「アラバスター」といえば、手塚治虫のホラー漫画の代表作でしょう。
とは言っても、一般的にはあまり有名な作品でもなければ、映像作品としても制作されてもいないので、この作品を知っている人は、やはり手塚治虫通だと思いますね。
ストーリーは、タイトルにある光線銃「アラバスター」を中心に進んでいきます。
冤罪により投獄された黒人の元金メダリストのジェームズは、自分を陥れた元恋人への復讐のために光線銃「アラバスター」を使います。
しかし、「アラバスター」の開発者の孫娘を名乗る奇顔城の女王・亜美との出会いによって、物語は猟奇的な方向へと展開し始めます。
詳しくは作品を見ていただいたほうがよいのですが、とにかくこの作品では徹底的にグロテスクな描写が、これでもかというくらいに出てきます。
光線銃「アラバスター」は、照射された生物の組織を透明にする力があるため、弱く照射すれば血管や筋肉が透けて見え、強く照射すれば骨まで透けて見え、さらにもっと強く照射すれば体全体が透明になる(ただし、その場合は死に至る)のですが、主人公たちの美しいものへの憎悪の感情は、「アラバスター」を使ってあらゆるものを醜くグロテスクに見せることに向けられます。
とにかく、子供に見せるのは、ちょっとためらわれるくらいにおぞましい描写ばかりなので、ホラーというよりスプラッタに近いかもしれませんが、さすがに読みごたえはあります。
なので、グロなものにも抵抗がなければ、手塚作品としては異色のこの作品をぜひ読んでみてください。
