「ワーク・ライフ・バランスに関する個人・企業調査」(内閣府、H26.5)の報告を見ると、日本人の長時間労働、年次有給休暇取得、自己啓発の取り組みがいかに未熟か、に愕然とします。
例えば、
・上司や同僚は残業をしている人にポジティブなイメージを持っている
・残業や休日出勤をせずに時間内に帰宅すること、自分の役割を果たし年休のほとんどを消化することは、人事評価で考慮されない
また、納得するのは、
・年休取得率を上げるために制度自体に柔軟性が必要なこと
・上司による年休の奨励、積極的な取得
・自己啓発に取り組みやすくするためには労働時間の短かさや雰囲気づくり
ただガムシャラに働くことに、もう世間は着いていけない。
労働移動をもっと促進させる必要がある。
(人生は長くなった,,,70才近く(いやそれ以上)も働く時代です)
一番は、「仕事上の責任と役割を果たすこと」と「労働時間の長短」とを混同してはいけません。
一人ひとりも、「私は、何のために働くの?」「いま、どういう働き方がいいかな?」と常に自問することもとても大事。
自分の状況、環境を見渡して、関係者と話し合い、問いかけ、悩み、探ることを続けなければいけない。社会、企業、関係諸団体との関係性のなかで。
また、
同調査によると、女性の就業継続には、「子どもを預けられる施設」「職場における制度面の支援」「子育てをする人への理解促進」とありましたが、
都内のワーキングマザーの友人、育休後の職場復帰に、申し込んだ保育園29園(!!!)がゼンメツ全滅ぜんめつ とのことーー!!なんという社会。なんという区! 茫然。
働く女性(フルタイムワーク)することのハードルの高さを、どれだけ国は理解しているのだろう。女性活躍推進などまだまだ絵にかいた餅。
もちろん、保育園を建てる場所、費用、保育士さん確保、すべてが悪循環に回っているし、気持ちだけではどうにもならない現状。すぐに解決!も厳しい、としても、日本の制度政策の変化、変革はあまりにも遅々。ドラスティックに変わる諸外国の事例を知っているだけに。
どんな社会にしたいのか
私はどう思う?あなたは?
夫婦でいつもいつも話しています。どうすればいい?
やさしい社会になれるのか、な。
今日の朝日新聞beによると、「わずか3か月あまりで、社員のがん治療と仕事の両立支援策をとりまとめた」伊藤忠商事の記事があり、その本気度にこみ上げてくるものがありました。2人に1人は癌になる時代。特別健診の実施、高額先進医療費の全額負担、子どもへの育英資金拡充、、会社全体でシェアし支える仕組み。
「末端の毛細血管にまで熱い血を流すのが仕事」と。
何のための制度なのか、政策なのか、政治家はどんな仕事をするの、誰のために役を果たすの、そして私は。

