この土地に来て、十年が過ぎた。
毎日、たくさんの
いろんな人が来て
当初は、とても疲れた。
流水のブログでも少し書いたが
うちの花壇に
勝手に花を植えて行く人
置いておいたハチに
勝手にメダカを放す人
何故か玄関からでなく
リビングのガラス戸から来る人
ストーカーみたいに
私を観察している人。
所変われば、と言うが
私は、されるがままだった。
今もかな?^_^;
そんな中で、タケオカさんは
『まとめ役』みたいな人だ。
と、言っても
タケオカさんは、寡黙である。
タケオカさんは
誰の事も悪く言わない。
タケオカさんは
話をただ聞いて
そして、みんなに野菜をくれる。
今も、うちには
タケオカさんがくれた
キャベツとネギとかぶがある。
「食べ切れないから食べて」と。
「いつも戴くばかりですみません。」
と言うと
「僕も、お日様と土からもらったから」
と、決まって仰る。
勝手に、花壇や畑にしてしまうが
タケオカさんには
あちこちに畑がある。
タケオカさんは、草を刈る。
草が伸びて来ると
誰の土地だろうと刈る。
誰に頼まれた訳でも
お金になる訳でも無い。
タケオカさんは、ゴミも拾う。
いつだったか
「どうして
してくれるんですか?」
と、伺った事があった。
タケオカさんは
きょとん、と私を見て
「だって、その方が良いでしょ?」
と答えられた。
家事もされるし
最近では、奥さんを支えて
一緒にウォーキングに行かれる姿を
よく見掛ける様になった。
(お借り画)
私は、タケオカさんが好きだ。
タケオカさんが居ると
タケオカさんのそばに行く。
タケオカさんが、美しいから。
タケオカさんを見ていると
タケオカさんが何も言わなくても
私は「私も美しくなりたい」と思う。
栃木の父が、よく言っていた、
本当の信心は
自分の心に、み仏様を刻むこと。
との言葉を思い出す。
得度などしていなくても
心にみ仏様を刻んでいる人は
たくさん居るのだ。
そして、その反対もね(´・_・`)
今日は、その
栃木の父の誕生日である。
父は、明日、四月八日の
降誕会に生まれたかったみたいだが
釈尊は、お誕生の際
そのまま四方に七歩を運ばれた。
この『七歩』は
六道輪廻からの出離を
示されているのだそうだから
私は、今日も
有り難い日だと思っている。
お父さん
生まれて来てくれてありがとう。
一生懸命、生きて来てくれて
本当にありがとう。