~サムソン帰還から三日目・都


ザッザッザッザッザッザッザッザ兵隊


「おいおい!王国騎士団兵が集って王宮に向かってるぜ!
何かドンパチあるのか!?」

「何でもブン屋の話しじゃ昨晩、王宮で爆発騒ぎがあったらしいぜ」

「まじかよ!?昨日の盗賊共の騒ぎといい、マジでクーデターの始まりかよあせる
こりゃひと騒動ある前に都を離れた方がよさそうだ汗

「もうすでに王族関係者や名家の金持ち連中は危険を察知して都を離れたって言うぜ」

「かぁ~!いつからこの国は資本主義国家になっちまったんだ!
金と権力のねぇ連中は自分の家族をも守れねぇってのか!?」



「心配するな。いずれ一般市民に対する正式な避難勧告が出る。
それまでに家族の下に戻り、いつでも避難出来る体制を整えておけ」




「ああ?誰だ、随分と・・・・いっ!?」


「戦火は王宮敷地内で食い止めるつもりだ。必ずな」
バッ


「あ、あ、あ、あなた様は・・」

「おい、なんだお前。知り合いか?」


「今言った事を都中に広めろ。頼んだぞ」


タッタッタッタッタッタsss





「なんだぁ?あいつぁ。革命家気取りのイかれたボンボンか?」

「ば、馬鹿野郎!!今のはジークムント太子様だよ!!」

「なっ!嘘だろ!?なんで太子様があんなボロボロの格好でこんな所にいるんだよ!!」

「知らねぇよ!けど間違いねぇ!
前に国王様の公開演説があった時、太子様のお顔を見たんだ!」

「マジかよ!?じゃあさっきの話しは・・・」

「みんなに知らせねぇと!」

「あ、ああ!しかしマジで戦争おっ始めるのかよぉ!!」

「なんつっても「鮮血の皇太子」っていう異名を持つくらいだからな・・。けど・・」

「けど、なんだ?」


「噂ほどの・・冷酷な感じはしなかったけど・・・な・・」












「あたちのモンハン日記」
~紫の暁編













~王宮正門前


ヘイスティング「我はジークムント皇太子様の秘書官、ダビド・ヘイスティング少佐だ!
囚われの身となった太子様に謁見を願う!要求が通らないようであれば実力行使に出る!」





ザワザワザワザワ・・・





ザッコーニ「なんの騒ぎか!?」


衛兵「ハッ。正門前でヘイスティング少佐率いるジークムント隊が太子様への謁見を願うと要求をしてきています。いかがなさいますか?」


ザッコーニ「むむむ・・(ヘイスティングっていえば国王派きっての忠臣。昨晩からの異変に気づき、シビレを切らしたか・・・ここで奴らと一戦交えれば確実に「こちら」は逆賊と化す・・・ここは一旦時間を与え、その隙に夫人に次の策を・・)」


「心配ないですぞ。ザッコーニ殿」


ザッコーニ「ああ!?誰だ!!この非常時に!!」




あたちのモンハン日記
ニャン=ジュスト「迎撃しますので、どうか戦火に巻き込まれぬ様」


ザッコーニ「な、なぁにぃぃぃ!?貴様、相手が誰だか分かっておるのか!?」


ニャン=ジュスト「はい。「旧」国王派の軍でございましょう」


ザッコーニ「き、貴様・・それを承知で・・・!?」


ニャン=ジュスト「何を不安視されているのです?
我らは国王様の書状で正式にクーデター討伐隊として任命されていることをお忘れなく」


ザッコーニ「う、うむ・・(偽書の内容でよくもここまで自信をもって言えるもんだ・・)」


ニャン=ジュスト「衛兵」


衛兵「ハッ」


ニャン=ジュスト「正門前の軍は我ら猫騎馬隊で一蹴する。貴殿ら衛兵は王宮内の警備をいっそう固めよ。不審者は全てクーデター犯とみなし、獄に処せ」


衛兵「ハッ!司令官殿!」ダッsss



ザッコーニ「・・・(なぁ~にが反クーデター隊司令官だ・・。嘘っぱちのイかれ軍師が)」


ニャン=ジュスト「お顔に」


ザッコーニ「!?」


ニャン=ジュスト「お顔に、焦燥感が出ていますぞ。
我らは正当な国王軍。その権威を奮い、邪魔建てする者の予測を遥かに上回る速度で行動し、不義不忠、疑念と共に鎮圧すれば良いのです」


ザッコーニ「き、貴様に言われんでも、分かっておるわ!
(要するに嘘で固めた事実を力づくで現実に変えるって事だろう!ケー!)」


ニャン=ジュスト「ご理解して頂ければ結構。では私は夫人と太子様の下に行くので、失敬」


ザッコーニ「太子・・・(ああ・・アイザック様のことか。
そうか・・正午には正式にアイザック様が国民に対し、一連の公表をするのだったな・・)」


ニャン=ジュスト「では・・」ザッ


ザッコーニ「ま、待てあせる
お前が居なくて誰が猫騎馬隊を指揮するのだ!?」


ニャン=ジュスト「案ずるなかれ。既に適任の者を我が将軍がお選びになった模様ですので」


ザッコーニ「か、勝てるのだろうな!?」


ニャン=ジュスト「勝てる?ご冗談を。
先の革命で悉く敵隊を蹴散らした我が猛豚軍ですぞ。
気の毒なのは旧国王派の軍でしょう」


ザッコーニ「・・・・びっくり



ドドドドドドドドドsss




ザッコーニ「猫騎馬・・・」


ニャン=ジュスト「ほう・・・カレン=アレンか。
確か、軍の指揮は初めてだな・・・が、面白い人選だ。
さて・・どの様に初陣を飾るものか見ものだな」







「少佐!園内に猫軍の群れが!」


ヘイスティング「見えておる!(猫軍の騎馬隊だと?昨日現れたという謎の軍隊か・・?)」


「少佐!ご命令を!」


ヘイスティング「ボウガン隊前に!相手の返答次第では交戦に入る!!」






ドドドドドドドドドsss






「敵騎馬隊!突進してきます!!」


ヘイスティング「なっ・・!
(バカな!始めからこちらの要求に答えるつもりはないという意志表示か!)
ボウガン隊!一斉射撃準備!!」







ドドドドドドドsss
$あたちのモンハン日記
カレン「遅いね!!





ヘイスティング「なに!?(なんという突進の速さ!だがこの金網の門はどうする!?)」




カレン「錐行の陣を維持!一斉突撃だよ!!」


「うおおおおおおおおおおおお!!」







ドドドドドドドドドsss







「少佐!射撃間に合いません!!」


ヘイスティング「正門ごと突貫するつもりかぁぁぁぁ!!
たかだか異形の猫軍めがぁぁぁ!!」






カレン「そっちだって、たかが人型・・だろ?









ブワッ







ヘイスティング「!!」


「騎馬ごと門を飛び越えやがったぁぁぁぁ!!少佐ぁぁぁぁ!!」


ヘイスティング「・・・(敗因・・・それは・・)」






カレン「踏みつぶせぇぇぇぇぇ!!





ヘイスティング「相手の「異常さ」を見誤った私の判断ミスによるものか・・」


「うわぁぁぁぁぁ!!落ちてくるぞぉぉぉ!!」「少佐ぁぁぁぁぁぁ!!」









ドシャーーーーン血痕





To Be Continued







$あたちのモンハン日記
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