ゴーーーーーーー
猫の操舵士「速度良し、視界良好。ブースト射出、異常なし」
猫のオペレーター「レーダー良好。都心部までおおよそ五分で到着します」
猫館長「速度そのままで。実に順調だな」
操舵士「シュミレーションシステムがデフォルトで入っていたおかげですよ」
オペレーター「連日の徹夜の甲斐がありましたね」
艦長「そうだな・・。
いかがですかな、この「戦艦」の乗り心地は?カレン将軍」
カレン「ふん。まったく驚きだよ。こんなもの・・評価のしようがないね」
艦長「賞賛と受け止めましょう」
カレン「で?艦長。ニャン=ジュスト様は「コイツ」でどうしろって?」
艦長「都を一掃しろと司令を受けております」
カレン「そうかい・・。
コイツでこの領内に人型が二度と居住出来ないくらいの戦火を興す。
アハハハハハハ!さすがだね、ニャン=ジュスト様は!」
艦長「我らの革命の業火はまだ消えておりません。
猫族至上世界の樹立、そして人型種の撤廃、及び絶滅。
そしてモンスター種の奴隷化。まさにこの戦こそが我ら猛豚軍の革命の序章なのです」
カレン「違いないね。反吐が出る人型共が慌てふためいて逃げる様が今から目に浮かぶよ。
それと、コイツをあたし達に盗まれた「開発元」から接触は?」
艦長「聞いておりません」
カレン「そうかい。いずれにしても奴ら(暗黒団)とは、近いうちに一戦交える事になるだろうけど・・・その為の軍事力をまずは蓄えないとね」
艦長「仰る通りです。是非ともこの領内を我が軍の手中に治めたいものです」
カレン「暗黒団、それに一番厄介なギルド。
気に入らないね・・どいつもこいつも。今すぐにでも蹴散らしてやりたいよ」
オペレーター「これは・・・!?」
艦長「どうした」
オペレーター「レーダーにモンスター反応が!!」
艦長「・・・・!」
カレン「この領内は人型の居住区のはずだろ?猫族がいると言っても、王国猫騎士団なんていう人型に忠誠を誓ったクズ共だけ・・・見間違いじゃないのかい?」
オペレーター「いえ・・この生命反応の大きさはモンスターレベルです」
艦長「地上か、それとも空か?」
オペレーター「地上の様です・・・んっ!?
艦長!対象モンスター、こちらに向かって来る様です!!」
カレン「ああん!?王国騎士団にモンスターなんてペットはいないはずだよ!
艦長。あんた、ニャン=ジュスト様から出撃の指令を受けた際に、何か聞いてないのかい!?」
艦長「将軍、慌てることはありません」
カレン「・・・」
艦長「フ・・。ニャン=ジュスト様からの伝達通りです」
カレン「で?なんだってのさ?」
艦長「どうやらその「ペット」とやらは、ギルドの飼い犬の様ですぞ」
「あたちのモンハン日記」
~紫の暁編
ベップ「なんと大きいモンスターが飛んでいるんだ・・!」
アイオロス「まったく・・・また、とんでもないものを改良したもんだよ」
ベップ「ニャ太郎殿!では、あれが例の兵器とやらなのですか!?」
ニャ太郎「左様・・まさかあんなものが空を飛ぶとは・・誤算だった!」
アイオロス「君の部下があれを発見した時に破壊させておくべきだった・・って?
どちらにしても「あれ」が相手じゃ、そう簡単にはいかなかったよ」
ニャ太郎「くっ・・!」
ベップ「そんなにまずいモンスターなのでありますか?」
アイオロス「ああ。実に厄介だ。鎧竜・・・確かそう呼ばれてる種さ。
可哀想に・・今はその誇り高き意志を奪われた、ただの殺人兵器だけどね」
ベップ「警部・・」
オペレーター「艦長!地上のモンスター、確定致しました!
雷狼竜、ジンオウガです!サイズは現在で確認出来るキングサイズとほぼ同じかと」
艦長「ニャン=ジュスト様からの伝令と同じ種だな」
カレン「ケッ・・・!本物のギルドの飼い犬かい・・・笑えないね!!
艦長!蹴散らしちまいなよ!!」
艦長「ニャン=ジュスト様からは「無駄な動力出力は避けろ」との事です」
カレン「捨て置け・・ってことかい?」
艦長「奴らが仕掛けて来たら「ついでに」攻撃してやりましょう。
もちろん、人型の群れがいる都心部で・・・どうです?」
カレン「アハハハハハ!!いいね、それ!!
都を恐怖と血の海で埋め尽くしてやろうじゃないのさ!!」
艦長「決まりですな!
ブーストゲイン上げぇ!!これより都心部に突入する!!」
ゴーーーーーーーーーーー
ベップ「なんだぁ!?こっちに来ますぞ!!」
アイオロス「どう見る?忍び猫さん」
ニャ太郎「おそらくは我らの存在に気づいているかと・・交えますか?」
アイオロス「いや・・悪いけど相手が空じゃ僕らに成す術はないよ。悔しいけどね。
それより、都に戻ろう!元討伐隊総司令官殿と合流して「あれ」を食い止める!!」
~都・中央広場
「一般市民は避難した!これで気兼ねなく敵を討つことが出来るぞ!ゆくぞ!!王国騎士団の名に賭けて!!」
うおおおおおおおおおお!!
猫兵「ええい!!太子共を追う前に、あの忌々しい人型の軍を蹴散らすぞ!!」
猫兵「人型は全て我らの敵!!排除せよ!!」
ジーク ニャンコ!!
サムソン「討って出てきたぞ!!王国騎士団!!迎え撃てぇぇぇぇ!!
ボウガン隊!一斉射撃!!てぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
ババババババババババ
猫兵「ぐわぁ」「にゃあああああ」
猫兵「猫騎馬隊!突撃の準備はよいか!?」
猫騎馬「任せな!俺たちの出番てかぁ!!」
猫騎馬「行くぜ!人型の陣に錐行の陣にて楔を打ち込め!!
突撃開始!!ハッ!!」
ドドドドドドドドド
「サムソン殿!敵の騎馬兵が突撃して来ます!!」
サムソン「見えておるわ!!
ランス、ガンサー隊!!ボウガン隊の前へ!!
そなたらの偉大なる武器にて、敵の突進を見事止めてみせよ!!」
「よっしゃああ!!元ハンターの使い手は俺と来い!!
猫が操る馬ごとき!俺たちのガードで抑えてやろうぜ!!」
「前列!!横並びになれぇぇぇぇ!!」
猫騎馬「ほう!ガード武器で勝負しようって魂胆かぁぁ!!
猫だからって・・・舐めるんじゃねぇぜ!!」
ドドドドドドドドド
「来るぞぉぉぉぉ!!みんな踏ん張れよぉぉぉぉぉぉ・・・・!!!!」
ガシーーーーーーーン
「志願兵といえど・・・王国騎士団の意地と誇りを見せるんだぁぁぁ!!」
おおおおおおおおおおおお!!
猫騎馬「馬上から槍で頭を突けぇぇぇぇ!!」
ガシーーーンガシーーーーーン
「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
「隊列を崩すなぁぁぁぁぁぁ!!後方のボウガン隊の援護射撃を信じるんだ!!」
サムソン「今だ!!ボウガン隊、騎乗の猫を狙い撃てぇぇぇ!!」
ズドーーーーンズドーーーーーーン
猫騎馬「わにゃあああああ」「うおおおおお」
サムソン「絶やすことなく狙い撃て!!
(頼む・・・!敵の前線が怯んだ隙に生じ、ランス隊が突進を返せれば・・!!)」
「スクラム組めぇぇぇ!!馬を一頭足りとも通すなぁぁ!」
「前列、持ちこたえろ!!
後列のガンサー隊!!あれの準備は良いか!?」
「射出準備OK!!」
「よっしゃああああ!!
イかれた猫共!!喰らいやがれ!!
これが竜撃砲の威力だぁぁぁぁぁぁ!!」
ドガーーーーーーーン
猫騎馬「ぎゃああああああああ」「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!」
「今だ!!ランス隊!!こらえた分だけ突進で付きまくれぇぇぇ!!」
「でやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ズドドドドドドドドドド
猫騎馬「くそぉぉぉぉ!!我らの陣を突き抜けるつもりか!!」
猫騎馬「通すな!!馬上より突き殺せぇぇぇ!!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
サムソン「ボウガン隊!隊列を乱すな!!
(今この局面にて我らに足りないものは軍としての経験・・そしてこの気概だけで持ちこたえている兵を支えるのはこの私の統率力と指示のみ・・!)」
「騎馬隊が回り込んくるぞぉぉぉぉ!!」
「迎え撃てぇぇぇ!!」
サムソン「慌てるな!!一頭ずつ狙いを定め確実に仕留めよ!!
(だが・・この指令をどこまで理解して動くものか・・!)」
猫騎馬「あのジジイだ!あいつが大将だ!!」
猫騎馬「ジジイを殺せ!!」
サムソン「ジジイって言うんじゃないよ!!」
ズドーーーーーン
猫騎馬「ぐわぁぁぁぁ!!」「ぐはっ・・・!」
「さすがサムソン殿!!」
「俺たちにはサムソン殿がついてるんだ!!恐ることなく戦え!!」
サムソン「油断するな!!散開してくる猫兵のみに集中せよ!!
(前線のガード部隊がどこまでもちこたえられるか・・ここでしびれを切らし分散してきた猫兵を少しでも倒し、敵の総力を削れれば上等か・・?)」
ドーーーーーーーーーーン
サムソン「今度はなんだぁ!?」
「前線のガード部隊が突破された模様!!」
サムソン「くそぉ!!
(やはり気概だけでは乗り越えられぬか・・!もろい!!もろいぞサムソン!!)」
「サムソン殿!敵がここまで突破してくるのは時間の問題では!?」
サムソン「ぬうう・・!(ケムリ玉は全て使い果たした・・どうする!?)」
「ぐわぁぁぁぁぁ!!」「うわぁぁぁぁぁ!!」
サムソン「!!」
「サムソン殿!!騎馬隊がガード部隊を貫いて突進してきます!!サムソン殿!!」
「左右からも散開してきた騎馬隊が来るぞぉぉぉ!!」
「サムソン殿!!」
サムソン「やむを得ん・・・全軍聞けぃ!!
(撤退・・!今ここで、この若い芽の全てを摘ませる必要はない!)」
猫騎馬「撤退する前に殺せぇぇぇぇ!!」
猫騎馬「人型は皆殺しだぁぁぁぁぁ!!」
「サムソン殿ぉぉぉ!!せめて!せめて貴方だけはお逃げください!!」
サムソン「バカ者ぉぉぉぉ!!その役目はこの老兵に任せよ!!」
猫騎馬「死ねぇぇぇぇぇぇ!!」
サムソン「うりゃああああああああああ!!!!
(ボウガンのみで、どこまでいける!!)
ドガーーーーーーーン
猫騎馬「みゃあああああ」「ぐはぁぁぁぁぁ!!」
サムソン「大砲・・!?一体、誰が!?」
「元総司令!お待たせ致した!!」
サムソン「おお!!」
「あ、あれは・・!!」
影丸「さぁ、みんな!!猫族の風上にも置けない輩を排除するぞ!!」
にゃあああああああ!!
「すげえ数の・・・猫軍!!」
サムソン「ふははははは!!王国猫騎士団がまだおったかぁぁ!!
でかしたぞ!!忍び!!」
影丸「同志達よ!!
猫族の真の誇りを、今ここで見せよ!!」
To Be Continued
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