女の元へ行くと家を飛び出した旦那ですが

いきなりもう戻ると謝られたのは
3回目の話し合いの時でした。

それまでの娘の泣き顔と
必死の訴えを思い出したのでしょう

わずかに残っていた父性を
拾っては捨て、拾っては捨てを繰り返し
結局は捨てきれずに戻ってきました。


けれど女とは別れる事はなく
水面下に突入。


当然、前の様な優しさは無く
多分女からも色々言われていたのでしょう、
横暴な態度が続いていました。


私は私で
戻ってきたからと手放しで喜べるわけもなく


泣いて責めたり
嫌味をいってケンカになったり


それは想像以上に苦しい毎日でした。


でもある時
もう責めるのはやめようと決心したのです。
水面下などとは思っていなくて別れたと言うのを信じていたので。


理由は特にありません。
もちろん気が済んだわけでもありません。


自分自身が疲れるので嫌になったのです。


きっとこれは愛情が冷めてきたせいもあるのかもしれません。



責めたところで反省などする人ではなく
さらにムカつくだけ
それならもうほっておこうと。



おはようと挨拶をして
おかえりなさいとビールを出し
テレビを見て笑って話しかける

一見、昔の様な夫婦でした。



そうしてるうちに
旦那がどんどん変わってきました。


いつでもぎょろっとした目で
喧嘩腰に話していた旦那の顔が
あきらかに毒が抜けてきました。


そして、ある日を境に
まるで憑き物が取れた様に変わってきたのです。


続きます。