トリクロサンという抗菌成分の安全性は数年前から一部の学者や環境団体から強い懸念が表明されていました。

すでに使用が認可されているので、日本でもアメリカでも「抗菌」と謳う製品---石鹸、歯磨き、洗剤、プラスチック製品など---に幅広く使われています。

これが、やはり体に良くないかもしれないと、アメリカ食品医薬品局(FDA)が再調査することを決めたというのです。数日前にその報道がワシントンポストなどに出ました。

お役所が一度認可したものを再調査するというのは、安全性への疑問の強さをうかがわせます。

慎重に調べた結果を来年春までには発表するとのことで、現時点では、消費者に注意を促すこともしていません。
実際、一年後に、やはり安全ですと発表される可能性もあります。

あまり神経質になるのもどうかとも思うのですが、
からだに入る可能性のあるもの(マウスウッシュ、デオドラント、食材保存容器、まな板)、長時間肌に触れるもの(シーツや枕カバーを洗うときの洗剤)などは、結果が公表されるまで使用に注意しておいたほうがよいかもしれません。
くもり
トリクロサンが内分泌系を攪乱する、甲状腺ホルモンを低下させる、細菌の抗生物質への耐性を高める可能性があると、動物実験の結果などを根拠に、環境団体などがかねてから懸念を表明していました。五年前に再調査の申し入れがなされたとき、FDAは無根拠だとしてそれを却下しています。EU加盟国はすでにトリクロサンの使用を禁止または規制しているともワシントンポスト紙に書かれています。気候変動対策や環境問題に熱心なエドワード・J・マーケイ議員の強い働きかけに応じて、FDAが重い腰を上げたかっこうです。今回精査に取りかかった背景には、オバマ政権に代わったことが関係あるのかなとちょっとおもいました。ワシントンポストに出ていた、石鹸・洗剤業界団体の代表のブライアン・サンソニさんのコメントも引用しておきます。
「(抗菌製品の)安全性と有効性は科学的にはっきりと立証されていると信じる。病気とバイ菌の脅威が増している今こそ、消費者は抗菌製品を入手しつづけることが重要だ」・・・強気です。
トリクロサン使用商品をつくる各業界からの反発も予想され、結果に注目したいと思います。