カーブー「・・・・・・・・・・」ガクガクガクガク（四つん這いで震え上がっている）
雪左「川村はん・・・・」（物置小屋の角から覗いて見てる）
宗方「いかんでござる・・得物を破壊され、完全に戦意喪失してしまったでござる」
黄「さっきまでの威勢はどうした？ユクモの川村。貴様らうつけの大将を愚弄した謝罪を某にさせるのではなかったのか？」
カーブー「・・・・・・・・・・」
黄「何を言っても無駄な様だな。安心しろ。某とて慈悲はある。最も、得物を持たぬ弱者を斬ったところでなんの自慢にもならないがな・・」
カーブー「・・・・・・・・（完敗だ・・・龍意六合を拒絶されただけじゃなく、生まれ故郷のユクモノノダチまでへし折られるなんて・・・俺は一体今まで何をやってきたんだ・・・）」
黄「敗北による自己嫌悪か。それもいいだろう。しかし貴様には失望した。先の革命で、終戦に向け貢献した武神だと？余程ぬるい戦いだったのだな。我ら（ギルドナイツ）がなぜ、戦地に派遣されなかったのか今なら理解出来よう」
カーブー「クッ・・・（悔しいが・・・今は何を言っても無駄だ・・・）」
雪左「ちょっとあんたはん！！」ザッ
黄「ん・・・芸妓・・」
雪左「さっきから黙って聞いとったら好き放題ゆうて！！何様のつもりどすか！？」ぷんすか
宗方「あわわわ
落ち着いて、雪左殿」あたふた雪左「川村はんも、いつまでそうしてるつもりどすか！？刀壊されたくらいなんどすか！あちきなんか名刀こしらえるのに何本無駄にしてきたことかぁ～！！それがたかだか「なまくら」一本壊されたくらいで、なにをいつまでしょげとるんどすかぁ～！！」ばたばたばた
（宗方に羽交い締めにされてる）黄「ほぉ・・なまくらと・・」ちら
カーブー「・・・・・・・・・・・」
黄「貴様にはちょうどいい代物だったということか・・ちょうど良かったじゃないか。これで生半可な剣技を披露して、余計な恥をかかずに済むというもの。フッ・・」
カーブー「クッ・・・！！」
黄「まったく・・つまらん時間を食わされたものだ（おそらくターゲットは町の外か・・十分逃走出来る余裕を与えてしまったが・・）」ザッ
雪左「あ・・何処行くんどすかぁ～！！まだ決着は・・」
むぐぅ（背後から宗方に口をおさえられる）
雪左「ん～！！ん～！！」ばたばたばた
宗方「待つでござる。混隻魔王」
黄「・・・・・・・・・・」ぴた
宗方「おぬし、龍の型を見てみたくはないのか？」
黄「・・・・・・・・・・」ちら
宗方「弟子の仇は師が討とう」ギラ
黄「・・・・・・・・・・」
宗方「なんて台詞、一度は言ってみたかったでござる」にぱ
カーブー「土蔵さん・・・・・」
黄「・・・・いいだろう。もののついでだ。しかし、貴様もつまらぬ剣豪だと分かれば容赦なく斬り捨てる・・それ相応の覚悟あらば、受けて立とう」クルッ
宗方「決まりでござるな」パッ（雪左の口から手を放す）
雪左「もう！そないなことゆうて！大丈夫なんどすか！？」ぷんすか
宗方「そりゃ自信はないでござるよ」ケロリ
雪左「へ・・・まさかこの期に及んで、今の自分が何処まで通用するやろなんて思ってないどすよね？」
宗方「はっはっはっは。拙者とてそれほど若くはないでござるよ」ザッザッザ・・（へたれ込むカーブーの横を通り過ぎる）
カーブー「土蔵さん・・・・」
宗方「さぁ川村殿。最後の修行のはじまりでござる」
カーブー「え・・？」
宗方「拙者の剣、よく見ておくでござる」ザッ
カーブー「ウッ・・ス・・・・」
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・
黄「見せてもらおうか。貴様の言う龍の型とやらを」
宗方「ではお言葉に甘え、全力でお見せしよう」
雪左「さ、川村はん。こちらへ」
カーブー「・・・・・・・・・・」スッ
黄「気に入らん寛容力だ。その器がセラミックか鋼か、試し切りしてやろう」スッ（抜刀斬りの姿勢をとる）
宗方「また得物を破壊するつもりでござるか？試してみるといい。拙者の鬼神斬破刀・桜一文字はかの名刀匠、一条青刀斎が鍛造した極上業物。やれるものならやってみよ！！」ジャキーーーーーン
カーブー「でもあれって確か雪左さんのお父上の刀を真似した無属性の・・」
雪左「偽銘どす
」「あたちのモンハン日記」
☆カーブーの東方見聞録編☆
ドスンドスンドスンドスン！！
（町を駆ける河狸獣、その背に跨がったロージーは幼体化したガルグイユを抱いている）
ファイヤージンガー「筋肉ブラザーズを置いてきちまったが良かったのか！？」
ロージー「大丈夫。町の人に安全な所に運んで貰うよう言っておいたから。そこで一日安静にしていればきっと回復するわ。それより今はお兄ちゃんを探さないと。ね、ガルグイユちゃん♪」
ガルグイユ「でちゅ！もちかちたらしゃっきの片腕の剣豪ちゃんと戦っているかもちれないでちゅ！！」
彭関越「片腕の・・そうだったずら！あの剣豪がダニエラの命を狙ってるってこ汚い男が言ってたずら！おら達はそのこ汚い男から片腕の剣豪を捕まえるというクエストを受注したんずらよ！！」
ファイヤージンガー「だったらそのクエを敢行させるんだな、出っ歯。それと今はガルグイユの仇であるダニエラって女の話しはひとまず抜きだ。いいな、二人とも」
ガルグイユ「・・・・・・・・」
彭関越「・・・・・・・・・」ドスンドスンドスン
ファイヤージンガー「グッボーイ。わだかまりは行動で解決していこうぜ」パンパン
（葉っぱの両手を叩き合わせ鼓舞する）ロージー「ふぁ・・・（すごい・・ジンガーったら、すっかりビーストテイマーならぬ、ビーストカウンセラーになってるわね）」ふふ
ドオオオオオオオオオオン！！
ロージー「！？」
ガルグイユ「なんの音でちゅか！？」
彭関越「これは・・練気が弾けた音ずら！！」
ロージー「六合発勁ってこと？」
ファイヤージンガー「ってことは、クソ兄貴のそれか！？」
彭関越「違う・・川村大人の練気力を遥かに上回るものずら！！こっちの路地裏から聞こえたずら！！しっかり掴まってるずらよぉ～！！」
ドスンドスンドスンドスン！！
（四足走行の猛スピードで商店街大通りから脇道へと急カーブしていく河狸獣）
シャホオオオオオオオオオ・・・・！！
（宗方の全身を覆う練気波）
カーブー「す、すごい・・！！」
雪左「さすが・・自称、川村はんの師匠でありんすねぇ・・」ほけぇ..
シュオオオオオオオオオ・・・！！
宗方「どうでござるか？これが拙者の発勁でござる」ブーーーンブーーーン（全身をバリアーの様に取り囲む練気波）
黄「ほぉ・・さすがに出来の悪いそれとは格が違うが・・曲芸に変わりはなさそうだな」
宗方「では早速、お望み通り、龍意六合をご覧いただこう」
黄「・・・・・・・・・・・・・」
宗方「偉大なる怪鳥！！我に力を貸し給え！！」グン！！（両目を閉じる）
雪左「怪鳥って・・」
カーブー「クック先生のことっすよ！！」
宗方「イャ～～ン・・・・クック！！ハァ！！」キュピーン
バジョーーーーーーーーーン！！
（雄大に羽ばたく怪鳥の姿が宗方の背後に投影される）
黄「なに・・！？」
宗方「どっ・・せぇーーーーーーーーい！！」ズンズンズンズン！！（連突き）
カーブー「あれは・・まさしくクック先生の「巨大なクチバシ」から繰り出されるついばみ攻撃が如し連突！！」
黄「ちっ・・！！」バッバッ
（バックステップで交わしていく）宗方「うらぁ～～～～～～～！！」
ドシャーン！！ドシャーーーン！！
（ついばみ攻撃の様な破壊力のある突きで地面を突貫していく宗方）
雪左「いやぁ～♪すごいわぁ～宗方はん♪」きゃっきゃ
カーブー「これぞ龍意六合・・！頭の中のクック先生のイメージを練気に憑依させ、それを見事に斬破刀へと転移している！！今の土蔵さんの斬破刀はまさしくクック先生そのものなんだ！！」
宗方「どららぁ～～～～～～～！！」ズーーーーーーーン
（両手で鞘を持ち、刃を向けたまま全身で突っ込んでいく）カーブー「出た！！全身全霊で頭から突っ込んでくるクック先生の突進！！」
黄「ええい！！鬱陶しい！！」バッ、ビョーーーン
（真上に高く飛ぶ）ズゴオオオオオオオオオオン！！
（地面は激しく突貫し、辺りに土埃が飛散される）
雪左「惜しいわぁ～」ぴーん
（指を弾く）カーブー「あれが当たってたら一撃死は免れない感じでしたけどね」
黄「なるほど。龍の型とはよく言ったものだ」スタッ（着地して来る灰銀のギルドナイト）
宗方「左様。たいした曲芸でござろう？」シュウォンウォンウォンウォン・・（怪鳥を示すピンク色の練気波が全身を覆う）
黄「だが、実際目にして思ったことは」
宗方「？？」
黄「取得しないで正解だったということだ」フッ
宗方「なにを～！！」カチーン
黄「なぜなら、所詮は愚脳な竜種の真似事・・・モンスターは狩られる運命にあるのだからな」にや
宗方「言わせておけば！！」グオン
（太刀を両手で持ち、頭上の上に大きく振りかぶる）ズオオオオオオオオオン
（斬破刀が燃え上がる）
雪左「太刀が燃え上がったどす！！」
宗方「これでもまだ愚弄するでござるかぁあああああ！！」ブーーーーーーン（燃え上がった太刀を振り下ろす）
ブオオオオオオオオオオン
（太刀より火炎玉が放射される）
カーブー「クック先生が吐く火炎液だ！！」
黄「確かに人がモンスターの力を得られれば、同じ龍族の力を授かった者にも匹敵するだろう・・・なるほど、太刀真山の先覚者達はそれを龍の型に見出したのか」ブオオオオオオオ（迫り来る火炎玉）
カーブー「なんだって・・今あいつ・・龍族の力を授かりし者って・・・」
雪左「ぶつかるどす！！」
カーブー「！！」
黄「だが、龍使徒すら超える力を持つ者を相手にすればどうかな？」にや（不敵に微笑み抜刀斬りの姿勢をとる）
ボオオオオオオオオオオン！！
（目の前に飛んでくる火炎玉）
黄「ハァアアアアアアアアアアアアア！！」
ジャキーーーーーーーーーン！！
（居合斬りで真っ二つになる火炎玉）
宗方「なんと！？」
ボガアアアアアアアアアン！！
（2つに割れた火球がそれぞれ主屋に被弾する）
黄「如何なる相手と対峙しようとも、某はひれ伏させてみせる。それが我が狩猟剣客道」ボオオオオオオオオ
（燃え上がる主屋の間を恨めしそうにゆっくりと歩いて来る灰銀のギルドナイト）宗方「あれが・・混隻魔王・・！！」
ドスンドスンドスンドスン！！
（狭い路地を疾走する河狸獣）
ファイヤージンガー「見ろよ！！煙が立ってるぜ！！」
ロージー「きっとあっちで戦ってるんだよ！！急いで、関君！！」
彭関越「任せるずらぁ～！！」
ドスンドスンドスンドスン
ゴオオオオオオオオオオ・・・
黄「なぜ某が混隻魔王と呼ばれているか知っているか？」ボオオオオオオオオ・・
宗方「その左目に宿した義眼でござろう・・？」
黄「知っていたかのか・・そうだ。左腕と左目を対価に手にした飛竜の赤眼・・・それが混隻魔王という名の所以・・」スッ（静かに眼帯に手をかける）
カーブー「あいつ・・・あれをやるつもりだ！！」
雪左「え・・・・」
カーブー「土蔵さん！！奴の左目を見ちゃダメだぁあああ！！」
宗方「心得ているでござる！！」バッ
（右腕を盾にして顔を防ぐ）黄「無駄だ。如何に目を閉じようと視覚という感覚が働く限り、覚醒した飛竜の赤眼は獲物を捉え続ける・・」ス・・・（眼帯を外す）
宗方「！？」
黄「戦慄せよ・・我が混沌眼によって」カッ
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・！！
（左目にはめ込まれた、その血紅色をした黒き飛竜の赤眼は深淵にとぐろ帯び、見るものを戦慄させる）
宗方「なっ・・！！（視界を塞いでいるはずなのに・・奴の混沌眼をはっきりと感じる・・！！この感覚・・・まるで強大な飛竜と遭遇したかの様な戦慄・・・！！そうか・・奴と真っ向から対峙した瞬間から、拙者は既に飛竜の赤眼に捕らえられていたのか！！）」じりっ
彭関越「あそこずら！！」ドスンドスンドスン！！
ロージー「あれは・・土蔵さん！？」
黄「どんな異形、神技を持とうが、動きさえ封じ込めてしまえばただの肉の塊・・・あとはそれを・・」スッ（抜刀術の姿勢をとる）
宗方「不覚！！（体が・・・動かん！！）」
黄「斬り捨てるまで」
カーブー「土蔵さぁああああああああん！！」
宗方「我が剣翔ここに終焉を迎えん・・・川村殿。短い間でしたが、そなたとの修行の旅・・拙者の剣客人生において、最も有意義かつ意義深い貴重な時間でしたぞ」にこ
カーブー「やめろおおおおおおおおおおおおおお！！」
宗方「天下へ羽ばたけ川村殿！！我が魂を吸い、生命の練気にされたし！！然らばこの宗方土蔵、大陸の土へと還りましょうぞ！！さらば！！我が愛弟子よぉおおおおおおおお！！」
ジャキーーーーーーーーーン
カーブー「・・・・・・・・・・・」
雪左「・・・・・・・・・・・・」
ロージー「！？」
宗方「・・・・・・・・・・・・・」ゆら・・・
黄「・・・・・・・・・・・・」チン（納刀する）
ブシャアアアアアアア
（宗方の胸から凄まじい鮮血がほとばしる）
カーブー「土蔵さぁあああああああああああああん！！！！」
To Be Continued
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎ記事は・・
9/23（火・祝）0時更新
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