「自分が買えば下がり、自分が売れば上がる。。。」
トレードで負け続けていると、
「もしかして、自分がやっていることと逆のことをやれば、連戦連勝になるのでは!?」
と思ったことはありませんか?
私も、トレードを始めたばかりの頃、半年間ずっと負け続けた時には、同じようなことを考えました(^^;
ですが、負け続けたトレードのやり方をひっくり返して、逆のことをやろうと思っても、勝てるようにはなりません。
というのも、逆のことをやろうと思っても、できないこともあるからです。
■上がりかけたら飛びつく人の場合
「上がる!」と思ったから飛びついて買ったのに、すぐに下がって損切りになってしまう、という人も多いでしょう。
ですが、あなたのポジションがある程度大きいと、これをひっくり返して、逆のことをやるのは難しくなります。
例えば、105円まで上昇して、あなたが買おうとしている時の、売り板と買い板は、次の通りだったとしましょう。
あなたは、105円で1万株を買いましたが、残念ながら下がってしまったので、100円で1万株を損切りしたとしましょう。
これをひっくり返すには、まず、105円で1万株を売ることになります。
すると、売り板と買い板は、このようになります。
さっきまでの話では、あなたが105円で1万株を買っていました。
ですが、もうあなたは、105円では株を買いません。
あなたが逆のことをやるためには、誰か他の人が、105円で2万株を買ってくれなければなりません。
ですが、さっきまでの話では、あなたが105円で1万株を買った後は、誰も買ってくれる人がおらず、株価は下がってしまった訳です。
つまり、あなたが逆のことをやろうと思って、105円で売り注文を出しても、それは成立しないのです。
かといって、買い板が薄いため、成行で売ることもできません。
■落ちるナイフを掴む人の場合
「下がりすぎ!」と思ったから買ったのに、もっと下がって損切りになってしまう、という人も多いでしょう。
ですが、あなたのポジションがある程度大きいと、これをひっくり返して、逆のことをやるのは難しくなります。
例えば、あなたが105円で買おうとしている時の、売り板と買い板は、次の通りだったとしましょう。
あなたは、105円で1万株の買いを指値で入れます。
この直後、誰かが1万株を売ったので、あなたは105円で買えました。
その後、さらに売りが続いたので、あなたは100円で損切りをした訳です。
これをひっくり返すには、まず、105円で1万株を売ることになります。
すると、売り板と買い板は、このようになります。
あなたが逆のことをやるためには、誰か他の人が、105円で1万株を買ってくれなければなりません。
ですが、さっきまでの話では、買ってくれるどころか、この直後に、誰かが1万株を売っていました。
そして、その後はさらに売りが続いて、株価は下がってしまった訳です。
つまり、あなたが逆のことをやろうと思って、105円で売り注文を出しても、それは成立しないのです。
かといって、買い板が薄いため、成行で売ることもできません。
結局、負けたトレードをひっくり返すのは、机上の空論でしかないことがあるのです。