売買ルール通りにトレードしても、損失になることってありますよね。
そんな時、
「あ~、やっぱりやらなければ良かった!」
「ルール通りじゃなく、逆にやれば儲かっていたのに!」
って思いませんか?
または、ルール通りに損切りしたのに、その後で反発して、値段が戻ることってありますよね。
もしかしたら、損切りを躊躇っているうちに反発して、損せずに済んだことがあるかもしれません。
そんな時、
「あ~、やっぱり損切りしなければ良かった!」
「ルール通りに損切りせず、我慢して良かった!」
って思いませんか?
こう思うのは自然なことですが、実は、そういう考えをそのまま放置していると、やがて、トレードに大きな問題が生じてしまいます。
多くのトレーダーが『売買ルールを守れない』『損切りできない』という悩みを持っていると思います。
勝てる売買ルールがあるのに、ルール通りにやれば勝てると分かっているのに、ついルールを破ってしまう。
それは、前述のような自然に浮かぶ考えが原因です。
トレードで損失が出た時に、無意識のうちに、脳に「ルールを破った方が良い」という刷り込みをしてしまっているのです。
売買ルール通りにトレードして、利益になった時は、問題はありません。
お金という大きな報酬が得られるので、トレーダーは「売買ルールを守って良かった」と感じます。
脳が、「売買ルールを守ることが、良い結果をもたらす正しい行動である」と学習できるのです。
ですから、勝ちが続いている間は、何の苦もなく、売買ルールを守ることができるはずです。
しかし、損失になった時は、そうはいきません。
ルール通りにトレードしたら、お金が減ってしまいます。
むしろ、ルールを破って逆のことをしたり、損切りをせずに我慢した方が、お金が増えてしまいます。
これは、脳に対して無意識のうちに、「売買ルールを守らないことが、良い結果をもたらす正しい行動である」と教育していることになってしまいます。
そのため、負けが続くと、売買ルールを破りやすくなってしまうのです。
これを避けるためには、利益になろうが損失になろうが、脳が「売買ルールを守ることが、良い結果をもたらす正しい行動である」と学習するように、仕向けなければなりません。
トレーダーにとって最大の報酬はお金ですが、損失の時は、お金という報酬は得られません。
もちろん、長期的に見れば、売買ルールを守ることで、トータルのお金は増えます。
しかし、1回1回のトレードをしている時は、「長期的にはお金が増える」と理屈では分かっていても、それは脳に対する報酬にはなりません。
お金の他に、何か別の報酬が必要です。
損失になってお金を失った時に、何も感じないように努力したり、お金が減ったことに無理やり喜びを感じるように頑張らなくても大丈夫です。
お金を増やすためにトレードを続けているのですから、お金が減ったら残念だし、がっかりもします。
それはそれで良いのです。
そう思うと同時に、何か別の報酬によって「売買ルールを守れて良かった」とも思えるような仕組みを作りましょう。