この一月くらいのあいだに、あのマイク・タイソンが厳格なベジェタリアンダイエットに従って痩せたと、実際ほっそりした写真とともに報道されていました。見た目も戦い方もかなり肉食的だったタイソンですが、現役時代とはまた違う感じで痩せてました。

数日前、歌手のジェシカ・シンプソンもここ数年ついてしまった余分な脂肪をベジェタリアンダイエットで落としたと報道されています。

一方、私がこのブログを始めてからの短いあいだにも、イギリスのガーディアン紙が、ベーガン(厳格な部類の菜食)の家庭でこどもは大丈夫か?という主旨の記事を出していました(タンパク質、カルシウム、ビタミンD、ビタミンB12、オメガ3脂肪酸が不足するリスクがあるのではないか?)。それと直接呼応するものではありませんが、いや、結局菜食主義の家庭は栄養についての知識がある率が高いので大丈夫だ、栄養に無頓着ことのリスクに較べたらぜんぜんましだ等々、喧々諤々です。

この議論の底流には、「人類はもともと肉食である」。従ってそれに反する食生活は無理があるという主張が、「原始人ダイエット」を基調として多く出てくるようになっていることと関係があるとおもいます。ベジェタリアンには自殺率が高く、肌の老化が早く進みやすいと主張する、アンチエイジング専門の医師の意見も多くみかけます。
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菜食のほうが肉食よりも「生活習慣病」のリスクがすくないというとき、そもそもローカロリーだからよかったのか、動物性脂肪が悪かったのか、植物栄養素が豊富だったからよっかたのかが、判然としていないという意見もあります。

根本的には、「ベジェタリアン」ということばが大雑把すぎるの問題なのだと私はおもっています。野菜を多く食べるだけなら、いろいろある食事療法の主流で、大方がそう。
私の祖母などは、「四つ足」は食べないとよく言ってましたが、鶏と豚や牛は区別していました。
それが長老の知恵なのかどうか。

議論よりも先に、ベジェタリンということばを整理したほうがよいと私はおもっています。
同じ「ベジェタリアン」でも、

☆生命あるものは植物であっても、根菜は食べない。ハチミツも食べない場合が多い。
☆植物は食べるが、動物由来のものは口にしない→上記あわせてベーガンなどと呼ばれます。
☆殺生しない乳製品と卵は食べる→ラクトベジェタリアン、オボラクトベジェタリアンと呼ばれることがあります(ラクトは乳製品、オボは卵由来)。
☆魚は食べる(フィッシュベジェタリアン、ペスコベジョタリアンなどと呼ばれることがある)。


ここまで幅があるとベジェタリアンの提議があいまいになってきます。日本の伝統料理は、ほぼフィッシュベジーといえそうです。うちのおばあちゃんのように「四つ足」は食べないと頑張られると、いったい何なのか曖昧になってきますが、ふとおもうと、これは評価の高い「地中海型ダイエット」と同様だと思えてきます。

厳格なベジェタリアンに懸念される、ビタミンB12やD、カルシウム、タンパク質なども、卵や乳製品を摂っていれば、心配なくなるとのことで、オボラクトベジェタリアンを推奨する医師も多くいます。
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私自身、凝るたちなので、一時厳格なベジェタリアンを実践していたことがあります。念のためビタミンb12はサプリでとり、オメガ3はアマニ油からとろうとしていました。豆も穀物の半量以上たべてタンパク質が不足しないように頑張ったつもりですが、食の楽しみが減ったうえに、注意することが増えて結局めんどうくさくなって続きませんでした。魚を増やす、鶏肉を時折食べて、会食のときには「四つ足」もいただきという具合に次第に増やして、いまにいたっています。
さてそれでいいのかどうか。都合のいいときだけ原始人に近づきたいとおもっている自分もいるのですが(笑)。
ペタしてね
オーストラリアは(私はかなり長く滞在し大好きな国ですが)極端なところがあって、エビや魚を調理するとき即死させなければならないという法律があるとききました。踊り食いなどもってのほかです。その反面、牛は大好きで食べるひとが多かったり、厳格なベジェタリアンもいたりで、食物連鎖と殺生の現前とのあいだで苦しむ善意はたしかに感じました。
難しい問題ですね。