~ユクモ商店街・喫茶「アマンダ」

$あたちのモンハン日記

「ねぇお母さん!サメがいるよ!!」

「しっ!目を合わせちゃ駄目っあせる
もう帰るわよ!すいません!お会計を!!」



ざわざわざわざわ・・



ウェイトレス「どうしようあせるお客さんがみんな帰っちゃうよぉ~」

ウェイトレス「今日は店長お休みだし、明日必ず「なんで昨日はこんなに売り上げが悪かったんだむかっ」って追及されるわよ!!」

ウェイトレス「お客さんの中に「サメ」がいたっていっても信じてくれないわよねぇあせる
あ~んあせる困ったわぁ~!!どうしよう~、誰か助けてぇ~」


なぁ~にやってんだ、なにやってんだ!!


ウェイトレス「バイトリーダー!!」

リーダー「この店長不在の時こそ、俺たちバイトがしっかりしないと駄目だろう!」

ウェイトレス「で、でも奥の「サメ連れ」のお客様たちのせいで他のお客さんが帰ってしまうんですぅ~あせるこれじゃ店長に怒られちゃう~!なんて日なのっ!!

リーダー「いいか!この状況こそ逆に言えばお客様を呼び込む絶好のチャンスだ!」

ウェイトレス「どういうことですか!?リーダー!!」

リーダー「君!店頭に出て「ただいまサメキャンペーン中」と嘯く(うそぶく)んだ!」

ウェイター「嘯く(偉そうに大きなことを言う。豪語する)んですかぁ!?」

リーダー「そうだ!「サメがいる喫茶店」なんて前代未聞!!
物珍しさに店は繁盛するに違いない!!」

ウェイター「で、でもサメキャンペーンなんて何をやるんですか!?」

リーダー「おい!厨房担当のやつ!!冷蔵庫に「喫茶店だからちっとも売れなかったフカヒレ」がたんまりあったな!?」

厨房担当「あ~ん?あれかぁ?
店長が仕入れ先から騙されて買ってきた」

リーダー「今こそそのフカヒレを売りさばくチャンスだ!!
店長不在時に、如何に売り上げを意識して行動するか!?
いいか!?それこそが一番大切な評価基準だ!!どんなにうわっつらの笑顔で接客しようと数字に反映されなきゃ意味がない!!売上意識と緻密な計画!!そしてそれを実行するのが俺たち現場のバイトなんだ!!」

ウェイトレス「バイトリーダー!!カッコイイ音譜

厨房担当「ふっ・・勢いだけの「とんだ新人時代」のあのぼっちゃんが今じゃな・・。
おい!他の厨房の野郎ども!!今こそスタッフ一丸となる時だ!!
ここで「以前から気になっていた」ウェイトレスに俺たち厨房担当の「いい所」を見せるんだ!!忘年会は近いぞ!!今年の年末は革命の嵐を興すんだぁぁぁ!!」

他の厨房の野郎ども「うおおおおおおおおおお!!」(包丁とか掲げてる)

バイトリーダー「フロアの俺たちも負けてられるか!!
喫茶「アマンダ」の底力・・・このユクモ全土に教えてやろうぜ!!」

ウェイトレス「おーーーーおー


これがユクモ村商店街史上名高い「アマンダ奮起事変」である。この事件を機に、ユクモ商店街の雇用制度が急変。バイトが雇用されているという意識から、雇用されてやってるんだという下剋上に発展した為である。そしてバイトが職場の実権を握るという「店長不在の共和政」が立案。(余談であるがこれが後の「ユクモ商店街恐怖販売時代」のきっかけになったのは言うまでもない・・)ユクモ商店街繁栄の、産業革命の兆しを見出した歴史的事件なのである。ということは・・・あまり知られていない。





年末年始にサービス業の休みはない!?
そんなわけで(どんな)今日もスタート流れ星
「あたちのモンハン日記」アマンダ攻防戦~その三






ワイワイDASH!ガヤガヤDASH!



$あたちのモンハン日記
UBU「あれ、なんだろね?店の中がざわざわしてるね」


$あたちのモンハン日記
カーブー「店員がなにやらざわついていますね。
何かあったな・・」(自分たちが発端)


モジ子「ええ・・なにかしらあせる」(自分たちが発端)


$あたちのモンハン日記
張虎「大丈夫さ!何があろうとネエちゃんは俺が守ってやるぜ!!
ガッハッハッハッハッハッハ!!」(騒ぎの元凶)


ドキ雄「むむ・・(な、なんて「いやらしい」サメなんだ!)」ドキドキ



ヨッコ「さ・て・と。UBU、あんたそのサメ担げるわよね?」

UBU「サメ?ああ、張虎のことねぽけ~
一応普通のランスだからね音譜納刀すれば背中にしょえるけど・・なんでさ?」

ヨッコ「あんた、あんまん十分食べたでしょ?
ほら、見てごらんなさい。今日はすっごくいい天気音譜
大好きな「あんまん」食べ終わって、居心地のいいお家でゆっくり大好きな漫画を読みながらお昼寝・・・・すてきだと思わない?」

UBU「オモウ・・スゴク・・・え゛!」ゴクリ汗

ドキ雄「ちょっとUBUさんあせる」コソコソ

UBU「なに?」

ドキ雄「帰っちゃ駄目じゃないですか!?僕とモジ子を「いい感じ」にするというあなたの使命はどうなったんですかあせるそれとも「あんまん」だけが目当てだったんですか!?」

UBU「うん・・ドキドキ

ドキ雄「認めちゃった!!って、駄目ですよあせる
今のヨッコさんの「いけない提案」はあなたとあのホオジロザメを帰らす為です!
そして僕は、きっとヨッコさんに「強引に」帰宅を勧められるでしょう。
気弱な僕のこと・・ヨッコさんの凄い剣幕でそう言われたら従うまでです。
それじゃあ、ヨッコさんの思うつぼ!!あの川村という「変な男」とモジ子をくっつけようとするヨッコさんの思惑通りになるじゃないですかあせる」コソコソ

UBU「そこまで分かってるなら自分で計画を打破しなさいなドキドキ


張虎「なにコソコソ話してんだ?
それと・・おい、ヨッコ!!俺は帰らないぞ!!」

ヨッコ「ちっ・・」

カーブー「なんでだ?そんなにここにいたいのか?」

張虎「朴念仁のてめぇは黙ってろ!!お前にサメの・・ホオジロの心は分からねぇ!!」

カーブー「ガーーーーーーーーーン」(←自分で口で言った)

モジ子「張虎ちゃん、それは違うわ。
川村様はあなたのサメ心・・いえ、ホオジロ根性を誰よりも理解しておられるお方よ」

張虎「なんだって・・?」

ヨッコ「ホオジロ根性ってなによ」

モジ子「あなたと川村様に初めてお逢いしたあの水没林・・。
あの時の川村様の素敵な笑顔に嘘はないわ。信じて、張虎ちゃん」

カーブー「・・・・(あの時って・・俺、マスクを被ってたけどなぁ)」

張虎「わかったよ・・でも俺は帰らないぞ」

ヨッコ「ちっ・・」

張虎「露骨に舌打ちするなむかってめぇは!!」

UBU「ねぇ~え?モジ子ちゃんはどうしてそんなにサメを想うの?ぽけ~

モジ子「え・・・」

ドキ雄「小さい頃からなんです。
モジ子は魚図鑑でサメを見てから、すっかりサメに魅せられてしまって・・な?」

モジ子「な、なによ・・バカにして」

UBU「バカにしてないよね?ドキ雄さんや。
あたちもサメは好きよぽけ~

張虎「へぇ・・そりゃ初耳だな。
で?サメのどこが好きなんだ?」

UBU「つるっとした感じとは裏腹の恐怖・・そしてあの「まあるい」冷酷な黒い目・・
ひええええええええええええええっこ、恐い!!
自分で話してるだけでも、こ、恐い!!


張虎「情緒不安定かっむかってめぇは!
しかも俺を目の前にして今更っDASH!

カーブー「はっはっはっはっは。いいじゃないか。
それで、モジ子さんはサメのどこがお好きで?」

ヨッコ「そうよ。あんたみたいな「大人しめの娘」が凶暴なサメのどこが好きなのよ?」

モジ子「モジモジ・・音譜

カーブー「どこがお好きなんで?」


モジ「コラーゲン


ヨッコ「へっ・・え゛!

モジ子「コラーゲンたっぷりなところラブラブ

UBU「にゃははははははぽけ~
それって「中身」のことじゃん!おかしい!!
さっきとは一転変わって、あたちはおかしい!!」

張虎「情緒不安定は黙ってろ!!「中身」だってサメ好きには変わりねぇ!!」


バイトリーダー「アマンダ特性フカヒレスープ!お待たせいたしましたぁ!!」


モジ子「あ、それ私です音譜

ヨッコ「喫茶店にフカヒレって・・ま、「あんまん」があるのもおかしいけど汗

ドキ雄「サメには女性の美容にはかかせない天然のコラーゲンがたっぷりですからね。モジ子は小さい頃、それを図鑑で読んでからサメが好きなんですよ」

ヨッコ「それって・・「食べる方」・・のこと?汗

モジ子「コクリラブラブ」ジュルジュルあせる(フカヒレをすする)

張虎「・・・・・・・・・・」ぽかーーーーーーーーんハートブレイク

ヨッコ「じゃあモジ子、あんた川村のことも・・?」コソコソ

カーブー「??」

モジ子「川村さんってハンターは副業で、本業はサメの養殖をなさってるお方じゃないの?」

ヨッコ「フッ・・・(真面目に相手をしたあたしがバカだった)」

カーブー「食べるも見るも好きのうち!!
それにしても幼馴染のドキ雄さん!モジ子さんのことにはお詳しいですね」

ドキ雄「いえ・・そんなこと」ドキドキ

モジ子「そ、そうです!ドキ雄なんて全然私の気持ちなんか知らないんだからあせる

ドキ雄「モジ子・・」

UBU「なんでそんなこと分かるのさ?ドキドキ
その言い方だと、なにかドキ雄さんに「根深い」何かがありそうね」

ドキ雄「そうなのかい!?モジ子!
なぁ!?僕たちは親が決めたとはいえ、婚約者同志!
隠し事はやめようじゃないか!?なぁ!?」

モジ子「・・・・・・」

カーブー「なにがあったのです?」

モジ子「ドキ雄は・・ドキ雄は私の夢を裏切ったんです!!」

UBU「夢とな!?」

モジ子「そうです・・。私の夢である「サメ水上牧場」の夢を・・!」

ヨッコ「サメ・・水上牧場?汗

ドキ雄「モジ子!違うんだ!!
僕は君の夢を裏切って、父のバリスタ工場を継ぐんじゃない!!」

モジ子「嘘よ!!あなたは私の夢・・いえ、野望を捨てたのよ!!」

ヨッコ「野望って言い方・・よしなさいよ汗

UBU「どうしてサメの牧場なんてやるの?ドキドキ面白いけど」

モジ子「サメの起源は4億年・・・。
その天然のサメのヒレに含まれるコラーゲンは美容の宝庫・・。
だから養殖じゃ駄目なんです!川村様なら分かってくださるわよね!?」

カーブー「??」

ヨッコ「だから川村はサメの養殖が本業じゃないっつーの汗

モジ子「えーーーーー!?そうなのですか!?あせる

カーブー「はい。それにコイツ(張虎)はランスで武器なんです。
いわゆる天然とは少し違いますかね」


モジ子「え~違うのぉ~ガーン


UBU「・・・(あんなに露骨に不服そうな声で嫌そうな顔しなくても。そもそも自分の思い込みだったのに汗)」

ヨッコ「それにフカヒレの高級品ってホオジロじゃないわよね?」

モジ子「ジンベイにウバ・・

UBU「・・・(ジンベイザメにウバザメのことね。さすがサメ好きね)」

カーブー「やっぱりその二匹が一番好きなんですか?」

モジ子「・・・・はいっドキドキ

張虎「ガーーーーーーーーーーンハートブレイク

モジ子「アオ(ザメ)やイタチ(ザメ)も好きですラブラブ

張虎「ガンガンガーーーーーーーーーーンハートブレイクハートブレイクハートブレイク







しーーーーーーーんハチ







ドキ雄「モジ子・・」

モジ子「??」

ドキ雄「天然のサメを集め、コラーゲンを独り占めするというお前の野望・・。
俺が忘れる訳ないだろう?」

モジ子「え?」

ドキ雄「今僕が開発してる水中バリスタは小型のものでモンスターだけを仕留めるものじゃないんだ。もちろん小型船にも積み込めるタイプなんだ!」

UBU「タイプなんだって言われてもねぇ・・。
それにそれってバリスタって言わないんじゃない?ドキドキ

ドキ雄「その小型バリスタは水中の凶暴なモンスターを捕縛する為じゃなく・・
サメもイケるんだ!

モジ子「ええ!?サメも「イケる」のっ!?あせる

ヨッコ「・・・(なんなんだか汗)」

ドキ雄「そうさ!この開発が進めば、いくらでもサメを狙って捕縛できるんだ!!」

モジ子「狙って・・・捕縛・・!!」ガーーーーーン


カーブー「なんだか密漁してる人たちの会話っぽいですね」


ドキ雄「モジ子!僕は必ずお前の野望を叶えてみせる!!
だから・・・だから僕に一生ついてきてくれ!!」

モジ子「ドキ雄・・・」







しーーーーーーーんハチ







UBU「応えてあげなよ。モジ子さんぽけ~
なぁ、カーブーや」

カーブー「ウッス。自分もそう思うッス。
うーん、なんだか熱くなってきたからマスクを脱ごう・・」カパッびっくり

モジ子「・・・・(あっ・・川村様の素顔が!!)」


カーブー「ふう。あっついDASH!

ヨッコ「あつかったんかい汗


モジ子「・・・・・・・・・」


ヨッコ「ん、どうしたの?モジ子?」


モジ子「タイプじゃない」ばっさり


ヨッコ「・・はい?」


モジ子「私・・・・・」


カーブー「??」

張虎「ポカーーーーーーーーンハートブレイク」(失恋の傷から立ち直れない)


モジ子「ドキ雄のプロポーズを受けるわ!」

ドキ雄「ほ、本当かいっ!?」


UBU「わーーーいぽけ~サメ捕獲カップルの誕生だぁ音譜

ヨッコ「どんなカップルよ、それ。海賊じゃないんだから」


モジ子「改めて・・よろしくね、ドキ雄ラブラブ

ドキ雄「ああ・・モジ子。幸せにしてみせるよ」



パチパチパチパチパチパチ



ドキ雄「え・・?」

モジ子「お店の・・スタッフさんたちが・・」


バイトリーダー「店内でのお客様の幸せは、自分たち従業員のスタッフ冥利に尽きるというもの!これを祝わずとして何に感動・感銘を覚えるというんだ!!」

厨房担当「そういうこった!!おい!!厨房の他の野郎ども!!
婚約祝いのケーキを用意しろ!!」

厨房の他の野郎ども「おいーーーっす!!」(包丁とかブン回してる)


UBU「よかったねぽけ~ドキ雄さん、モジ子ちゃん音譜

カーブー「ウッス。おめでとうッス!!」

ドキ雄「う、UBUさん、それに川村さん・・・・ありがとうございます!!」

モジ子「私たち・・



幸せになりまぁ~すラブラブ












こうしてこの一人の少女の淡い恋物語は幕を閉じるのであった。
ドキ雄とモジ子はこの後すぐに婚姻届を出し、結婚式を挙げるのであった。
むろん、そこには失恋の傷を引きずった喋る魚眼ランス、張虎の姿もあったとかなかったとか・・。








~ユクモ結婚式場
$あたちのモンハン日記


ヨッコ「ブーケトスよ!!あたしが貰う!!」

UBU「どけヨッコ!!あたちが奪うのっぷんぷん

カーブー「はっはっはっは。どっちもガンバレ」(どうでもいい)




ドキ雄「さぁ、モジ子」

モジ子「うん。せぇ~のっ・・・」







バッ花束










「あたちのモンハン日記」~アマンダ攻防戦・完





$あたちのモンハン日記
次こそは本当のホオジロの恋を!!そりゃーsss