さすが魔力の効験あらたか
あれよあれよのまに高みに登る
彼が、メフィストの業の賜物。ついには姫様の
教育博士となり、念願の宮廷入りを果たしたのです。
こうして地位、名誉、むろんのこと富裕な暮らし
と望むものはなんでもというありさまでした。
そうでいながらファウストの胸中には一抹の
不安、はたしてこの浮世の栄達が宇宙の絶対
真理と如何に?と秘めていたのです。
今日は姫のお勉強。博士がパラケルススの
ご講義です。「さて姫様、この世界は四大元素
からなっておりまする。火・風・水・土。そしてまた
これに加えて、水銀・硫黄・塩の三原質が加わり
この多様なる宇宙を構成しておるのです。」
「いつ聞いても博士のお話はためになるわ、
けど退屈。」
「しばしの御忍耐をば。」
「そうですね、その後にはまた博士のこさえた
あの飲み物でくつろぐといたしましょう。」
「では続きを、、」
とまぁこんな生活を続けていた彼の心を
惑わす出来事が!
つづく
