ヴァルターがハンスの家に
練習しにやってきた。歌のまえに
かれはなにやら話しがあるようだ
「ハンス親方、じつはねぇ今朝、すごい夢をみたんだ。」
「どんな?」
「なんとエヴァが現れて、僕に優勝してとささやくのさ。
どうだい、まいったなぁ。」
「ふん、そんなこと。さあ練習!君には才能があるけど、
マイスターの規則を習得しなけりゃな。」
そういうハンスをおしとどめ、ヴァルターはこういった
「それだけゃじゃないんだ。なんと、彼女は僕に素敵な
歌まで教えてくれたのさ、これがとっても最高なんだ。
ほら書き留めてもってきたよ。」
かんしんなさそうにハンスはその歌に目をとうした。
「おっ、うーんん。ほんとにこれは夢の歌なのかね。
なんとも気高く美しいじゃないか。」
「そうだろう。ぼくはこの歌をうたうことにしたよ。」
「なるほどいいね。じゃ練習といこうか。」
こうして二人は例の原っぱへとでかけてしまった、
その歌の書付を忘れたままに。
さてこの大事な歌が、さぁ大変
というところで、つづく
