マリファナは、気分を高揚させるのだと思っていた。




吸えばだれでも気分よくなれる・・




私はただ落ち込んだだけだった。




何度かエドとマリファナを吸ったけど、いつも気分は良くならなかった。







もうマリファナ吸いたくない

気分がすごく落ち込むの








エドもマリファナをやめた。






気になっていた、エドの変なしぐさ、


いつも落ち着かない様子で、目がきょろきょろしている、

指先が震えている、

いつも何かが気になっているような表情、



これらがどんどんなくなっていくのが分かった。






そして、私と過ごして行くうちに、疲れて老けて見えたエド、

どんどん表情が生き生きしてきて、若返っていくのが分かった。





人はこんなに急に変われるものなんだ・・







もしもエドに息子がいなかったとしても

もしもエドがわたしと同じくらいの年だったとしても


私はエドとは恋に落ちなかっただろう。

英会話の練習のためにエドを使っているだけ。




私はなんて残酷なことをしているのだろう。








もうすぐエドのいる土地、ジェイと過ごした土地を離れる時が

近づいていた。






エドは、何度も私を止めた。







英語の学校に通わなくても、ここでわたしと英語を話していた方が

勉強になる





他の土地には行くな、わたしと一緒にいてくれ





この国に一生住めるビザを申請しよう、いつまででも一緒にいられるよ








エドはそのうち夢の中でもうなされるようになった。






行くなー!行かないでくれー!







夜中エドの大声に驚いて起きた。

私の名前を呼んでいる。



心がとても痛んだ。







他の土地に行ったら、ハッピーはすぐ若くて

かっこいい彼氏を作るんだろうな







勉強しに行くんだよ








あそこはもっと都会だからきっと出会いがいっぱいあるよ







英語の勉強しに行くんだってばー









本音だった。

全く英語力の上がらない自分に焦りを感じていた。

今までずっと日本人と過ごし、日本語を話していた。自業自得。

そしてジェイのことばかり考えていた。



次の土地では真剣に勉強する決心をし、

日本人が少ない学校を選らんだ。

次の土地では、恋よりも勉強。そう信じていた。







エドの不安が本当になるとも知らずに。