国政選挙の真っただ中、読んでしまったこの2014年に発行された社会派ミステリーはフィクションであっても、なぜか共感してしまう思いがします。
元副総理大臣の孫が誘拐された。期限までに1085兆円を支払うか、財政赤字を招いた責任の謝罪と再建案をテレビで提示せよ。これは日本が借金している金額だと言う。政府のこれまでの後回し政策に次世代の日本を支える若者への詐欺行為に憤りを覚えた犯人たち「革命係」が世間に一石を投じる。
政府は身代金を支払うのか、謝罪し再建案を示すのか。誘拐と言う卑劣な行動を犯してまで世論へ訴える犯人の本当の目的は。
社会保障に関しての日本人が誰もが感じる不安と、誘拐に対する「テロには屈しない」という政治家の対応を登場する人物ごとにザッピングしながら物語は進みます。
犯行グループ側の心理、警察官側の戦略、政治家や官僚からの圧力や、徐々に見えてくる犯人像と計画的犯行。主犯格の存在。意外な人物が犯人だったと思い、それもまた有りだと思いました。
奇しくも世は参議院選挙がはじまりました。選挙権を持つ有権者としての対応に一層の重みを感じます。フィクションですけど。
それにしても令和になってもこの問題はありますね。私が高校生の時代にも年金がどうのこうのという噂話はありましたし。
もし選挙に行かない若者にはこの本を読んで、考えてほしいです。選挙という政治家を選べる民主主義の意味と有権者になった責任を。
■書籍データ
初版 :2014年1月24日
著者 :八木圭一(やぎけいいち)
装画 :木内達郎
装幀 :高柳雅人
ジャンル:ミステリー、サスペンス
販売元:宝島社
■テレビドラマ「一千兆円の身代金」~フジテレビ
https://www.fujitv.co.jp/b_hp/1000000000000000/index.html
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