「投資を始めたいけれど、何から手をつければいいのかわからない」。そんな悩みを抱えている人は、とても多いのではないでしょうか。投資に関する情報はたくさんありますが、具体的に何をどう始めればいいのか、明確にわかる情報は意外と少ないものです。
投資の本を読んでも専門用語だらけで理解できない。証券会社のサイトを見ても、どこをクリックすればいいのかわからない。友人に聞いても、人によって言うことが違う。そうして結局、何も始められずに時間だけが過ぎていく。
この記事では、そんなあなたのために、投資を始める具体的な手順を、一つずつ丁寧に説明していきます。難しい専門用語は使わず、今日からでも行動に移せるように、わかりやすく解説します。まるで友達に教えるように、やさしくお話していきましょう。
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投資を始める前の準備
投資を始める前に、まずは準備が必要です。いきなり証券口座を開いて投資を始めるのではなく、土台をしっかり固めることが大切です。
生活防衛資金を確保する
投資を始める前に、まず生活防衛資金を用意しましょう。生活防衛資金とは、万が一のときに生活を守るためのお金のことです。病気やケガで働けなくなったり、会社が倒産したり、予期せぬ出費があったり。人生には何が起こるかわかりません。
そんなときのために、生活費の3ヶ月から6ヶ月分は、いつでも引き出せる普通預金に置いておくべきです。たとえば、月の生活費が20万円なら、60万円から120万円くらいは手元に残しておくということです。
この生活防衛資金があることで、投資で一時的に損失が出ても、慌てて売却する必要がなくなります。安心して長期投資ができる土台になるのです。生活防衛資金が確保できていない人は、まずは貯金を優先しましょう。投資はその後で十分です。
借金を整理する
もし高金利の借金がある場合は、投資よりも先に返済を優先すべきです。特にクレジットカードのリボ払いや消費者金融からの借り入れは、年利が15%から18%もかかることがあります。
投資で年利15%の利益を安定的に得ることは、プロでも難しいことです。それなのに、一方で年利15%以上の利息を払っているのは、非常にもったいないことです。まずは高金利の借金を返済し、それから投資を始めましょう。
ただし、住宅ローンのような低金利の借金は、急いで返済する必要はありません。住宅ローンの金利が1%程度なら、投資で5%の利益が期待できるため、返済を急ぐよりも投資を始めたほうが有利なこともあります。
投資の目的を明確にする
なぜ投資をしたいのか、目的を明確にしましょう。老後の生活資金のため、子供の教育資金のため、マイホームの頭金のため、早期リタイアのため。目的によって、適切な投資方法や投資期間が変わってきます。
また、いつまでにいくら必要なのかも考えましょう。10年後に500万円欲しいのか、30年後に3000万円欲しいのか。具体的な目標があれば、毎月いくら積み立てればいいのか計算できますし、モチベーションも維持しやすくなります。
目的が複数ある場合は、それぞれ別々に考えましょう。老後資金と子供の教育資金では、必要な時期も金額も違います。それぞれの目的に応じた投資方法を選ぶことが大切です。
投資の基礎知識を身につける
準備ができたら、次は最低限の基礎知識を身につけましょう。難しいことを全て理解する必要はありませんが、基本的なことは知っておくべきです。
投資信託とは何か
初心者に最もおすすめなのが投資信託です。投資信託とは、たくさんの人からお金を集めて、専門家がそのお金を株式や債券に投資して運用する商品です。
例えて言うなら、投資信託は「お弁当のセット」のようなものです。自分で一つ一つの株式を選んで買うのは、材料を買って自分で料理するようなもの。でも投資信託なら、プロが選んだ様々な株式の詰め合わせを、少額で買えるのです。
投資信託の良いところは、少額から始められることと、自動的に分散投資ができることです。1万円もあれば、世界中の何千という会社に分散投資できます。これを自分でやろうとしたら、莫大なお金と時間と知識が必要になります。
インデックスファンドとアクティブファンド
投資信託には、大きく分けてインデックスファンドとアクティブファンドの2種類があります。
インデックスファンドは、日経平均やS&P500といった株価指数と同じ動きを目指す投資信託です。市場全体と同じ成績を目指すので、手数料が安いのが特徴です。初心者には、このインデックスファンドが圧倒的におすすめです。
アクティブファンドは、専門家が銘柄を選んで、市場平均を上回る成績を目指す投資信託です。しかし、実際には多くのアクティブファンドがインデックスファンドに負けています。しかも手数料が高いので、初心者にはあまりおすすめできません。
つみたてNISAとiDeCoの違い
投資を始めるなら、税制優遇制度を必ず活用しましょう。代表的なのが、つみたてNISAとiDeCoです。
つみたてNISAは、年間40万円までの投資から得られる利益が、最長20年間非課税になる制度です。いつでも自由に引き出せるのが大きな特徴です。初心者が最初に始めるなら、このつみたてNISAが最適です。
iDeCoは、個人型確定拠出年金のことで、老後資金を準備するための制度です。掛金が全額所得控除になるので、税金が安くなります。運用益も非課税です。ただし、原則60歳まで引き出せないという制約があります。
どちらから始めるべきか迷ったら、まずはつみたてNISAから始めましょう。いつでも引き出せる柔軟性があるので、初心者にとって心理的なハードルが低いからです。つみたてNISAに慣れてから、余裕があればiDeCoも始めればいいのです。
証券口座を開設する
基礎知識を身につけたら、いよいよ実際に投資を始める準備です。まずは証券口座を開設しましょう。
どの証券会社を選ぶか
証券会社はたくさんありますが、初心者にはネット証券がおすすめです。店舗型の証券会社に比べて、手数料が安く、24時間いつでもスマホやパソコンから取引できます。
初心者におすすめのネット証券は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などです。どれを選んでも大きな差はありませんが、それぞれ特徴があります。
SBI証券は、業界最大手で取扱商品が豊富です。楽天証券は、楽天ポイントが使えたり貯まったりするので、楽天経済圏を使っている人に便利です。マネックス証券は、サポートが充実していて初心者に優しいと評判です。
正直なところ、どれを選んでも大きな失敗はありません。あなたが普段使っているサービスとの相性で選んでも構いません。大切なのは、早く始めることです。完璧な選択を求めて迷っているより、とりあえず一つ選んで始めてしまいましょう。
口座開設の具体的な手順
証券口座の開設は、意外と簡単です。スマホさえあれば、10分程度で申し込みが完了します。具体的な手順を説明しましょう。
まず、選んだ証券会社のウェブサイトにアクセスして、「口座開設」のボタンをクリックします。メールアドレスを入力すると、確認メールが届きます。
次に、個人情報を入力します。氏名、住所、生年月日、職業などの基本情報を入力していきます。そして、本人確認書類を提出します。運転免許証やマイナンバーカードをスマホで撮影して、アップロードするだけです。
口座の種類を選ぶ画面では、「特定口座(源泉徴収あり)」を選びましょう。これを選べば、証券会社が自動的に税金を計算して納めてくれるので、確定申告の手間が省けます。
同時に、つみたてNISA口座の開設も申し込みましょう。チェックボックスにチェックを入れるだけです。つみたてNISA口座は一人一口座しか持てないので、後から別の証券会社に変更するのは面倒です。最初から開設しておきましょう。
申し込みが完了すると、数日から1週間程度で審査が完了し、口座開設の通知が届きます。オンラインで通知が来る場合もあれば、郵送で書類が届く場合もあります。これで証券口座の開設は完了です。
入金する
口座が開設できたら、投資資金を入金します。証券会社のウェブサイトやアプリにログインして、入金のページに進みましょう。
入金方法は、主に2種類あります。一つは、銀行口座から振り込む方法。もう一つは、即時入金サービスを使う方法です。即時入金なら、手数料無料でリアルタイムに入金が反映されるので便利です。
最初は、まず少額を入金してみましょう。いきなり大金を入金する必要はありません。まずは1万円か2万円程度を入金して、システムの使い方に慣れることが大切です。
投資商品を選ぶ
口座に入金ができたら、いよいよ投資商品を選びます。初心者におすすめの具体的な商品を紹介しましょう。
最初の一本はこれを選ぼう
初心者が最初に買うべき投資信託は、全世界株式インデックスファンドです。これ一本で、世界中の株式市場に分散投資できます。
具体的な商品名としては、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がおすすめです。略して「オルカン」と呼ばれています。この商品は、日本を含む世界中の先進国と新興国の株式に投資します。一つの商品で約3000社に分散投資できるのです。
手数料も非常に安く、信託報酬は年0.05775%程度です。これは、100万円投資しても年間600円程度しか手数料がかからないということです。銀行の定期預金の利息よりも安いくらいです。
他にも、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」や「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」など、似たような商品があります。どれを選んでも大差はありません。手数料が安く、純資産総額が大きいものを選べば間違いありません。
アメリカ株式に集中投資する選択肢
全世界株式の代わりに、アメリカ株式に集中投資するという選択肢もあります。具体的には、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。
S&P500とは、アメリカの代表的な500社の株式で構成される指数です。アップル、マイクロソフト、アマゾン、グーグルなど、世界を代表する企業が含まれています。
過去のデータを見ると、アメリカ株式は他の国よりも高いリターンを生み出してきました。今後もアメリカ経済の成長を信じるなら、S&P500を選ぶのも良い選択です。
ただし、全世界株式に比べると、一つの国に集中しているため、リスクも高くなります。分散を重視するなら全世界株式、リターンを重視するならS&P500という選び方もできます。あるいは、両方を半分ずつ買うという方法もあります。
債券は必要か
株式だけでなく、債券にも投資すべきでしょうか。債券は、株式に比べて値動きが小さく、安定した利息が得られる投資対象です。
結論から言うと、若い人や投資期間が長い人は、債券を混ぜる必要はあまりありません。株式100%で問題ないでしょう。株式は短期的には上下しますが、長期的には右肩上がりの傾向があるからです。
一方、50代以上で、あと10年以内に投資資金を使う予定がある人は、債券を混ぜることを検討しても良いでしょう。株式70%、債券30%といった配分にすることで、値動きを抑えることができます。
債券を買うなら、「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」や「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」などが選択肢になります。ただし、初心者がまず始めるなら、シンプルに株式100%から始めることをおすすめします。
積立設定をする
投資商品を決めたら、次は積立設定です。一度に大きな金額を投資するのではなく、毎月コツコツと積み立てていきます。
積立金額を決める
毎月いくら積み立てるか決めましょう。これは、あなたの収入や生活費、目標によって変わってきます。
無理のない金額から始めることが大切です。最初は月5000円や1万円でも構いません。重要なのは、金額の大きさではなく、続けることです。少額でも10年、20年と続ければ、複利の力で大きな資産になります。
つみたてNISAを使う場合、年間の上限は40万円なので、月額にすると約3万3000円です。この金額まで積み立てられるなら理想的ですが、最初から無理をする必要はありません。まずは少額から始めて、収入が増えたら徐々に金額を増やしていけばいいのです。
積立日を設定する
積立日は、給料日の直後に設定するのがおすすめです。たとえば、給料日が25日なら、積立日を27日や月末に設定します。
なぜなら、給料が入ったらすぐに投資に回すことで、使ってしまう前に確実に積み立てられるからです。「余ったお金を投資に回そう」と思っていると、結局余らずに使ってしまいます。「先取り貯蓄」ならぬ「先取り投資」が成功の秘訣です。
証券会社の管理画面で、積立日を選択できます。毎月1日から28日くらいの中から選べることが多いので、自分の給料日に合わせて設定しましょう。
実際の設定方法
では、実際に積立設定をしてみましょう。証券会社のウェブサイトやアプリにログインして、投資信託のページに進みます。
検索窓に「eMAXIS Slim 全世界株式」と入力して、商品を探します。商品が表示されたら、「積立注文」や「つみたてNISAで積立」といったボタンをクリックします。
積立金額を入力します。たとえば、月1万円と入力します。つみたてNISA口座から買い付けるように設定されているか確認しましょう。積立日を選択し、引き落とし口座を指定します。
内容を確認して、問題なければ「注文する」ボタンをクリックします。これで積立設定は完了です。設定した日になると、自動的に投資信託が購入されます。
初めての操作は緊張するかもしれませんが、実際にやってみると意外と簡単です。わからないことがあれば、証券会社のヘルプページを見たり、カスタマーサポートに電話したりすることもできます。恐れずに、一歩を踏み出しましょう。
投資を始めた後の心構え
投資を始めたら、あとは基本的には放っておくだけです。ただし、いくつか心に留めておくべきことがあります。
頻繁に確認しない
投資を始めると、毎日値段を確認したくなるものです。しかし、これは避けるべきです。毎日見ていると、小さな値動きに一喜一憂してしまい、精神的に疲れてしまいます。
長期投資においては、日々の値動きは意味がありません。10年後、20年後にどうなっているかが重要なのです。確認するのは、月に一度、あるいは数ヶ月に一度で十分です。
むしろ、頻繁に見ないことで、冷静な判断ができます。相場が下がっている時に毎日見ていたら、不安になって売りたくなってしまうかもしれません。でも、月に一度しか見なければ、小さな変動は気にならなくなります。
下落時も積立を続ける
投資をしていれば、必ず相場が下落する時期があります。半年で10%下がることもあれば、数年かけて30%や40%下がることもあります。そんな時、多くの人が怖くなって積立をやめてしまいます。
しかし、これは最悪の判断です。相場が下がっている時こそ、安く買えるチャンスなのです。積立を続けることで、平均購入価格を下げることができ、将来の利益が大きくなります。
「相場が下がっている時は、セール中だと思おう」。この考え方が大切です。いつもより安く買えるチャンスだと考えれば、下落も怖くなくなります。
増額はしても、取り崩さない
収入が増えたら、積立金額を増やすことを検討しましょう。最初は月1万円だったのを、2万円、3万円と増やしていけば、資産形成のスピードが加速します。
しかし、逆に積立を減らしたり、取り崩したりするのは避けましょう。特に、相場が下がっているからといって売却するのは最悪です。損失を確定させてしまうことになります。
どうしてもお金が必要になった場合は、まず生活防衛資金から使いましょう。それでも足りない緊急事態なら、仕方がありませんが、できる限り投資資金には手をつけないことです。
慣れてきたらステップアップ
投資を1年、2年と続けて慣れてきたら、次のステップを考えても良いでしょう。
iDeCoを始める
つみたてNISAに慣れてきたら、iDeCoも始めることを検討しましょう。iDeCoは、掛金が全額所得控除になるので、節税効果が非常に大きいです。
ただし、60歳まで引き出せないという制約があるので、無理のない金額で始めることが大切です。また、口座管理手数料がかかるので、月額5000円以上は積み立てたいところです。
iDeCoの商品選びも、基本的にはつみたてNISAと同じです。全世界株式インデックスファンドやS&P500インデックスファンドを選べば間違いありません。
投資金額を増やす
収入が増えたり、ボーナスが出たりしたら、投資金額を増やすことを考えましょう。つみたてNISAは年間40万円まで投資できるので、月額3万3000円まで増やすことができます。
さらに余裕があれば、つみたてNISA枠を超えた分を、特定口座で投資することもできます。同じ商品を、つみたてNISAと特定口座の両方で積み立てれば良いのです。
学びを深める
投資に慣れてきたら、さらに知識を深めることも大切です。ただし、複雑な投資手法や、高リスクの投資に手を出す必要はありません。
基本的な経済の仕組み、世界情勢、企業の見方などを学ぶことで、投資への理解が深まり、より確信を持って続けられるようになります。本を読んだり、信頼できる情報源から学んだりしましょう。
ただし、情報に振り回されないことも重要です。基本の戦略を守りながら、必要な知識を補充していくというバランスが大切です。
まとめ - 今日から始めよう
投資を始める具体的な手順をまとめましょう。
まず、生活防衛資金を確保し、高金利の借金があれば返済します。投資の目的を明確にし、基礎知識を身につけます。
次に、ネット証券の口座を開設し、つみたてNISA口座も同時に開きます。口座に入金したら、全世界株式インデックスファンドを選びます。
毎月の積立金額と積立日を設定し、自動積立を始めます。あとは基本的に放っておき、相場が下がっても積立を続けます。
この手順に従えば、誰でも今日から投資を始められます。完璧を目指す必要はありません。まずは小さく始めて、徐々に慣れていけばいいのです。
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