ククマルじゃなくDQ8です すみません


竜骨の迷宮で散々レベル上げをしたあと、ゼシカがふと怪訝そうな視線を倒れた竜に向けた。
「…………」
 そして袋の中を探る。その動きに気付いたエイトが顔を上げた。
「ゼシカ?落し物でもした?」
「いや、そういうわけじゃないわ」
「だったらどうしたんだよ、お嬢さん」
 ククールもゼシカの側によってくる。そして袋の中をのぞき込んだ。
「何探してるんだ?」
「あ、あったあった。これこれ」
 ゼシカが取り出したのは竜のウロコだ。練金用の道具らしいのだが、何となく使わないままそのまま放置されている。ゼシカの指先にあるそれをエイトは不思議そうに見つめた。
「ウロコがどうかしたの?」
「これって竜のウロコなのよね?」
「そうだと思うけど……」
 ゼシカが視線を倒したばかりの竜に向けた。
「……何の竜のウロコなの、これ?」
「え?」
「ここにいる竜のじゃないわよね。っていうか、ウロコないし」
 言われてみればそのとおりだ。確かにウロコらしいウロコのある竜はいなかった。
 エイトが腕を組み、うーんとうなる。
「あまりいない竜なんじゃない?どこにでもいるのなら希少価値もないし」
「それもそうか」
「待てよ。竜のウロコなら何でもいいのか、ひょっとして?試したことないよな?」
 それはそうだ。倒したてほやほやの竜からウロコをはぎとろうなど、そんなことを考えるのはあまりにあまりだ。
 しかしここの四人は考えたようである。
「……ちょっと、やってみてもいいんじゃない?」
「そうでがすね。いい考えでげすよ」
「こんだけいるんだし、ちょっとくらいウロコを拝借したところで……」
 四人の視線が倒したてほやほやの竜にむく。竜は恐る恐る顔を上げ、一声鳴くや脱兎(脱竜?)の勢いで逃げ出した。
「あっ、逃げた!」
「追うでがすか、アニキ?」
「どうしようかな……」
「ま、いいんじゃねえか?竜なんていくらでもいるだろ、ほら」
 ククールが手で洞窟内を差す。確かに竜は腐るほどにいた。しかし、不穏な空気をまとう四人を恐れてか、じりじりと後退しつつある。
「どれがいいかな」
「ドラゴンソルジャーがやっぱり良さそうじゃない?」
「いやいや、意外な奴のほうがあんがい良かったりして」
「とにかく、全部試してみるでがすよ!」
 武器を手に魔物を追う一行と、逃げ惑う竜たち。これではどちらがモンスターなのかまったく分からない。
 散々追い回したあげく、一行は疲れ果て、洞窟内に腰を下ろした。
 杖を放り、ゼシカが足を伸ばす。
「あーもう!肝心なときにどうして出てこないのよ!」
「ドラゴン系はまったく出てこなかったねえ」
「不思議でがすね」
 首をひねる一行を物陰からのぞきつつ、いいから早く出て行ってくれと竜たちは一心に祈っていた。


05/07/24
そいつらから剥ぎ取ればいいじゃん!と思ったのはわたしだけですか。
メタルキングとかも、攻撃はいいから冠だけ奪え!って……。