COMICAZZ コミカス KOMIKASS by 河嶋好太郎-kas-rev-9-8


二人は
フサインらに案内されて
とある洞窟へとやってきました
そこで着替えた二人に
フサインがいきさつを話はじめたのです
すでにご存知のこととは思いますが
カスタニー殿は
我が主君カルカソン子爵レイモン・ロジェ・トランカベル様
に御依頼された
教皇クレメンス8世拉致の件
実行すべく準備されておいでになりました
本来
子爵殿のご依頼はクレメンスの暗殺にございましたが
ご本人の固く人を殺めることを
拒んでおられ
子爵様が
お話された
吾らカタリの信者に対する
普遍教会の極悪非道な弾圧に
いたく心を動かされたご様子で
クレメンスの拉致を
お引き受けくださり
その身柄
子爵殿に引き渡すこととお決めになりました
その後
クレメンスをいかにしようが
子爵殿の
ご勝手というわけでございます
決行の日取りは
1600年2月17日
ドミコ会修道士ジョルダーノ・ブルーノ
が異端の罪により
ローマにおいて火刑に
処されるその日でありました
ご存知のとおり
ブルーノはコペルニクスの学説を擁護したために
異端に問われたのです
そして
悪魔クレメンスは彼の直訴をしりぞけ
火刑を命じたのです
当のクレメンス8世はその日
ブルーノの死を目にすることが嫌で
アヴィニョンに
滞在の予定となっていたのでした
この好機を
カスタニー殿は利用して
子爵殿のご依頼を果たすつもりでおられました
そして
万が一失敗し囚われた場合
指図を吾らにされたのです
囚われてより
三日の後
ローマ水道橋遺跡の教会に
わたくし
フサインを尋ねて訪れる者がある
彼の名は機械ブタと申す
ただその者は
甦りたる
機械ブタなる
おっしゃったのでした
そうしていよいよ
ブルーノの処刑の日が
訪れたのです