今日も彼女はお金の次に大好きなたまごを運びます。へっこらへっこら。たまごを「持つお手」のたまごを「すくう感じ」が絶妙です。この世の物質主義の持つ嫌悪感は、全てたまごを運ぶ事で忘却される、とは彼女の哲学です。そんなある日のことでした。
ぐったりと死んでいるかのように寝ているガーグァの足元に、なんと金色に光るたまごが「落ちている」ではありませんか。しかもその金色のたまご（The Golden Egg）のツヤときたら、それはもうヨダレが出るほど「てやてや」したものです。この時、彼女の頭の中に「いけない発想」が浮かびました。そう・・「金のたまごを運んでみたい」という、人間誰しもが持つ、欲望からです。「いけない・・！それはいけない！！ひょっとしたらこの金のたまごは、この水浸しのとても熟睡するには考えられない場所で寝ているガーグァにとってはとても大切なものかもしれない・・いいえ、自分で産んだのだから大切に決まっているわ・・。でぼ・・でぼ、寝ている方が悪いのだし、それに「ちょぼっとだけ」運んでみる分には、誰も傷つけないわ。そうよ！あたちはたまごを落としたことがない（嘘）。だから、十分運んだら、あとでこっそり返しにくればいいわ！！」と、「いけない本能」が彼女を動かしてしまったのです。
・・・・・・・・・。
重量感、そしてその「持った感じ」のフィット感。共に抜群でした。そして何よりたまに「チラリ」と光るゴールデンっぷり・・。これはいいたまごです。いい金のたまごです。彼女はもっと運んでみることにしました。その時です！！
彼女の背後に金のたまごを狙おうとする「ガマ（カエル）」がいるではありませんか！！危ない！！ガマ（野生）に背中をキックされる前に早くこの場を逃げてしまいましょう！それもこれも金のたまごの為なのです。欲に目がくらんだ野生動物による強盗被害というのは田舎のユクモ村でも珍しくはありません。ＵＢＵちゃん！気をつけて！！
なんとかガマ（大王）を振り切ったＵＢＵちゃん。無事に安全な我らがＢＣ（ベースキャンプ）に来れました。ここなら安心して金のたまごをあちらこちらに運ぶことが出来ますね。一緒にＢＣにいた転がしニャン次郎は不思議そうな顔で彼女を眺めていましたが、そこは彼も雇われの身。大事な顧客であるハンターの怪しい行動にも目をつぶっていないといけません。
気前のいい彼女は、正面からの「持ってる感じ」を披露してくれます。よっ！金の！！
横な感じ。見てください。たまごが「ちらーん」と光っています。
あまりの眩しさにお顔が光っています。思わず「あつっ
」って言ってしまったようですね。大丈夫よ、ＵＢＵちゃん。ボイルしてないたまごだから、熱くはないのよ！頑張れ！
見ている我々には未知の世界の、たまごの「向こう側（ダークサイドエッグ）」。そこからお顔を覗かせるチャーミングな一面も。クンクン臭いも嗅いでみたり。ちょっとあまじょっぱい、香ばしい匂い？
嗚呼・・なんて神々しい光なのでしょう・・。彼女のいるこの大陸世界では、大それた宗教観念こそないのですが、もしかしたらこの金のたまごがそれなのかもしれません・・。
今回、彼女が選んだ「ベストたまごショットバロンドール」の一枚。光具合、もつ感じ、たまごを「すくうお手」の「まあるい感じ」、どれを取っても最高級。美味～
この後、散々いじくり倒した金のたまごは、無事に寝ているガーグァの下に返してあげたそうです
おしまい。
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