新聞に連日広告が載っていました。

表紙の西原理恵子さんの絵が特徴的だし、話題作だ、中学生作家だ、などの宣伝文句を横目に、ちょっとスルーしていました。

 

長男が「さよなら、田中さん♪」といつからか言うようになったので、むむむ、いよいよ時期が来たかと思い、取り寄せて読みました。

 

*表紙、左側の人物を男性と(なぜか)思っていたのですが、実は女性(女の子のお母さん:文中ではかなり荒々しく奔放で楽しいお母さん)だったと読みながら気づき。

 

 

中学生(2003年生まれ)の作者!です。

ここまで書けるのかぁぁぁ(敗北感)、あっぱれ(笑)。

楽しく、笑えて、しんみりきて、泣ける。

主人公の小学6年生の花実ちゃんの取る行動、言動、感情ひとつひとつが、分かる分かる!と共感しながら。その共感は、私のどの経験からくるのだろう?、私の何が花実ちゃんにシンクロしているのだろうと、遠い記憶を手繰り寄せ、白黒写真を一生懸命眺めるような気持ちで。

 

どこか冷静で周りに流されない大人びた?部分もある花ちゃんは、とても可愛いらしく、優しく、あたたかです。

お薦めの1冊。

 

子ども視点はスルドイです。ね

...というより、きっと、スルドイのは、年齢性別に限らず、でしょう。ね。

そういうタイプのひとがいます。ね。うん。

 

私自身の幼少から10代の時の、あのこと、このこと、の経験と感情とが今ではたくさんの糧になっている(と、年を重ねて)断言できるので、これからの花ちゃんがどんなladyになるのだろうかと、しんみりしながらも、嬉しく、本を閉じました。

 

花ちゃん、大人になるっていいもんだよー、と伝えたくなり、

そして、同じように、三上君にも。三上君には絶対。に。