日曜日に観てきました。

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『今ひとたびの修羅』 新国立劇場 中劇場 
原案・原作/尾崎士郎  脚本/宮本研  演出/いのうえひでのり

大河小説「人生劇場」を劇化した、宮本研晩年の傑作!
「任侠道」を貫く男たちと、至極の愛に生きる女たちの凄絶な魂の物語が、
哀しく美しくあざやかに、いのうえひでのりの美学で彩られる!


【CAST】
堤真一 / 宮沢りえ / 岡本健一 / 小出恵介 / 風間杜夫 / 小池栄子 / 浅野和之 / 村川絵梨 / 鈴木浩介 / 逆木圭一郎 / 村木仁 / インディ高橋 / 礒野慎吾 / 前堂友昭 / 他


新感線役者さんたちが出るんだな~。おっ、小出くんもいるし。
小池栄子さんも好きなよね~、という理由だけで観に行きました。
実は「任侠モノ」だということにさえ気付かずに行ったのですが
わたしは子どもの頃から(^▽^;)「任侠モノ」が大好きなのです。
よって、この舞台、どツボでした音譜


いのうえさんの演出ということで新感線テイストもところどころに垣間見えましたが
全体的な雰囲気は「陽暉楼」だなと思って観ていました。
「陽暉楼」と言ってもわかる人あまりいないでしょうか。
30年ぐらい前の映画ですが、監督は五社英雄さんです。
そういえば「鬼龍院花子の生涯」も頭をよぎったけど、この監督さんの作品ですね。
言ってみれば五社英雄風?だからこんなにツボったのかしら。
このあたりの時代の空気が大好きなんですよ。
当然といえば当然だけど、所作もしっかりしてるからそこも一生懸命見てました。
襖はああやって開けるのね、とか、お茶はああやって出すのね、とか。


回り盆を使った場面転換はとても良かったです。
くるくる回る盆をみていたら「レ・ミゼラブル」も思いだしたし、
小池さん演じる《お袖》が、小出くん演じる《瓢吉》を探しにいくシーンは
「ミス・サイゴン」を思いだした。
ついでに《瓢吉》はサイゴンのクリスを思い起こさせるバカ男っぷり(笑)
いのうえさん、もしかして意識してますかね~。
普段からミュージカルのパロディ好きですものね。


とにかく頭の中ではぐるぐるといろんなことを考えていたのですが、
しっかり舞台に引き込まれ、ものすごく集中して観ていられました。
最近ちょっと油断すると寝てしまうので
「えっ、もう終わりなの?」と思えたことが嬉しかったです。




堤さんは渡世人が似合いますね~。着流しもカッコいいし。
いまどきのドラマに出てる時より渋くていいな。


風間杜夫さん、未だ「蒲田行進曲」の銀ちゃんのイメージだったのですが
よい歳の取り方をされましたね。これぞ舞台役者って感じでした。
すべての登場人物の中心にいる役どころだったので、出番も多かったですね。
とても素敵でした。

浅野さんも上手な役者さんですよね。
スパイスのような存在で光ってました~。

宮沢りえさんは真っ白で綺麗だった。
演技も良かったです。しっかりと女の情念がにじみ出ていました。

小池栄子さんは素晴らしい女優さんだと思います。
華がある人だと思うのですが、控えめな女性を見事に演じていました。
わたし女優さんにはあまり興味がない(笑)のですが、彼女のことは大好きです。


テンション高い役をやりきった鈴木浩介さんとか、
珍しく対立していた逆木さんと村木さんとか、みんな良かったです。
が、小出恵介くんだけは、観るたびに「舞台向きではないなー」と思います。
いや、小出ファンなんですけどね。なんかパッとしない感じが(_ _。)
袴姿はよく似合っていて萌ポイントでしたけど。


なんだかまとまりがつきませんが
観に行ってほんとに良かった!と心から思える舞台でした(^_^)