1ヶ月後に手術することになったのだけれど

万が一にも麻酔から目覚めないような事態になった場合

残っていたら嫌だなあと感じるものは

全て手放すことにした。

 

以前に書いたノートもそうだ。

 

私が死んだ時に

「これが残っていたら嫌だなあ、重たいなあ」

と感じた。

というか、常日頃から数年分のノートが

部屋の片隅にしまってあるのがなんとなく

気になっていた。

 

少し中を見てみたら

「足りない」「もっと必要」

という言葉がたくさん出てきていた。

 

あれもしたい。これもしたい。

あれもこれも必要なのにお金が足りない。

私はあれもこれもできてない!

 

そんな幻ばかりが延々と綴られている。

 

今でもふとそういう感覚に

陥ることはあるけれど

以前のようにどっぷり浸かって

しまうことはない。

 

あれもこれもする必要はなくて

あれもこれも本当はそんなにいらなくて

手放すほどに満たされる感覚がある。

 

空いたスペースに身を置くと

感覚が自分に集中してくる感じがする。

 

外側の情報や

これまでの自分に囚われて

今現在の自分の声が

雑音にまみれて聞こえない状態だった。

 

だからって

「自分のことがどんどんわかってきた!」

というわけではない。

 

でも、これまでより確実に

自分の感じていることが

深く感じられるようになってきたように思う。