらぁ~!しっかりするえしゅ!!「うっかりさん=死」、それすなわち「師=喜ばず」えしゅよ!!」


カーブー「そうだったぜ・・土蔵さん!!今一度見ていて下さい・・はちょ~~~!!」ドオオオオオオオンうぉーっ!(六合発勁で練気を起こす)


彭関越「その調子ずら!!」

ロージー「お兄ちゃんはすでに自由自在に練気を操れる「練気マスター」になってるのよ!」

ファイヤージンガー「なんだよ、それ」

雪左「けど、そろそろ攻撃しないとあきまへんなぁ・・」

ロージー「・・・・・・・。こらぁ~!アホ兄貴ぃ~!!ちゃっちゃと大技いてこましたらんかぁ~い!!」


カーブー「・・・・・(そうだったぜ・・。逃げまわっていてはいつか斬られるのがオチ・・・だが一体どうやってあの隙のない構えに打ち込めばいいんだ・・!)」

黄「まったく気の抜ける相手だ・・・悪いがこれで終わらせてもらうぞ」スッ・・(眼帯に手をやる)


雪左「混沌眼を出すつもりどす!!」

ロージー「混沌・・眼?」

雪左「そうどす!土蔵さんはあの混沌眼を見てしまったが故に動けへん様になってしまったんどす!!」

ロージー「え・・」

ファイヤージンガー「お嬢もさっき見ちまったろ!?それで動けなくされたんだ!!」

ロージー「ってことは・・」

ガルグイユ「カーブーお兄ちゃん!!あいつの目を見ちゃダメえしゅ!!」


カーブー「分かってる!!(だが、あいつの視線は顔を覆っていようが、目を閉じていようが無駄だということを土蔵さんはその身をもって教えてくれた・・・さぁどうする!?)」

黄「フフ・・我が視界から逃れる為、背を向けて戦うか?どうするか見ものだな、ユクモの川村よ」サッ(眼帯を外す)

カーブー「くっ・・・!!」ガバッ(首を傾け視線から逃れる)

黄「フッフッフッフ・・・どうした?さっきまでの威勢は・・」スチャ(不敵な笑みと共に眼帯を外す)


ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・
(黄の左目は見るも恐ろしい血紅色をしており、深淵にまでとぐろを巻いている)


カーブー「ハァ・・ハァ・・・・(目を逸らせ・・目を逸らすんだ!!)」


雪左「視線から逃れるにはああする他ないどす・・・そやけど相手から目を背けたまま戦えますか?」

彭関越「圧倒的に川村大人が不利ずら・・!」

ガルグイユ「少しでも視線の正面を向いてしまったら動きを封じられ・・」

ファイヤージンガー「あの居合い斬りで一発だな。きっと」

ロージー「お兄ちゃん・・・・」


カーブー「くそ・・!(どうする・・・仮にこのまま目を伏せ、刀を闇雲に振ろうとも、その時こそあいつは刀を破壊してくるだろう・・・どうする・・考えろ!!)」

黄「フフ・・こっちを向いたらどうだ?ユクモの川村」じり・・じり・・(間合いを詰める)


ボオオオオオオオオオ炎
(カーブーの近くにある小屋の火が勢いを増す)


ロージー「危ないよ、お兄ちゃん!!」


ジュウウウウウ・・・・どろん
(燃えたぎる炎に体が触れる)

カーブー「うっ・・!!」(目を伏せたまま右肩をおさえる)


ゴオオオオオオオオオカスパー27
(カーブーの左右にある小屋はすっかり燃え上がり、辺りは火の海と化している)


黄「ハッハッハッハッハッハ!!八方塞がり、四面楚歌とはまさにこのことだな!!」

カーブー「ハァ・・ハァ・・・・(下手に動けば火の餌食・・・後退しようものなら、その背中目掛けて居合い斬りが飛んでくる・・・目を逸らせたまま飛び上がってもまた同じ・・・クソ!!どうしろってんだ!!)」


ガルグイユ「ク・・・!!もうダメえしゅ!!サメ君、手助けするえしゅ!!」

ロージー「ダメ!!」ガシッびっくり(巨大化しようとするガルグイユを押さえ込む)

ガルグイユ「どうしてえしゅか!?ロージーおねえちゃん!!このままじゃカーブーお兄ちゃんは死んでしまうえしゅよ!?」

ロージー「それでもダメなの!!」

ガルグイユ「どうしてえしゅか!!」グングン!!

ロージー「今ここでお兄ちゃんの手助けをしたら、土蔵さんの想いは無駄になる!!それでもいいの!?」

雪左「そうどす。宗方はんは最後の修行言いはって、その身を犠牲にして混隻魔王を倒すヒントを与えてくれたんどす。それに今ここで手助けしようものなら、一生、川村はんは恨むでしょうな」

ガルグイユ「そんなのモンスターのサメ君にはわからないえしゅよ!!離してくらさい!!ロージーおねえちゃん!!」グングン!!

ロージー「ダメ!!絶対に・・・ダメなんだから!!」ガシッびっくり(泣きながら必死に押さえ込む)

ガルグイユ「ロージーおねえちゃん・・・そんなに辛いのに・・どうしてダメなんえしゅか!?」

ロージー「ダメなのぉ!!」

ガルグイユ「・・・・・・・・・」

彭関越「覚悟ずら。ローズ小姐は、川村大人の此度の修行に同行すると決意した時から、それも覚悟していた・・そうずらね?」

ロージー「・・・・・・・・」コクリ(ガルグイユを抱きかかえ、泣き崩れながら静かに頷く)

ガルグイユ「そんなの・・・そんなのダメえしゅよ!!死んでしまったらなんにもならないんえしゅよ!?生きてればこそ・・そうサメ君に教えてくれたのはカーブーお兄ちゃんなんえしゅよ!?」バッ(カーブーを見る)


ゴオオオオオオオオオオオオカスパー27
(カーブーの周りの小屋が更に燃え上がる)


カーブー「ハァ・・ハァ・・・・」(両腕で顔を庇いながら顔は下を向いている)

黄「どうした?その炎は、師の弔い火ではなかったのか?最も、その火を起こした張本人は貴様の師匠だがな・・・クックックックッ」

カーブー「くっ・・!!」

黄「皮肉なものだな。師の放った炎に邪魔されるとは・・貴様の弔い火でもあったというわけだ。さぁ、観念しろ」シャイーーンsss(抜刀し剣圧を浴びせる)

カーブー「うっ・・!!」ズシャッ血痕(その剣圧で左肩が斬れ鮮血する)


雪左「川村はん!!」

ガルグイユ「離して!!ロージーおねえちゃん!!ここでカーブーお兄ちゃんを失うわけにはいかないんえしゅよ!!」グングン!!

ロージー「・・・・・・・・・・・!!」ガシッびっくり

ガルグイユ「どうしてえしゅか!!」

ロージー「だって・・」

ガルグイユ「??」

ロージー「お兄ちゃんはまだ生きてる」(両目から流れる涙とは裏腹にその瞳は希望に溢れている)


カーブー「ハァ・・ハァ・・・・」スッ・・(顔を覆う両腕を離し、顔を下に向けたまま姿勢を正す)

黄「・・・・・・。ようやく覚悟したか・・」チンドキッ(静かに納刀する)


彭関越「川村大人・・・まさか本当に・・・」

雪左「・・・・・・・・・・」

ガルグイユ「離せえええええええ!!カーブーお兄ちゃああああああああん!!!!


カーブー「今わかったぜ」

黄「??」

カーブー「この猛る炎は土蔵さんが俺に決して逃げるなと教えてくれているんだ」

黄「・・・なに・・?」

カーブー「そして・・・それは即ち、俺の覚悟をも問うている!!」

バッ煙(俯いたまま天高く右腕を掲げる)

黄「・・・・なんの真似だ?」

カーブー「こうするのさ」フッ(掲げた右手をピース字にする)


ロージー「お兄ちゃん・・・・・まさか!!」

雪左「!?」


カーブー「さらば光りよぉおおおおおおおおおおお!!!!


ロージー「だめぇえええええええええええええええええ!!!!」





ブシャアアアアアアア血
(マスクの目元の隙間に迷いなく右指の人差し指と中指を突き刺す)





黄「なっ・・・!?」


ガルグイユ「・・・・・・・・・・」

彭関越「そ、そんな・・・・・・」

雪左「・・・・・・・・・・・」

ロージー「お・・兄ちゃん・・・・」


ボタ・・ボタ・・血(マスクの目元から涙の様に血を流すカーブー)


カーブー「さぁ、最後の斬り合いをはじめるとしようか」にや


To Be Continued










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☆次回あらすじ☆
ついに決着を迎えるカーブーと混隻魔王。そして新たな決意を胸に誓い、東方を旅立つロージーだったのだが・・そこに現れたのは珍妙なフライトメッセンジャーだった・・!次回、東方見聞録編、堂々のクライマックスと同時にサードステージも事実上の完結へ!!

10/3(金)0時更新 「だから帰るね」の巻

こうご期待だぜチョキ